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少女ヨルハ:ネタバレしかない感想

遂に見てきた。大好きで大好きで大好きすぎて、作るシナリオにも思考にも影響を受けまくった「ニーアシリーズ」。

そしてそれを舞台にした少女ヨルハを漸く生で鑑賞してきたので、自己考察有りでネタバレ塗れな感想文をただただ感情に任せて書いていきます。

良かった点:音楽

物語を要所要所で盛り上げてくれる音楽と演出が最高。それもコンピューターに予め録音していた音源では無く生演奏なので更に最上。

もっともっと言うとニーアの音楽を様々なアレンジで聴かせてくれて超最高。

後プロジェクションマッピングを使ったド派手な演出も生で見れて良かった。

もっと良かった点:舞台俳優。そして絶叫

キャラクターの良さについて一から十まで書くといつまで経っても終わる気がしないので、ここでは俳優と彼女達の演技と絶叫の凄さについて思った書く。

素晴らしい演技を見せてくれて、ありがとうございました。生でぶっ続けて3時間も切ったり撃ったり跳んだり跳ねたりの大立ち回りを繰り広げる体力は凄い。

そしてヨコオタロウに無くてはならない絶叫。会場内に響かせたあの悲痛な絶叫、心を震わせる勇ましい雄叫び、絶望に満ちた叫び声と三者三様な絶叫を見せてくれて、その度に舞台内の色が変わっていくかの様だった。

特にお気に入りが6号と21号の絶叫。劇中の役回りと合わせて非常にニーアなキャラなのが素晴らしい。

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6号:変態だったけど絶叫は一番良かった。

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21号:しっかり者が壊れて叫ぶって素晴らしいよね

一番好きになった点:機械生命体

機械生命体は舞台のシナリオの端役である。それはゲームでも舞台でも変わらない。何処にでも溢れ、どこにでも湧き、代わり映えのしない姿に貧弱な装備。

強い戦闘力を持ち華々しく活躍する主人公達に比べて、彼等に撃破される為に生まれたかの様な引き立て役と言っても過言ではない。

だがそれが良い。寧ろそれが良かった。

劇に出てきた機械生命体もみんな学生服で、セーラー服とは対照的な姿が目を引いたし、最初のカーテンコールの時から見せてくれたキレッキレでカクッカクッのダンスから心を鷲掴みにされた。

何よりビジュアルが良い。倒しても倒しても湧いて出て来る、まるで無限に存在するかの様な不気味さと異質さを無個性な学生服と共通するメイクと武器が非常に、非常に素晴らしかった。

同時に彼女たちの様な人達が居るからこそ、登場人物を引き立ち、劇中劇が際立って印象深くなるのだと言う事が良く理解出来た。

決して彼女達は主役では無いが、だからこそ主役達には絶対に出来ない事ができる。必要ない役など存在しない。彼女達の様な方達が居るから劇が成り立つのだと非常に良い勉強になった。

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機械生命体役の方々。私が審査員だったら彼女達にMVPを上げたくなるほど、素晴らしかった。

残念だった点:シナリオ

ベースが少年ヨルハのせいか、流れが少年ヨルハとほぼ同じ。と言うか焼き直し。先に少年ヨルハを鑑賞済みなら、シナリオ的な驚きは少ない。

所々演出も変わっているが、中には少年ヨルハの方が良かったり違和感が無かったのでは?と首を傾げる場面も何箇所か感じてしまった。

また、公式HPではまるで学園が舞台かのように宣伝されていたが、特にそんなことは無い。寧ろこの設定、登場人物に学制服を着せる為だけに思い付きで考えたんではないかと個人的に考えてはいる。それ位には学園要素はほぼほぼ無い。

特に女性型で構成されたF部隊を迎えに来るのに、同じく女性型の2Bが迎えに来る場面は、強く違和感を感じた。ネタバレになるがここで彼女達女性型は廃棄処分を受け、以後は男性型アンドロイドが主流に生産される事が決定づけられている。

ここは非常に残念な改変に思った。少年ヨルハの場合は男性型で構成されたM部隊に対し、女性型の2Bが迎えに来る。ここでM部隊も観客も「男性型は必要なくなったんだな」と即座に理解出来る優れた演出だったからだ。それが女性型の部隊に対して女性型が迎えに来るのだから、違和感しか感じなかった。

あと思い付いたかの様な茶番劇を途中で無理矢理ブッ込ませるのは辞めて欲しかった。2Dがさしてまだ友情を育んでいない9Hに対してあれ程感情的になるのも違和感がある。

何より劇中のどの場面を思い返しても、あそこだけトーンが違い過ぎて私としては嫌いだ。

まとめ

様々な意味で思い出深くなるであろう作品。残念に思えた箇所も勿論あるが、其れでも大好きなゲームを劇として鑑賞出来ただけでも来た甲斐があった。

また私が人生で初めて見た劇が今回の少女ヨルハとなった為に、その点も踏まえて感慨深い作品だ。

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俳優、舞台、音響などの皆様方。このご時世で公演してくださり、本当にありがとうございました。ありがとう舞台ヨルハ。また新作などの機会があれば、是非とも鑑賞しに行きたい。

それでは、ここまで見てくださった方々。本当に、ほんとうに。ありがとうございました。





おまけ

今回のベースとなった作品。

少女の役柄が少年となっており、個人的に脚本の完成度はこちらの方が高いと考えている。

ニーアオートマタシリーズの原型となった作品「舞台ヨルハ」のアレンジバージョン。本編主人公の2B声優「石川真衣さん」が登場していたり、非常に豪勢な作品。

どちらもAmazonプライムで配信中ですので、是非ともご鑑賞ください。







おまけ2

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ヨコオさん、Xboxかps5で新作待ってます。

※画像は少女ヨルハ公式HPから参照しました。






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