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育休ラビットホール: 教育スタートアップCFOの奇妙な冒険①
タイトルはChatGPTに作ってもらいました
多分、タイトル詐欺になると思います笑
はじめに
思うこと
常に狙うは一石二鳥。いや一石三鳥
2023年7月20日。我が家に双子の男の子が産まれました
ぼくは今年37歳。妻は36歳
初めてのお産だったので、高齢出産とまでは言えないまでも、妊娠のハードルや出産に一定のリスクがあり、ここに至るまでも色々あったのですが、それはまたどこかで
ぼくは「記憶を日常に。」という、人々にとって、記憶をもっと容易に、より日常にすることをミッションとした日本のスタートアップで、創業以来、約5年間CFOを勤めています
前職のリクルートに8年勤めてからそのままジョインしているので、大学を卒業してから約13年間働いているわけですが、今回育休という形で約一ヶ月間強、お休みをいただくことにしました
社会人になってから初めて長期間、仕事から離れることになります
今でこそ、男性の育休はメジャーになってきましたが、生き馬の抜くスタートアップ業界で経営者が育休を取るということはそれなりの意思決定だと思うので、育休中に自分が考えたことや感じたことを書き残そうと思います
今回は初回ということで、育休を取ることにした背景を書こうと思います
育休を取ることにした背景①
家庭が自分の人生の基盤になっていた
究極理由はこれだけです
妻の妊娠がわかってから少し経って、胎児が双子であることがわかりました
妊娠が分かってから、家庭と仕事の両立どうしようかなぁと、うっすら考えていた自分にとって、双子であるとわかった瞬間、自分の思考の閾値を超えて、思わず笑ってしまいました
ぼくも妻も地方出身、東京在住なので、両親の支援を得ることも難しく、これはもう自分も当面は育児にフルコミットしないといかんな、と
なぜか
それはまだ見ぬ我が子のためというより、いま自分の目の前にいる妻のためです
あえてより利己的な表現をすると、妻が幸せである状態が、自分のパフォーマンスや自己実現のための必要条件であるからでした
モノグサのCEOである竹内(当時はまだお互いリクルート籍)とご飯を食べにいったときに、モノグサという会社を起業するからCFOになってくれと誘われ、その場で事業の説明を受けたものの、さっぱり理解ができず
ただ、その場で「やるよ」と返事をし、帰宅後、妻に「リクルート辞めて、竹内と会社やることにした」と伝えたところ
「そうなんだ。楽しそうだね」
と深いことは何も聞かず、了承してくれました
※これまで竹内夫婦とは何度かご飯にいっており、竹内の人柄とかは一定知っていた
今考えても頭が下がります
加えて、当たり前の話なのですが、家庭が円満に回っていないと仕事に集中できないですし
特に自分はメンタルつよつよマンではないので、身近な人が幸せかどうかというパラメーターによってパフォーマンスが左右されてしまうので
そういったわけで、双子であることがわかった瞬間に、なんらかの形で育休を取ることはほぼ決めました
育休を取ることにした背景②
お金にまつわるイシューにあまり不安がないこと
モノグサは「記憶」という、これまであまり顧みられていない領域でイノベーションを起こそうとしている会社です
それが故に、創業以来、プロダクト開発や世の中にサービスを広げる活動に、資本を投下し続けています
シンプルな言い方をすると、ずっと赤字です
しかしながら、モノグサのミッションやポテンシャルに共感していただいたVCさんや金融機関さんから、多額の資金を融通していただき、手元の現金は豊富にあるといってよい状態です
ありがとうございます!
もちろん、まだまだ課題が山積しているのですが、個人的な感覚としてあと2年以内に相転移といえるタイミングが来るのではないかとワクワクしています
また、これは誇らしいことなのですが、これまでのすべての支出に対して、胸を張って理由を説明できる状態であり続けているということです
もちろん上手くいかなかった施策や、結果として無駄金と表現せざるをえないものもありましたが、少なくとも会社を私物化するようなことは一切ないです
(本当は当たり前の話なのですが、残念ながら世の中そうでない会社もいっぱいある)
これはモノグサのバリューである「人類への奉仕」、「事業へのオーナーシップ」、「プロフェッショナリズムの体現」が根付いているから、と考えます
また、それを仕組みで回すという観点でも、コーポレートチームの日々の創意や努力によって、実現できているものだと思っています
世知辛い話ではありますが、特に投資フェーズの会社において、経営者の悩みの大半はお金にまつわることだったりするのですが、その点、色んな方々のおかげでそこまで悩まなくてよい状態であるということは、育休取得にあたって強い後押しをしてくれる要素でした
育休を取ることにした背景③
経営について本気で考える機会が欲しかった
経営と執行という言葉があります
ぼくは取締役兼CFOなので、取締役の立場として経営全体に責任を負っているのと同時に、CFOの立場として主にファイナンスを中心としてコーポレートとHRの執行に責任を持っています
※ぼくの中では、現段階において取締役人格として、コーポレート・HRのみを管掌しているという感覚はないです。というか◯◯管掌取締役って本質的に成立し得るのか謎
理屈として、経営と執行が違うということは理解しつつも、創業から立場が変わらないこともあって
なにが経営で、なにが経営でないか
なにが執行で、なにが執行でないか
これがまだよくわからない
徐々に掴みつつある感覚もありつつ、まだ明確に切り分けられていないというのが正直なところです
ただ1つ明確に言えるのは、自分がビジネスパーソンの延長として成長するのではなく、明確に経営者としての進化ができないと、モノグサが成し遂げようとしている壮大なミッションは実現できないということ
(もしくは経営から引くべき)
経営とはなにか、経営者として何をすべきか
これを明らかにするためにぼくが取ったアプローチは「いったん(ほぼ)すべてを捨ててみる」ことです
人間、どうしても慣性に流されてしまうので、どうしても過去や現在を肯定しがちなので、日々の営みの中で、正しく分別することは難しいと考えています
なので、自分なりに「これって経営っぽくね?」という仮説を持った上で、いったんすべて捨ててみて、自分の仮説との差異を検証しようと思っています
これをきれいな言葉でいうと、権限委譲(の実験)ということになるのだろうな、と
リソースは有限ですから、モノグサでぼくにしかできないこと、経営者という立場でしかできないことを明らかにするために、まずは極力権限委譲をしよう、と
その上で課題があれば解決していく
移譲できるものがあればもっとしていく
何にしても自分にとって、ここ数年格闘し続けていたテーマに対して、解答の糸口を見つけられそうなとてもよい機会になりそうなので、ワクワクしています
おわりに
冒頭で書いたように、ぼくの信条の1つに「一石二鳥」があります
意識してそうなったわけではないのですが、どこかのタイミングで自分のOSにインストールされてました
なので、この育休という機会においても、もちろん妻や子供のため、という目的が一番なのですが、自分や会社にとってもよい結果に繋がるように、味わい尽くそうと思います
次回は育休を取る上での葛藤や、出産後の気づきなんかを書こうかな、と思います
まずは今週、妻が退院するので、一緒に寿司を食べにいくのが楽しみです