クリスマス前のケーキ屋を怒らせないほうがいい

 もうすぐクリスマスですね。ケーキの予約はお済みですか?当日にピースで買う方もいらっしゃると思います。
 そこで今回はケーキ屋さんでバイトをする中でちょっと困っちゃうお客様について述べていきたいと思います。

①「これ」って言う方


 ショーケース指さして「これ」って言う方。いやカタカナとか漢字とかでうまく読めない時もあるから一概にダメとは言わないけど態度と努力の問題。ケーキ屋さんって凝った商品名多いよね。私も漢字とカタカナ苦手すぎて漢検は準二級止まりだし世界史苦手だったので働きながら困ってる時もあります。
 実はお客様と店員の間にショーケースを挟んで接客する場合、特にショーケース内が2段以上あると、指さされても店員側からはほぼ見えないんです。めちゃくちゃ背伸びして覗き込んで色々推測してやっと商品を特定できるってことを知っていただければと思います。
 優しく丁寧に「このチョコのやつ」とか「白いいちごが乗ってるやつください」みたいに特徴を言ってくれたら全然いいです。読み間違いもよっぽどエキセントリックなものじゃなければちゃんとわかるので気にせず商品名読んでくださいお願いだから。
 あと同じ値段の商品いくらでもあるしレギュラーメニュー以外の価格把握できないしちょこちょこ価格改定あるから値段で言わないでほしい。
 そもそもほしいもの指差して「これ」って言うだけなら我が家の2歳児でも余裕でできる。なんなら2歳児は「いちご〜ぴんく〜」とか自分が言える単語を一生懸命並べて説明してくれる。

②「急いでるから早くして」って言う方
 駅ナカの店舗だからでしょうか。お急ぎの方が結構たくさんご来店されます。
 電車の遅延とかありますものね。領収証をお願いされる場合が多いのでこれから取引先とかに行くのかな、間に合いますようにと思いながら見送っている時もあります。(但し優しいお客様に限る。あとこういう方はだいたいすぐに包み終わる焼き菓子とか買ってくれる)
 でもいかにも旅行中みたいな感じで、電車の5分前とかに悠長にケーキ選んでおいて「急いでるから早くして」って言うのは何なんでしょうね。
 急いでいる方ほど態度や言葉遣いがゴミくそちょっと横暴でいらっしゃったりします。お会計終わってレシート渡してから「領収証」ってだけ言ったり。単語だけ言われてもわからんよ。お前が領収証さんって名前で自己紹介してるだけの可能性もあるだろうが。こういうお客様は「スケジュール管理ができない愚かな豚です」と書かれた吹き出しを頭の上に浮かべておきます。
 お急ぎの方はせめて敬語を使った方が身のためですね。

③案内所だと思ってる方


 ケーキ屋に限らずコンビニやお土産屋さんなど駅ナカのお店あるあるだと思いますがめちゃくちゃ道とか乗り換え聞かれませんか?
 「改札どこですか?」「トイレどこですか?」みたいな駅の中の案内は全然いいのですけども、「○○行きたいんだけどどの電車乗ればいいの?」とかは駅員さんに聞いた方が確実なためそちらにお願いします。駅員さんの居場所は教えられるので、知りたい情報が得られなかったからって怒ってどっか行かないでください。最寄りの改札は反対方向です。
 もちろん分かる範囲ではお答えできますし、暇な時なら一緒にタブレットで調べてお見せしたりしていますが、駅の中で働いているから分かるとは限らないと知ってほしいです。駅ナカの店舗の店員であって、駅員ではありません。その周辺の地理に詳しいとも限りません。できるだけ後で調べて次は答えられるようにすることもありますが、それは会社からも駅からも頼まれていない業務外の親切でしかありません。
 「でも本当に困ってるかもしれないのにそんなこと言うなんてひどい!」って思われるかもしれませんが、そういう方はちゃんと人の話を最後まで聞くと思います。「わからなくてお答えできないので改札横の駅員さんに聞いてください」って言われて「じゃあいいです!」とか「なんでだよ!調べよ!」ってキレてくるやつは多分そんなに困ってない。

④シンプルにセクハラ・痴漢


 これは今まで経験した他のバイトでもあったのでもはやケーキ屋関係ないんですけど、セクハラまじでやめようね。コミュニケーションのつもりだったかもしれないけど、認識改めようね。店員の胸触らなくても物は買えるし脱毛事情聞かなくても酒は飲めるからね。イタズラ電話は営業妨害でしかないからやめろ。
 ただケーキ屋は女性が多い傾向にあって、男性店員が休みだったりバックヤードにいて姿が見えないとターゲットにされやすいと感じます。

 ここまで色々好き勝手に言ってしまって、接客業やケーキ屋さんに対して悪印象が生まれてしまった、強くなってしまった方もいらっしゃるかもしれません。申し訳ございません。
 ですが、ケーキ屋やお菓子屋の店員というはスイーツ好きには天職だと思います。店舗によっては味見させてもらえたり社割が使えますし、好きな物を売っているからおすすめを聞かれたときにも答えやすいです。売っているうちに食べたくてたまらなくなる時もあります。
 また、個人的には人生の中で一瞬でもいいから接客業を経験しておくといいのではないかと思います。我が子にもぜひ一度はやらせてみたいと思っています。世の中にはいろいろな人がいることがわかるからです。自分が意外と常識人であることを実感したり、素敵なお客様がいらっしゃれば人としてのお手本になります。みんな異なる常識を持っていることや自分と違う常識を持つ人間との関わり方(距離感)を身につけるには接客業を経験するのが手っ取り早いかなと思います。

 最後に、「お前はそんなことを考えながら働いてるなんて接客業をやる資格なし!」と思われる方もいらっしゃると思います。
 たしかにどんな方でもご来店くださる大切なお客様です。(道だけ聞いて何も買わないのは違うけど) ですが、お客様と店員である前に他人と他人だから、他人に迷惑をかけずに済むならその方がいいと思うよ。おしまい。

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