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IS:SUE "THE FLASH GIRL"MV考察 【タイムトラベル説】

4人組ガールズグループ、IS:SUE(イッシュ)。
2ndシングルのリード曲、「THE FLASH GIRL」のMVはスパイダーマンやワンダーウーマンなどのアメコミヒーローや、マトリックスなどの洋画のオマージュが盛り込まれていることも話題になりました。

こんなにオマージュが盛りだくさんな2分52秒、何か意味があるのかも!
盛り上がれたら楽しそう!ということで、考察してみました。
このMV、繰り返し見ることでわかる凄さがありそうです。
タイムトラベルものだし、マルチバースだと思っています。
正解かどうかはわかりませんが、こんな考察もあるんだ、と楽しんでもらえたら嬉しいです。

※オマージュされている映画・ドラマの内容の一部に触れています。作品タイトルだけ読みたい方は目次の最後からどうぞ。



〇B衣装のIS:SUEは過去へタイムトラベルしている

MV開始6秒の夜の屋上の場面。
奥の正方形の白い光と、凛ちゃんの普段と違う手足を揺らす歩き方に目が行きます。
この場面、「マトリックス・レザレクションズ」の夜の屋上のオマージュだと思います。
だとすると、4人が進む先にあるのはCONNECTで出てくるあれ!

夜の屋上を歩いていくIS:SUE

右奥の正方形の白い光をよく見てから、こちらの映画配給公式が上げているマトリックス レザレクションズの予告を見てください。屋上の場面から始まるよ!(映画本編の一部が流れます)



そう……正方形の窓枠がついたドアを開けた先にあるのは、


【東京を走る新幹線】です!


(新幹線か!?みたいな内装ですが映画公開時の宣伝でも新幹線として紹介されてました、新幹線です。)

デビュー曲「CONNECT」の冒頭。
「新幹線をご利用くださいましてありがとうございます 次は終点東京です」とアナウンスが流れます。

CONNECTに繋がっている…!?だとしたらなぜ?!
特大のクエスチョンマークが頭の上に浮かぶようなオマージュですが、「THE FLASH GIRL」のMVはこの『謎』が大きなテーマになっているように思います。
このMVはREBORNのための『謎解き』なのではないでしょうか。

〇『謎』はMV公開前から始まっている

MVに先立って公開されたVisual filmは、ドラマ「ストレンジャー・シングス」を思わせる世界観。ドラマで印象的なアイテムが使われ、特に35秒頃からストレンジャー・シングスのOP曲に似た音楽が流れます。

IS:SUE (イッシュ) "Welcome Strangers ~2nd IS:SUE~" Visual Film

また、CDジャケットも、ストレンジャー・シングスの少年たちのオマージュのよう。

2ND SINGLE 『Welcome Strangers ~2nd IS:SUE~』 初回限定盤A


ストレンジャー・シングスは、少年たちが田舎町で起きる超常現象の謎に立ち向かう冒険譚。

仲良し少年4人組は誰かがいなくなっても諦めずに信じる、離れていてもお互いを大事にする友達。
少年4人組の固い友情を想うと、ひとりひとりがヒーローであるのと同時に4人でIS:SUEなんだ、ということも大事にされているのだなとわかる素敵なオマージュだと思います。

また、THE FLASH GIRLのMVを見たときに、いろいろな映画のオマージュを見つけてわくわくした気持ちを味わったひとも多いはず。

Visual Filmではストシン感が強かったので、アメコミオマージュが多いMVだったことにいい意味で意表を突かれたのですが、ストレンジャー・シングスは1980年代のポップ・カルチャーやSF・ホラー映画への愛が込められた作品。オマージュがたくさん登場します。
(と、書いておきながら私は80年代映画の知識がなく見ている間は2作品くらいしか気がつかなかったのですが、元ネタを知らなくても楽しめる魅力たっぷり。夢中で4シーズン完走していました。)

THE FLASH GIRLも、オマージュされている作品を知らなくても毎秒楽しめる魅力があり、さらに元作品を知っているとより世界観が広がって新しい楽しみ方が見つかるMV。
ストレンジャー・シングスや、ヒーローとして目覚めたIS:SUEとしてアメコミなどのヒーローへのリスペクトと愛を込めてオマージュを盛り込んでいるとも思えます。

また、このMVの仕掛けは、ストレンジャー・シングスの少年たちが自分たちの好きなゲームやファンタジーや科学の知識を使って「裏側の世界」の怪物の謎を解いていく体験と似ているように感じます。
あの映画のオマージュだ!と見つけたとき、とてもわくわくして、自分の好きなものを肯定してもらったような心地になりました。

ストシンは、大人からみれば荒唐無稽にも思えてしまったり、周りから変わっていると指さされがちな少年たちのファンタジーの知識や発想が謎の答えに繋がっていく痛快さも見どころの一つ。

ストシンの少年たちが謎を解き、自分の好きなものを大切にしていく体験を追体験するように、MVに込めた謎を解いてみてね、というチームIS:SUEからの粋な仕掛けなのかも。

THE FLASH GIRLの歌詞にある「変わり者でもいい 私の価値はそう 私が決めるのよ」というテーマは、ストレンジャー・シングスが大切に描いていることにも通ずるテーマだと感じます。

また、謎と言えば他にも。
MV公開前に公式アカウントで投稿された Concept Teaser A、B。

公式アカウントでは詳しい説明がなく、MVにも登場しません。これも、MVの謎解きのヒントのはず!

ということで、ここまでで出てきた謎に注目しながら考察していきます。

〇謎① ミラーボール(Concept Teaser A)

MVにはミラーボールは登場しませんが、曲の終盤、You know I’m a FLASH GIRLの合間に4回鳴るシャッター音と低い声が聞こえる場面。
ストレンジャーシングスのヴェクナの呪いのオマージュだと思います。
そう考えると、ミラーボールも関係しています…!

まず、2番から始まるランウェイ。

ストレンジャーシングスのオマージュがあって
・上下の段に並ぶ観客:ホーキンス中学校の体育館での集会(いじめっ子に少年たちがからかわれる)

・怪物風の服装のモデル:少年4人が好きなダンジョンズアンドドラゴンズのキャラクター

・水色の光:スノーボール(冬のダンスパーティー。その後も心温まる思い出の場所として登場する。体育館にミラーボールが飾られている)

だと思います。

ストシンの体育館でのいじめっ子たち他者からの視線を、THE FLASH GIRLではランウェイで観客から突きつけられるカメラに置き換えているのではないでしょうか。
ランウェイで歩くモデルの服装がストシンの少年4人が好きなダンジョンズアンドドラゴンズのキャラクターに似ていて、ドラマ好きとしても熱くなります。

水色の光で照らされたランウェイは、ストシンのスノーボールと重ねられた『心温まる思い出になる場所』の象徴だと考えると、少年たちの好きなものが歩くこと、カメラを気にせず堂々と歌い踊るイッシュの様子からも、「自分らしさを大切にしていいんだよ」というメッセージが描かれていると思います。

そして前置きが長くなりましたが、THE FLASH GIRLチャレンジにも使われれているシャッター音の場面。
シーズン4に登場する敵ヴェクナは心に傷を持つ人に悪夢を見せ、語り掛けてトラウマを呼び起こさせる。悪夢の中で時計の鐘が4回鳴ればその人は呪いの犠牲になる。また、4人目が犠牲になると世界に終わりが訪れる…という強敵。

ポスターの左がヴェクナ。小さく柱時計も描かれています。
ポスター右のエルは超能力を持つ少女。エルが超能力を使うと電気に影響が出るのですが、それをTHE FLASH GIRLでは雷を操る能力として、発想を転換してオマージュしているとも思えます。


イッシュの4人のいる黒い空間はエルが超能力で見る精神世界に似ています。

また先ほどまでと違うのは、観衆(他者)ではなく、カメラを持つのは梨乃ちゃん、つまりイッシュ自身が撮影していること。
このカメラは、自分は自分の価値をどう考えるか、という自身への視線を表しているとも思えます。

力強く踊るイッシュの4人に向けてシャッター音が4回鳴った後、時が止まったように画面が静止し、音が途切れる。
この場面、ヴェクナの呪いになぞらえて、自分らしさを肯定する気持ちと、他人との違いを感じて生まれる心の葛藤との戦いを描いているのではないでしょうか。

背景の赤い空や屋上の配管が洋館のように見えるのは、ストシンの裏側の世界のオマージュだと思います。
4回時計の鐘が鳴れば呪いが完成し、呪われた人は命を奪われてしまう。4人が犠牲になれば世界は終わる。
けれどTHE FLASH GIRLでは、一瞬の静寂の後、ヴェクナに似た声が「You know I’m a FLASH GIRL」と言う。

ストシンのヴェクナはトラウマを呼び起こす言葉を語り掛けます。
この低い声がイッシュが繰り返し歌ってきた言葉、「You know I’m a FLASH GIRL」と言うのは、力強く自分らしさを肯定してきたFLASH GIRL=イッシュが戦いに勝ったこと、自分の心の中にあった葛藤を乗り越えた、という描写にも思えてぐっときます。

そして、Concept Teaser AやVisual Filmに出てきたミラーボール。
ストシンではヴェクナに勝つための方法として、心温まる思い出の場所であるスノーボールが登場し、ミラーボールもそこで輝いています。
MVには、ミラーボールは直接的には登場していませんが、オマージュから考えると他者との違いから生まれる葛藤を乗り越えて自分らしさを肯定する心私は輝いているんだと思う心がTHE FLASH GIRLにおけるミラーボールなのではないでしょうか。
この曲を聞いてIS:SUEから力をもらっている私たち自身も、心の中でミラーボールを掲げている。
そんなメッセージだったら嬉しいなと思います。

と、熱く語りましたが、MVでオマージュされている作品で、ミラーボールが登場する作品はストレンジャー・シングスだけではありませんでした…!ここにも謎のヒントがありそうです!

梨乃ちゃんの部屋でオマージュされている、ミズ・マーベル。
部屋の壁のきらきらしたライトやぬいぐるみ、配信者の格好、梨乃ちゃんのお団子ヘアなどがミズ・マーベルのカマラの部屋に似ています。
ちらっとだけですが、部屋が映る予告を貼っておきます。

このミズ・マーベルなのですが、ストレンジャー・シングスに次ぐぐらい、THE FLASH GIRLに出てくるものがたくさん登場します。
驚きの連続だったので、見た方がいいよ!とREBORN(IS:SUEのファンネーム)のみんなにはぜひおすすめしたいです。
ミラーボールの出方がすごいのですが、出てきた瞬間にチームIS:SUEスタッフさんがいたずらっ子みたいにTada~と笑う顔が目に浮かびました。

Disney+限定配信のドラマで少しハードル高めかもしれませんが、全6話(1話50分前後)なので、あっという間に見れます!

また、ミズ・マーベルをマイノリティの味方となるような"自分らしくあること"に向き合うTHE FLASH GIRLでオマージュしたこと、とても意味を感じます。


〇ミラーボールが出てくる作品が複数登場する理由

THE FLASH GIRLのMVとストレンジャー・シングス、ミズ・マーベルには梨乃ちゃんのミラーボール以外にも共通点がありました。
MVで菜乃ちゃんが触る赤い看板。
THUNDER RECORDSの文字が上下反転しています。

赤い文字と言えば、ストレンジャー・シングスではタイトルの文字。
ミズ・マーベルでは、カマラと友人のブルーノが屋上で会話する場面で赤い文字が左右反転した看板が映ります。この会話の場面、チームIS:SUEがREBORNに届けたかった言葉なんじゃないかと思わせてくれるとても素敵な会話でした。

他にも、凛ちゃんの髪飾りの蝶、優希ちゃんの帽子、そして先にフラガチャレンジの部分の考察で触れた柱時計もストレンジャー・シングスとミズ・マーベルに共通して出てきます。

ストレンジャー・シングスといえば、異世界である裏側の世界(アップサイド・ダウン)に潜む怪物の謎と戦う物語。
主人公の一人である少女、エルは裏側の世界への扉(ゲート)を開ける力があります。
それをふまえて、ストレンジャー・シングスとミズ・マーベルのポスターを見比べたら大声が出ました。
THE FLASH GIRLのMVでは、ストレンジャー・シングスの裏側の世界として、ミズ・マーベルのオマージュを取り入れているのかも。

表の世界と裏側の世界があると考えると…
ヒーロー、フラッシュガールはストレンジャー・シングスのエルのように、世界の壁にゲートを開け、新たな世界へ移動できる能力があるという示唆なのかもしれません。Breaking Thru the Lineの歌詞とも重なります。

一番曲が盛り上がる終盤に、IS:SUEの4人がピンク色の壁の前で踊る場面がありますが、壁に描かれた稲光はエルが壁に開けた裏側の世界へのゲートにも見えます。また、この場面の4人の服装もストレンジャー・シングスのオマージュのよう。凛ちゃんの天使と梨乃ちゃんの悪魔はダスティンとエディ、菜乃ちゃんのワンダーウーマンと優希ちゃんの白い帽子は、エルが選んだアメコミのワンダーウーマン、シーズン4に登場するあの人とあの人の帽子の色と形と重なります。(ネタバレになるので伏せますが、このオマージュ、ぐっときました。)

ただ、表側の世界と裏側の世界と考えると、新しく別の謎が生まれます。
ストレンジャー・シングスに登場する異世界は、24年12月現在公開されているシーズン4まででは裏側の世界だけ。
ですが、ミズ・マーベルはMCU作品!MCUではマルチバースが展開されています。
THE FLASH GIRLも、表の世界と裏側の世界だけでなく、マルチバースを描いている可能性が出てきました。
そう考えると、MVでオマージュされている他の作品もマルチバースの中の平行世界としてオマージュされているのかも。
こうなってくると共通点があったら面白いですね!
でもそんな細部まで把握してオマージュしてたら凄すぎてこわいよ…(褒めてます)と半信半疑な状態で各作品を確認したところ……共通点、ありました。

オマージュされていると思う作品を挙げていきます。※配電盤の考察で触れる作品は除きます

・ストレンジャー・シングス
・マトリックス レザレクションズ(屋上の奥に歩いていく場面)
・THE BATMAN(凛ちゃん コウモリ、上から片手でぶら下がる)
・デッドプール2(凛ちゃん パラシュート)
・スパイダーマン(優希ちゃん トレーをひっくり返した女性を助けて食べ物をキャッチ)
・ミズ・マーベル(梨乃ちゃん 部屋、お団子ヘア)
・マーベルズ(梨乃ちゃん 部屋)
・アンブレラアカデミー(菜乃ちゃんのダイナミッククッキング~優希ちゃんの消火~傘の場面まで
※テーブルの上の食べ物の消火はストレンジャー・シングス
※奥の窓ガラスとソファ(MV Behind The Scenesに意味ありげに映ります)はデッドプール2のウェイドとヴァネッサの部屋)
・マイティソー(菜乃ちゃん インタビュー
※映画本編ではなく主演のクリヘムが出演したコメディ番組サタデーナイトライブのコント)
・ワンダーウーマン(菜乃ちゃん ティアラと衣装)
・マトリックス(梨乃ちゃん、優希ちゃん、凛ちゃん 赤と青の薬)

まず、この映画・ドラマを一つずつ見ていくと、複数の作品に共通して繰り返し出てくるテーマがありました。

屋上、時計塔・時計・タイムトラベル、空を飛ぶ、雷・光・電気、走る
です。

例えば、
・ミズ・マーベル:カマラとブルーノが屋上で会話する場面でTHE FLASH GIRLのものと似た赤い看板がある。
・スパイダーマン:ピーターが屋上で糸の出し方を試行錯誤するときにCONNECTポーズと同じ手の振りをしている。Fly!(飛べ!)と言う。
…というように、作品を2つ見るだけで「屋上」が共通してとても印象的に登場しました。

また、さらにワンダーウーマンとTHE BATMANも見ると
・ワンダーウーマン:ダイアナが時計塔を壊す。スティーブから時計を預かる。ワンダーウーマン1984でを使う場面と空を飛ぶ場面がある。
・THE BATMAN:ブルースが警察署の屋上から滑空する(空を飛ぶ)場面で時計塔が映る
というように、上で触れたキーワードが出てきます。

空を飛ぶ、といえば2ndシングル収録曲のTiny Stepには
「You can touch the sky if you want it, 叶うよ」
という歌詞があります。また、Breaking Thru the Lineと Butterflyにも、それぞれ関連する歌詞がありました。

また、時計と言えば、
ストレンジャー・シングスとミズ・マーベルに登場するのは先に触れた通り。
さらにJacket Set Tourの冒頭には、背の高い時計塔が意味ありげに映ります。
開始1秒の時計塔、IS:SUEスタッフさんの気付いてくれ~という波動を感じました!


冒頭に映る時計塔

時計塔は、ストレンジャー・シングス、ミズ・マーベル、ワンダーウーマン、THE BATMANに出てきます。見落としがあるかもしれませんが、4作品に出てくるのはかなり意図的と言えそうです。
またもう一つ、後で触れる他の映画のヒントにもなっていそうです!


さらにデッドプール2とアンブレラアカデミーはどちらもタイムトラベルが登場します。

少し話がそれますが、デッドプール2とアンブレラアカデミーは他にも共通点がありました。
デッドプール2は、デッドプールがスーパーパワーを持った人材をリクルートしてヒーローチームのXフォースを結成しようとする話。ウェイドはXフォースを「家族」と呼んでいました。

また、アンブレラアカデミーは、スーパーヒーローのきょうだいを描いたドラマ。1989年10月1日の同時刻に、妊娠していないはずの女性43人が出産する、という現象が世界中で発生。生まれた子どものうち7人を養子に迎えた大富豪・ハーグリーブス卿は、彼らを鍛えてアンブレラ・アカデミーというヒーローチームを結成します。

梨乃ちゃんの部屋でIS:SUEの4人で過ごしているのは、A衣装のIS:SUEは別々の超能力がある、一緒に暮らす4姉妹なのかもしれません。

また、アンブレラアカデミーはロックバンド、マイ・ケミカル・ロマンスのジェラルド・ウェイが手掛けた同名のアメコミが原作で、各シーズンで使われている楽曲の良さも配信当時に話題になっていました。
オマージュされている映画・ドラマはどれも楽曲がいいな、と感じる作品なのですが、四姉妹なIS:SUEと重なる曲と言えば、アンブレラアカデミーシーズン1のダンスシーン。

大人になりばらばらになってしまったきょうだい達が、久しぶりにかつての家、ハーグリーヴス邸に集まり、流れてきた音楽に合わせて別々の場所で踊るシーン。
とても心が動かされる場面なのでぜひ見てほしいです!
ここで流れる曲は、TiffanyのI Think We're Alone Now.

歌詞に注目すると、菜乃ちゃんが傘の間を走るのと同じ、「走る」という歌詞が出てきました。(拙い和訳ですが載せておきます)

And so we’re  そう私たち
Running just as fast as we can 走るのよ 力の限り
Holding on to one another's hand 互いの手を握って
Trying to get away into the night 夜に逃げ込むの

また、アンブレラアカデミーで走る場面と言えば、テレポーテーションとタイムトラベル能力があるナンバーファイブ。
彼が走りながら未来へタイムトラベルする際にWoodkid の「Run Boy Run」が流れます。
THE FLASH GIRLの菜乃ちゃんの走るシーンは、1st IS:SUEのConcept Trailerとの対比になっているのが印象的ですが、それをふまえてアンブレラアカデミーのファイブの場面や「Run Boy Run」のMV、歌詞を考えると重なる部分があります。
この曲もイメージしてオマージュしていたら熱いな、と思っています。

Run Boy Runもフラガチャレンジのシャッター音と同じく、鐘が4回鳴ってから曲が始まります…!

また、菜乃ちゃんといえばワンダーウーマン1984にも、ダイアナが走るとても心動かされるシーンがあります。映画を見ると、衣装のティアラがハートになっている意味もしっくりきました。


各映画の共通点を見てきましたが、
屋上、時計塔・時計・タイムトラベル、空を飛ぶ、雷・光・電気、走る
…このキーワード、冒頭で触れた屋上の場面に繋がってきました!
ここで、ようやくある映画に思い当りました…!


バック・トゥ・ザ・フューチャーです!


〇謎② 配電盤(Concept TeaserB)

配電盤のようなこの赤い設備ですが、よく見るとデジタル時計のような時間表示と、赤、緑、黄色のボタンがついています。
この色と初回限定盤Bのジャケット内の写真を思い浮かべると…
この配電盤はバック・トゥ・ザ・フューチャーに登場するタイムマシン、デロリアンのオマージュなのでは!

予告にもちらっと映る通り、デロリアンの時間表示は
DESTINATION TIME →赤
PRESENT TIME →緑
LAST TIME DEPARTED →黄
の色になっています。

また、主人公マーティの服装は優希ちゃんのA衣装と似ているのと、マーティの母ロレインの若い頃の服装が紫のチェックのワンピース。菜乃ちゃんのA衣装に似ています。
菜乃ちゃんがインタビューを受ける場面の右上のFLASH NEWSのタイトルは、バック・トゥ・ザ・フューチャーのタイトル文字のオマージュのよう。
バック・トゥ・ザ・フューチャーはストレンジャー・シングスにもオマージュが登場したり、本編が映画として流れるので、ストシンへのリスペクトとして取り入れてるのかな?と思ってしまっていましたが灯台下暗しでした…

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART1ではマーティは
①1985年から1955年にタイムトラベル(現代→過去へ)
②1955年11月12日夜の落雷をきっかけに1985年にタイムトラベル(過去→もといた現代へ)
③1985年から未来へタイムトラベル(現代→未来へ)
とタイムトラベルします。

MVを見てみると、
①冒頭の屋上が新幹線につながる(フラガ→CONNECTへ)
の他に、②と③に共通するタイムトラベルに思える場面がありました!

・②フラガチャレンジ 音が消える部分での落雷
②のマーティが1955年から1985年に戻ってくる場面と似ています。BTTFでは1955年11月12日夜10時4分時計台に落ちた雷の電流を使ってデロリアンを1985年へ飛ばします。
Jacket Set Tourに映る時計台が登場する5つ目の作品です。
屋上の端を走る電流は、ドクが広場に張り巡らせたケーブルのよう。
よく見ると、IS:SUEの4人も電流を帯びています。
バック・トゥ・ザ・フューチャーではタイムトラベルする前後で別の時代の同じ場所に出現する、というルールがあるのですが、B衣装のIS:SUEがこのときにいる屋上は、THE FLASH GIRLではなくCONNECT(過去)のビルの屋上で、雷の力で現代(THE FLASH GIRL)に戻ってくるのかも。
2ndシングルのリリースが11月13日で、バック・トゥ・ザ・フューチャーのタイムトラベル(11月12日)の翌日の日付なのも合わせてきているのかもしれません。

ミラーボールの部分の考察で、この場面をストレンジャー・シングスのオマージュとして考察したのですが、ストシンはバックトゥザ・フューチャーをオマージュしている作品。どちらも正解であっていそうです。

・③MV最後のタイトル
雷の音の後、THE FLASH GIRLのタイトル文字が左から右に光る最後の場面。
凄すぎてええ????????と声を出してしまったのですが、これ、マトリックス1作目最後、ネオが地上から空へ飛び立つ場面の音・動きと同じです。。。
幻聴????と何回も聞きなおしましたが同じ音と動きです・・・・
ぜひ確認してほしいです。

空を飛ぶといえば!
バック・トゥ・ザ・フューチャーPART1の最後、ドクとマーティはドクが改造した<空飛ぶデロリアン>に乗って未来へタイムトラベルします。

MVの細部のこだわりが凄すぎてもはや恐ろしく、半端ではない「覚悟」を感じるくらいです。

〇IS:SUEが過去へタイムトラベルする目的

バック・トゥ・ザ・フューチャーのオマージュから、B衣装のIS:SUEがタイムトラベルしている可能性は高そうです。
ただ、何の目的で過去(CONNECT)へタイムトラベルしているのでしょうか?

実はもう1作品、これまで触れた映画や時計塔・時計・タイムトラベル、空を飛ぶ、雷・光・電気、走るがヒントとしてつながる映画があります。
DC映画の『ザ・フラッシュ』です。

主人公のフラッシュは超高速で移動できるヒーローなのですが、IS:SUEちゃんが高速で走るシーンはないので(かわいく走るシーンはあります)、当初オマージュされてはいないだろうなと思ってしまっていました。

ただ、MVにはDC作品からバットマン、ワンダーウーマンが登場します。
そしてこの曲のタイトルはTHE FLASH GIRL。そして、「走る」と言うキーワード。
ここまで条件がそろってザ・フラッシュをオマージュしていないはずがなかった・・・・と映画を見て天を仰ぎました。

フラッシュは、雷に打たれたことで超能力を手に入れたヒーロー。
超高速で移動でき、その速さで過去や未来に移動したりもできます。

ザ・フラッシュでは、フラッシュは子どもの頃に亡くなった母を救おうとしてタイムトラベルし、過去を変えてしまいます。
過去を変えたことにより、未来に影響が及び、フラッシュが辿り着いた世界は別の世界に変わっていました。フラッシュは世界を救えるのか?
という物語。

そう、マルチバース・タイムトラベルものの映画なんです。
THE FLASH GIRLのMVとの共通点として、梨乃ちゃんの部屋はミズ・マーベルがメインでオマージュされているように思いますが、フラッシュ(タイムトラベルした先の18歳のバリー)の部屋も、同じようにポスターが多くあり、壁にきらきらしたライトがあります。また、水色の星型のオーナメントが飾られています。

また、梨乃ちゃんが抱きしめているぬいぐるみ。
ザ・フラッシュでも、ぬいぐるみが重要なアイテムとして登場します。

また作中ではバック・トゥ・ザ・フューチャーへの言及もあり、Concept Teaserの配電盤とつながります。
さらに、ザ・フラッシュではタイムトラベルの際にミラーボールに似た球体、クロノボールが出てきます。
思い返せばConcept TeaserAの投稿には一言も「ミラーボール」とは書かれていませんでした。。。
Concept TeaserA,B両方に重なる映画なんです。

とすると、フラッシュ・ガールは、
雷の力で世界の壁にゲートを開け、新たな世界へ移動できる能力(マルチバース間の移動)
・雷の力でタイムトラベルできる能力
があるのかもしれません。

フラッシュ(バリー)がタイムトラベルした理由は大切な人を救うために過去を変えることでした。

THE FLASH GIRLでオマージュされている他のタイムトラベル作品では、
・デッドプール2:ケーブルが妻と娘を救うために未来からタイムトラベルしてくる
・アンブレラアカデミー:ナンバーファイブがアポカリプス(世界の終わり)を阻止するために未来からタイムトラベルしてくる

と、共通しています。

また、バック・トゥ・ザ・フューチャーのマーティは半ばアクシデント的に過去へタイムトラベルしてしまうのですが、タイムトラベルの結果、大切な人を救っています。

B衣装のIS:SUEは大切な人を救うためにタイムトラベルしているのでは?と思えてきます。
また、オマージュされている作品には全作品に共通点がありました。
それは、「手を繋ぐ」です。

スパイダーマンではピーターとベンおじさん、
THE BATMANではブルースとアルフレッド、
ワンダーウーマンではダイアナとスティーブ、
ミズ・マーベルではカマラとブルーノ、
アンブレラアカデミーではきょうだいたち・・・・・・
といったように、全作品で主人公が仲間や友人、恋人、思いを寄せる人、家族といった大切な人と手を繋ぐ(繋ごうとする)場面がありました。

「手を繋ぐ」といえば、CONNECTの冒頭。
画面左に、手と手を繋ごうとするポスターが描かれています。
この手は、今にも落ちていきそうな誰かを、別の誰かの手が引き留めようと手を伸ばす構図にも見えます。

CONNECTのMV開始すぐに映るポスター

それから、初のファンコンサート『2024 1ST IS:SUE ASSEMBLE - WE ARE IS:SUE』でも。
私はIS:SUEのかわいさに記憶が曖昧になってしまっているのですが、こちらの記事によればIS:SUEが登場する前の演出で手と手を繋ぐ映像が映っていました…!
ファンコンでも、MVの謎を解くヒントが出されていたのかもしれません。

スクリーンには有機物が合成されていくような煌めきが浮かび上がり、手と手を繋ぐ映像に続いて、「NOW/WE FINALLY CONNECT/WELCOME BACK/ARE YOU READY/IT’S COMING UP TO YOU」と接続に成功したという文字列とAIのアナウンスが流れると、休養中のRINを除くNANO、YUUKI、RINOの3人が、火花の上がるステージに姿を現した。

https://realsound.jp/2024/11/post-1841326.html

CONNECTの冒頭、新幹線のアナウンスの合間に流れるのはThe world is ending, hold me? という声。CONNECTのIS:SUEからREBORNへの言葉だと思っていましたが、THE FLASH GIRLの時間からタイムトラベルしてきたIS:SUEが、終わり行く世界でREBORNを助ける際の声なのかもしれません。
また、画面右のOpen your eyesという文字は、THE FLASH GIRLの時間のIS:SUEからCONNECTのIS:SUEへの「目覚めて」というメッセージなのかも。

THE FLASH GIRLの冒頭屋上のIS:SUEは、CONNECTの時間のIS:SUEとREBORNを助け、目覚めさせるためにタイムトラベルしている、と思えます。

タイムトラベルの時間軸で考えると、THE FLASH GIRLの冒頭屋上のIS:SUEのいる世界では、IS:SUEとREBORNは出会えなかった、あるいは離れ離れになってしまった。
その過去を変え、IS:SUEとREBORNを繋げるためにCONNECTへタイムトラベルしている。
そんな風にも解釈できます。

また、CONNECTのMVにタイムトラベルの足跡と思える描写がありました。
ザ・フラッシュでは、過去へタイムトラベルしたフラッシュが未来を変えるためのアイテムとしてトマト缶が出てくるのですが、CONNECTのこの優希ちゃんの場面……
後ろにある缶は飲料だとばかり思っていましたが、一時停止してよく見ると……

この左端の青い缶、赤い柄のイラストがあるような……

こちらも

トマト缶に見えます。。。
MVでよく見ると左側にオリーブオイルの文字もありました。。(え!?CONNECTを見てた方、気付いてましたか!?!?!驚きです。)

他にもザ・フラッシュを見ると2ndシングル初回限定盤Aのジャケット裏面の写真の意味がぐっと深まって面白かったです!

また、冒頭の屋上でオマージュされているマトリックス レザレクションズ。
レザレクションズ=復活が副題のこの映画では、「手を繋ぐ」「空を飛ぶ」というモチーフがとても重要な使われ方をしていました。映画のテーマをふまえると、IS:SUEとREBORNなら世界を変えられる、というチームIS:SUEからのメッセージのようにも思います。
トリニティのある台詞が、この映画をオマージュに選んだチームIS:SUEからのメッセージだ!と確信してしまうくらいすごかったです。

〇タイムトラベルの影響は予測不可能

過去を変え、THE FLASH GIRLの時間に戻ってきたIS:SUEは、最後のタイトル部分の雷の音とともにタイムトラベル能力を使っているようです。
IS:SUEが向かう先は、バック・トゥ・ザ・フューチャーのオマージュなら未来。
3rdシングルが楽しみになる終わり方で熱いのですが、ここで新しい謎が生まれてきます。
タイムトラベルのセオリーは、【過去を変えれば未来が変わる】ということ。
過去に起きた変化は、たとえ蝶の羽ばたきのような小さなものでも連鎖して影響を及ぼし、未来を大きく変えてしまいます。
2ndシングル収録曲のButterflyのタイトルとも重なる、バタフライエフェクトです。
どんな影響が出るかは想像がつきません。

A衣装のIS:SUEが過ごす場面は複数の映画・ドラマが同時にオマージュされている場所(キッチンや梨乃ちゃんの部屋)がありますが、これはもしかすると、別々に存在していたマルチバースの平行世界(それぞれの作品の世界)が、タイムトラベルによって引き起こされたエネルギーで絡まりあい、生まれた世界なのかもしれません。

最後に未来へ飛び立つIS:SUEは、
過去改編で生まれたトラブルを解決するために未来へ飛ぶ?
MVの最後は笑顔で終わるので、過去改編の悪影響は起きなかった?
想像が尽きませんが、IS:SUEの前に広がる予測不可能で"異種"な未来がより楽しみになってくる、そんなオマージュであり物語だと思います。


長文の考察にお付き合い下さった方、ありがとうございました!
2分52秒のMVとは思えない情報量の多さでした。
あまりに壮大な仕掛けなので、この考察で触れられなかった部分があるのと、正解ではないかもしれません。
ただ、チームIS:SUEが膨大な時間と映画・ドラマ愛、そしてIS:SUEへの大きな愛を込めてこのMVを作ってくれたのだということは、オマージュされている作品を見進めるほど確信できました!
製作陣の手元のコンセプト資料にはこの比じゃないくらい細かいアイディアが詰まっているはず…!!!

これからもこの作品を愛していきたいな、と思わせてくれる作品だなと思います。

最後に、オマージュされていると思う映画・ドラマをまとめて終わりとしたいと思います。
この考察で触れられなかった各作品にも、THE FLASH GIRLのMVやジャケット、Concept photo、トレカなどに出てくるアイテムを思い出しながら見るといくつも驚きがありました!

〇オマージュされていると思う作品

・ストレンジャー・シングス
・マトリックス、マトリックス レザレクションズ
・THE BATMAN
・デッドプール2
・スパイダーマン
・ミズ・マーベル
・マーベルズ
・アンブレラアカデミー
・マイティソー ※主演のクリヘムが出演したコメディ番組サタデーナイトライブのコント
・ワンダーウーマン、ワンダーウーマン1984
・バック・トゥ・ザ・フューチャー Part1〜3
・ザ・フラッシュ

菜乃ちゃんのインタビュー部分のオマージュは、映画ではなく探しにくいので、リンクを貼っておきます。
主演俳優の出演したコントまでオマージュしてくるの、芸が細かすぎてすごいです。。。

このコントのインタビュアーとソーの間にあるものを見てから、こちらのConcept Photoを見てください。
この看板も伏線だったのかも。
凄すぎるな………と何度頭を抱えたらいいかわかりませんね。。

考察にお付き合いいただきありがとうございました!
読んでくださった方に、IS:SUEのMVやオマージュされている作品を見てみたいなと思っていただけていたら嬉しいです。