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最強の果物"キウイ"を紐解く

キウイどうやって食べてる?

キウイの唯一の欠点が食べづらさだった。実家住みのときは、母が皮を向いて丁寧にカットして食卓に出してくれていたわけだけど、家を出てからというもの、皮を向くのも面倒だし、最近流行ってる半分にカットしてスプーンでくり抜いて食べるのも面倒で、何年もキウイからは遠ざかっていたんじゃないかな。それこそ、コンビニで売っているカットフルーツとかで食べる程度。

数年前にキウイの本場ニュージーランドでは皮ごと食べるのが主流という話を聞いてから、僕も皮ごと食べるようになった。

毛の多いグリーンキウイは流石に若干抵抗があるのだけど、毛がほとんどないゴールドキウイは、皮ごとまるかじり初心者でもほとんど抵抗なくいけちゃうはず。

皮ごと食べられるようになると、キウイの欠点だった食べづらさがなくなり、他のどの果物より身近な存在になった。多いと毎日ふたつみっつ食べちゃう日もあるぐらい。

キウイの凄さ

味はもともと好きだったのだけど、それぐらい食べるようになってくると、気になるのがその栄養価。キウイといえばみなさんご存知ゼスプリさんですが、HPによると……

キウイには、ビタミンのほか、腸内環境を整える食物繊維や、塩分の排出を促すカリウムなど、健康や美容に必要な栄養素がぎっしり。生のまま食べられるから、加熱に弱い栄養素や調理で失われやすい栄養素もまるごととることができます。

出典:https://www.zespri.com/ja-JP/blogdetail/8-important-nutrients

とのこと。

主要な栄養素は、ビタミンCはレモン8つ分、食物繊維はバナナ3本分、カリウムも果物の中ではトップクラス、調理で失いやすい葉酸は緑黄色野菜よりも効率的に摂取でき、抗酸化作用のあるビタミンE、消化を助けるキウイ特有の栄養素アクチニジン、みなさんおなじみポリフェノールに、疲労回復に役立つ有機酸などが含有されている。

栄養充足率も身近な果物ではナンバーワン。

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出典:https://www.zespri-jp.com/product/nutrition/density/

栄養素充足率とは、ゼスプリインターナショナルが果物100g当たりに含まれる主要17栄養素が基準値に対してどのくらい含まれるかを表した数値。

キウイの国内流通の現状

そんなキウイフルーツ、上記引用元であるゼスプリインターナショナルさんが、日本のキウイ輸入量で国内トップシェアを誇っています。

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出典:https://www.funasho-s.co.jp/proddetail/kiwi/

輸入キウイの95%以上がニュージーランド産。近年では年々輸入量が増えており、2015年以降、2019年まで毎年過去最高の輸入量を記録しているようです。

国内産と南半球のニュージーランド産は市場に出回る時期がずれており、棲み分けができていた(4月〜12月頃までがニュージーランド産で1月〜3月頃が国産)が、TPPの影響で輸入関税が撤廃されたことや、最近の日本でのキウイ人気も手伝って均衡が崩れつつあるようだ。

ニュージーランドは決して物価の安い国ではないし、最低賃金も日本よりも5割り程度高い。それでも国内産を駆逐しつつある理由は、農家さんの「規模」「組織化」、そしてそれを武器にした上での「販売戦略」に違いない。

法人化、大規模化、組織化、そして大規模なマーケティング投資によって、まるでクロフネのように国内産を蹂躙しつつある。蹂躙と書くとイメージが悪いし、実際そうなりつつある現状もあるが、ゼスプリブランドのおかげで、キウイの認知度や人気がさらに上がっていることにも一目置きたいところだ。

他の果物との輸入方式の違い

実は、ニュージーランド産キウイの日本の輸入、販売、マーケティングの全てを、ゼスプリインターナショナルジャパン社が、ほぼ独占的に担当している点にある。そのため、価格競争に陥ることなく、安定して生産、販売に注力することができている。

ゼスプリ社は、株主全てをニュージーランドのキウイフルーツ農家で構成しており、ニュージーランド国内産キウイの海外輸出を一手にとりまとめた世界的な戦略を元に動いている。

日本国内に流通するキウイの95%以上がニュージーランド産。それを一社がほぼ独占的に動かしているのだから驚きだ。

国内産キウイへもゼスプリブランドの魔の手が

加えて、前述した季節による棲み分けに対しても、日本国内の契約農家にゼスプリブランドのキウイを生産させることで、最近では通年ゼスプリブランドのキウイを店頭に並べることを実現している。

道理でよく見るはずだ、あのシールとへんてこりんなキャラクター。

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通年販売は、小売店側は旬の時期を気にせず通年で売れる商材として武器になると共に、ゼスプリ側としても自分たちの商品が出まわっていない間に、他社や他国の味の落ちるキウイを口にした消費者が「キウイ」自体から離れていくことを防ぐことに繋がる。あくまで、ゼスプリのキウイが味品質共に最高品質であるという前提だけれど、その自信がなければ、そういった戦略を取ろうはずもなく。実際おいしいしね。

ちなみに、ここまで来ると、キウイ=ニュージーランドのイメージが強くなっちゃうのだけど、原産国はどこか知ってました?


答えは……


中国ですって。

今でも、世界のキウイ生産量は、1位イタリア、2位中国、3位ニュージーランド。ニュージーランドにキウイが渡ったのは20世紀になってからというから、歴史はまだ浅い。

さて、キウイについてお勉強したところで、今日も明日も美味しくキウイをいただきましょう。皮ごとパクっと。


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