上司のつむじ
上司のつむじを見てしまう。
上司のつむじは右耳の上ちょい後ろ辺りにある。
大分変わった位置だ。
一緒にタバコを吸う時、デスクワークしてる時、そんなふとした瞬間につむじが目に入る。
先日、ついに話題に出した。
「佐藤さんのつむじ、いつも見ちゃうんですよねぇ」
佐藤さんは理解に追いついていない様子だった。
「あ、いや、佐藤さんってココにつむじがあって珍しいなぁって」
指を指しながら話した。
佐藤さんはその場所をポリポリしながら、
「アレ?ねぐせついてるのかな?」
と言った。
なんと言う事だ。この方は生まれてこれまで右耳の上ちょい後ろにつむじがある事に気付いていなかったのだ。
その期間なんと、38年。
確かに。考えてみれば自分の右耳上ちょい後ろを見ることなんてないし、天パの短髪であれば余計に気付かないだろう。
僕とした事が、、、僻見で物事を考えていた。
自分も、自分に対して気付けていない事があるのかもしれないな、と思った。
右耳上ちょい後ろに、つむじがあるかもしれない。
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