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IS:SUE "CONNECT"MV考察:映画「マトリックス」のオマージュについて

2024年6月19日にデビューした4人組ガールズグループ、IS:SUE(イッシュ)。
デビュー曲の『CONNECT』 MVはまるでSF映画、ダークな世界観。先立って公開されたConcept trailerでは菜乃が美しくマトリックスしていましたね。

"1st IS:SUE" Concept Trailerより

「MVでもオマージュをするね!」というメッセージかも?と思い、考察してみました!ここに書くのは一部ですが沢山オマージュがあります!「簡単」「カトラリー」の意味、わかりました。


はじめに:『簡単』『カトラリー』はマトリックス。

何を言ってるかわからねーと思うが……(略)な出だしでごめんなさい。でも、これがこの考察の主軸です。マトリックスなんです。
『簡単』は青い薬、『カトラリー』はスプーンです。
まだ訳がわからないと思いますが、とにかくREBORNのみんなにはマトリックスを見てほしい!

何のことかわからない人のために説明すると、IS:SUEの4人がかっこよく踊る左上にある簡単、カトラリーと書かれた意味深な布のことです。

サーチライトの上、「簡単」「カトラリー」の布

この一見おかしな布にはちゃんと意味がある!というのがこの考察です。説明するために、先に他のオマージュと思う箇所を紹介します。

①電話のベルの音

街中から電話のベルが鳴り、赤い空間へ

「Now We Finally Connect」の歌詞の前に短く聞こえる電話のベルの音。電話と言えばマトリックスでは、仮想世界から現実世界に帰るための手段。1作目冒頭で、大型トラックが突っ込んでくる寸前に電話ボックスに辿り着き、受話器を持ち上げるトリニティが印象的です。

②緑のレーザーライト、黒服のダンサー

鮮やかな緑のレーザーライトはマトリックスのコンピュータ・コードと同じ色。


黒服のダンサーを薙ぎ倒す優希

優希が黒服のダンサーをドミノ状に倒す上からのカットはマトリックス2作目の戦闘シーンと構図が同じ。マトリックスでは主人公ネオがコピー能力で増殖した敵、スミスに取り囲まれながらも跳ね除け、ドミノ状に薙ぎ倒すのも一致します。敵=過去を倒す力強さを感じます。

③Dance break

背景の四角枠の照明は障子のようにも見える

東洋を思わせるサウンドが鳴る力強いダンスブレイク。マトリックスのカンフーの訓練の場面とライティングや、4人の背後の照明が障子のような四角枠なのが似ています。また、光の加減で銀の衣装が白にも見え、道場で向かい合うネオとモーフィアスの白と黒の道場着と重なります。
マトリックスでは『救世主』ネオが力の使い方に目覚める場面。歌詞にある「かつてない異種」「a new Hero」としての4人の覚醒を暗喩しているのかもしれない


なぜ『簡単』『カトラリー』はマトリックスか

マトリックスといえば印象的なのは「赤い薬か、青い薬か」の選択。

主人公ネオは、マトリックスに目を付けられ、元の日常に戻れる青の薬か、危険を伴うけれど世界の真実を知ることができる赤の薬かの二択の選択を迫られる。ネオは危険に構わず赤の薬を選ぶ。

赤と青に注目してMVを見ると、この場面。

赤い缶が弾け飛ぶ

0:31で後ろの青と赤の缶のうち、火花を散らして消えるのは赤の缶赤を飲んだ暗喩に見える。

簡単、カトラリーの布の色は青と赤。


青色の布の文字が『簡単』なのは選ぶのが簡単な選択だから。
赤色が『カトラリー』なのは、赤い薬を飲んだ後、映画の後半あたりで、ネオが不思議な力を持った少年に力の使い方を教わるときに曲げるスプーン。このスプーンは2作目にも登場するくらい象徴的なもの。

この「赤い薬か、青い薬か」をオマージュしているなら、オーディションで夢破れた4人が一般人に戻る青の薬ではなく、リスクがあってもIS:SUEとしてデビューする赤の薬を選んだ「選択と決意」を感じてぐっとくる。

『簡単』『カトラリー』はおもしろ日本語じゃなく、アイドルとしてデビューするIS:SUEの選択と決意。 


マトリックスのオマージュで描き出されるもの:あの日から4人がアイドルとして帰ってくると信じ続けたファンの存在


ここまで考察を読んでくれて、もしかしてマトリックスオマージュあり得るかも、と思った方。マトリックスを見てください。大作SF映画が他にもある中で、なぜマトリックスなのか。
理由を感じて鳥肌が立ちました。

私の文章力では書き表せないのですが、1作目終盤のトリニティーからネオへの言葉、それから起きる展開が、マトリックスをオマージュする最大の理由、最も伝えたかったファンへのメッセージのように思います。

ゆっくりと顔を上げる優希。この場面もマトリックスのオマージュのはず。


マトリックスをオマージュすることで、IS:SUEの4人だけでなく、ファンの存在さえも作品内に描き出している。それが考察の結論です。

CONNECTは、凛、菜乃、優希、梨乃の4人のアイドルとしての復活とかつてないNEW HERO(異種)の誕生を描いた一曲。
マトリックスでは救世主はどのように生まれるのか、注目して見てほしい。

制作者の意図とあっているかはわかりませんが、4人のクールで魅力あふれるパフォーマンスに加えてこんなに考えさせてくれるMV、楽しすぎる!IS:SUEありがとう!

終わりに


この考察は、2024年5月にXにポストした考察をまとめたものです。
2nd IS:SUEタイトル曲のTHE FLASH GIRLでもマトリックスオマージュがありましたね!
CONNECTのマトリックスオマージュに注目すると楽しいと思い、まとめてみました。

IS:SUEをまだ知らない方も、デビュー曲『CONNECT』MVを見ていただけたら嬉しいです🤘⚡️