決断とタイミング
2ヶ月前に試着して心を奪われたジュエリーがあった。史上最高額のお買い物になるため2ヶ月ずっと考えていた。もう1度試着して心が変わらなければ購入しようとお店に向かった。
お店で尋ねると目当ての物は日本で売り切れてしまったと言う。ということは試着もできない。他の色は別の店舗にあるらしいが、その日はそれ以上やる気が出ずまっすぐ家に帰った。さみしかった。
国立新美術館へマティスを観に行く。ヘッダー画像は展示されていた本人の巨大タペストリーである。グッズショップには作品のポスターが売っていた。
最近私は滅茶苦茶だった部屋を片付け、家具を一新したのでポスターを飾りたいと思っていた。ディックブルーナがペーパーバッグのデザインをしていた頃のポスターを探していたが中々見つからず、別の物を探そうと思ったところだった。だがマティスのポスターは即決はせずよく考えることにした。部屋の印象を大きく左右するからだ。
家でポスターの絵を携帯に表示しながら何度も想像した。色は調和するか。部屋がうるさくならないか。そしてあれやこれや考えた結果買おうと決めた。ただし変形ポスターなので壁に合うだろうか?公式HPには紹介されておらず、検索しても分からない。こういう時はツイッターだ。誰かグッズ売り場の写真を撮っているかもしれない。探すと購入した方が寸法をツイートしていた。何て丁寧な人だ。備忘録のつもりかもしれないが私は思わず拝んだ。そしてアカウントを見るとなんとガールズの方だった。
寸法も無事確認し、1時間かけて美術館に向かった。購入した足で額縁屋さんへ持ち込み額装してもらおう。これで部屋もほぼ完成である。心弾ませながらミュージアムショップに入った。平日にも関わらず館内は賑わっている。
そこで私が目にしたのは「品切中」の文字だった。これは想像していなかった。先日は品切れしている物は無く、国立なのでなぜか在庫は豊富にあると思っていた。会期はまだ前半だった。
再入荷は掛かってきた電話にのみ答えているらしい。ホームページやツイッターには掲載されないと言う。ここまで来たのに…ショックだ。ショックだった。悲しい。なのでケーキを食べた。
初めて行った銀座WESTはクラシックが流れ、1人居酒屋の様にハキハキした店員さんがいて格好良かった。ちなみに私が食事している間、BGMは「天国と地獄」が流れていた。
あきやさんとムーンプランナーさんのスペースを聞いた。あきやさんは「欲しいなという段階を楽しんで欲しい」「結果大好きな人は買っちゃう」という内容をおっしゃっていた。(あきやさんは否定していない)
私は買えない時間が苦しくて堪らないタイプの人間だ。付き合ってるか付き合っていないのかハッキリして欲しい。
悩んでいる時間はストレスなのである。頭の中の92%を支配されながら日常を送ることになる。(残りの8%は推しと食と睡眠である。)なお買い物の勝率は7割くらいで、買った年に数百円で手放す事もある。軍資金もそんなにない。
私は購入する前にもっと熟考した方が良いのかもしれない。
でも、「決断した時にはもう無い」ことも耐えられないのである…!後悔と無力感におそわれるのである…!
自問自答ファッションにて、ファッションのPDCAが度々話題に上がる。この回し方、やり方は千差万別だと思う。
わたしの場合はどうか。ネットで見つけたら即試着しに行き、数日空けてもう1、2度試着し(恥ずかしいので別店舗に行く)、買うか買わないかを決める。買わない場合はそれ以上に気になる物が見つからず、そのアイテム自体が今は必要ないという判断に至ることが多い。
ネットで探すのは数ヶ月〜年単位で長いのだが、試着から購入は一投入魂なのである。沢山の物を試した上で「私にはこれだ!」と購入するのではなく、最初から「私にはこれしかない」(迫真)なのである。極端だなあと思うし、0-100思考みたいで改めたいなとも思う。
しかしそんなスピーディーでスリリングなドタバタ買い物記を面白いなと思う自分もいる。
今は再入荷の確認方法を聞けたという進歩を喜び、自問自答を続けていこうと思う。でもジュエリーとポスターは早く入荷して欲しい。
おわり
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