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人生の夏休み、の夏休み✴︎遊学日記week19@Mérida, México

メキシコ滞在最終週、思う存分観光をしたわけでもなく、そこでの暮らしを経験したわけでもなく、いろんな場所でただただのんびりしていた。

8/19 すいかにお塩

さて、新しい土地に来たらとりあえずメルカド/市場へ!

歩いて30分くらいのところに市場がありそう。ぐうたらしていたら10:00になっていて日差しも強くなってきたので、水と帽子をしっかり持って出発。
それにしても暑い。狭い日陰を辿りながら歩くも、だんだんと足取りが重くなっていくが、歩くしかないので歩く。進んでいくと、道が細くなり、家の様子が少しずつ変わっていく。土地のゆとりがでてきて、好みのサイズの家を自分の土地にポンっと置いたような。

着いたーと思ったらメルカドだと思っていたところに確かに野菜やお肉は売っていたんだけど、各1店舗ずつしかない小売りが集まった場所、と言った感じ。周辺は大きな公園や教会があり、小さなまちの中心部だ。
収穫は新たなフルーツに出会えたこと。saramuyo、ねっとり系の甘味が強いフルーツ。ちょっと高かったけど試さずにはいられずに買った。拳サイズ5個で450円くらい。他にもいくつか野菜を買った。

周辺をうろうろして、このまままた30分歩いて帰ると思うと憂鬱になったので公園の日陰で30分くらいぼーっとしてた。おなじように買い物帰りでぼーっとしたりアイスを食べたりしている人がたくさんいた。それくらい暑かった。

家に着く直前にあるに大きなスーパーに寄って、売ってなかったサボテンや重くて買わなかったスイカ、メキシコ版ポカリなどを手にいれる。とりあえずポカリを飲む。
家に着き、冷蔵庫に食材をしまい、メキシコ版ポカリの残り半分を飲み干し、お腹は空いたけど料理をする気力がなくソファでしばし目を瞑る。明け方帰ってきたホストもお疲れ気味だった模様で、「デリバリーしよう!」となった。
ユカタン半島は月から日までの定番メニューが決まっているらしい。月曜日の今日は、黒豆と豚肉のスープ。

いろいろ袋に入れられてデリバリーされる

立ちくらみから頭痛を感じ、熱を測ったら38.0。多分熱中症による発熱と頭痛。
1/4に切られたスーパーで買ってきたスイカの、その半分を切って、塩をかけてたくさん食べた。そして19:00に就寝。水分と糖分と塩分が体にしみる。フルーツにすぐに唐辛子ソースやパウダーをかけるメキシコ人を怪訝に思っていたけど、日本のすいかにお塩をかける食べ方をいつかメキシコ人に伝えた時に怪訝な顔をされた。

そんなに高くないでしょ🤥

8/20 たらふく食べる

12時間以上寝て、だいぶ回復した。
まだ頭痛が残るので、見るからに暑そうな外には出たくない。となると始まるのは料理。ホストさんの分もまとめて照り焼きチキンを作った。お米は油と塩を少し入れて炊いてみたけど、それでもやっぱりパラパラポソポソ。

お昼は代わりに牛肉の炒め物を作ってくれた。
パナマ人カップルの二人。パナマでも主食はお米。彼らもメキシコに来て、なんでもトルティーヤと一緒に食べるからびっくりしたらしい。塩と油を入れて炊くか、豆ご飯にしたり、日本の混ぜご飯みたいにお米は色々アレンジするらしい。ただ、このお昼は私が朝に炊きすぎたシンプルご飯。

一日が作って食べて、食べて、で終わる。何もしてないけどなんだか居心地がいいお家。たくさん食べて体力を戻していこう。

8/21 外れを引きがちな日

どうしても海鮮料理が食べたくなって、バスに30分揺られてセントロに向かう。絶対にマグロのトスタダス(トルティーヤを乾燥させたパリパリのものに具材をトッピングした食べ物)を食べようとバスの中で心に決めていた。いざお店に着くとメニューの aguachile が目に入りそちらを注文。辛いよ、と定員さんに念を押されながら。
確かに辛かった。aguachile はメキシコ料理で唐辛子、ライム、塩、きゅうり、紫玉ねぎとエビを主とした海鮮と混ぜて作られる。
辛かったからビールが進んでしまい、頬を赤らめてお店を出る。とっても美味しかったけど、やはり気分はエビじゃなくてマグロだったなと自分の決断を悔やむ。

酔い覚ましにお散歩をしていると雨が降ってきた。ちょうど近くの知り合いが教えてくれたシャーベット屋さんに入る。
マメイというあま〜いフルーツを選ぶ。甘い!信じられないくらい甘い!確かに今まで食べてたのマメイのアイスだと気がつき、シャーベットの甘さに納得した。おいしいけど、さっぱりライムにしておけばよかったとここでも少し後悔。

📍シャーベット屋さん

雨宿りをしに次々と人々が入ってくる人気店。メキシコならではのフルーツを使ったシャーベットがたくさんあって楽しい。さっぱり系のフルーツを選ぶのがおすすめかも。

おじおばの集まりが多めだった

最近の気づきは、Googleマップに載ってるメニューの値段より、だいたい$10(85円くらい)くらい値上がりしている店が多いこと。メキシコの物価上昇が止まらない。勇気を出した外食で、自分の決断が失敗に終わり、弱い雨の中かなしか帰宅。ズボンの裾を濡らしたくなくて少しまくって歩いていたら、ちょうどまくっていた部分だけ翌日赤く腫れていた。かぶれた、雨水で?

メリダの中心地はキラキラ
ハートいっぱいの馬車なんか走っちゃって
おしゃれなバーもたくさん

8/22 地球のある一点

友人と一緒にお昼は日本食屋さんへ。たこ焼き、お好み焼き、焼きそば、日本の屋台フードがメインのお店。
頼んだたこ焼きは、中身がタコでいっぱいで逆裏切りを受けてるんるん。6個で$100(850円くらい)。

📍屋台飯屋さん/Okini Mid

メリダ市内からバスで1時間揺られて、友人がボランティアをする海岸へ。メキシコ湾、遠浅で波が緩い。海でぷかぷかしながら、刻一刻と変わっていく空の色なら見惚れる。
空も海も広くて、自分が丸い地球のある一点に今まさに立っているんだと、そう感じた。

反薄明光線という現象らしい

8/23 後から知ったこと

前日動き回って水分しっかり取るのを忘れていたらまた熱中症っぽくなり、午前中はひたすらごろごろ。ワンピースを見始めた。午前中だけでナミが仲間になった。

語学学校時代の友人がメリダに来ていて、地元の知り合いと会うからとわたしまで誘ってくれた。お家まで迎えに来ていただいて、ウシュマル遺跡/Uxmal の夜のライトアップへ。
1時間近い車中で色々お話しした。彼女は韓国系移民3世にあたる。びっくりしたのは彼女自身、成人するくらいまで、自分が韓国系メキシコ人であることを知らなかったこと。顔立ちからアジアの血が入っていることはわかっていたけど、どこかははっきり知らなかったらしい。今彼女は韓国からの短期留学生にメリダを案内する活動をしている。後から加わった自分の背景を受け入れ、さらに深く関わっていく。乱暴な言い方だけど、後付けのはずのアイデンティティが今では彼女の大事な生活の一部になっているのが、とっても不思議だった。彼女の娘は韓国語を少し話せて、先週まで2週間韓国に滞在していたらしい。

雨が理由でウシュマル遺跡ライトアップは見れず、近くの小さな町の教会などを見て回って、夜ご飯を食べて12時近くにお別れ。彼女、彼女の娘とその友達2人、語学学校友達、わたしという、なんとも不思議な状態だったのだが、女子3人がエネルギッシュで、歌って笑っておしゃべりしてふさげて。わたしも日本でこんな風にマシンガントークして爆笑してたなぁと少し懐かしくなった。久しく爆笑していない。

小さなまちでもライトアップはしっかりロマンチック

8/24 メロンパン60円

荷物をまとめて、3日のはずが5日も滞在させていただいたわたしのカウチサーフィンデビューのホストとお別れをした。

メリダ/Mérida のバスターミナルから6時間かけて訪れるのは バカラル/Bacalar 。きれいな湖がある小さなまち。ずっとメリダにいてもなぁと思い、とりあえず動いてみた。

15時ごろに着いて、バカラル内で最も安いといわれているホステルに向かう。$150(¥1275)。安いが、汚くないけどきれいではないのと、ドミトリーでダブルベッドを使わせてもらえたけどカーテンがなくて、なんだか落ち着かない。

人懐こい

📍Hostalito Lahar

とりあえず夜ご飯の材料調達と湖に夕日を見に、30分ほど歩く。
ホステルの他のお部屋の人と話している時に、こっちはやっぱり色々高いよね〜と。食材が特に、と言われてそこまで気にしていなかったけど確かに若干高いかぁと思い直す。メキシコシティより20%くらい、と言われたけど、そんなにかなぁと思う。メキシコ屈指のリゾート地、ユカタン半島の カンクン/Cancún は物価が信じられないくらい高い聞いていたのでメリダでびくびくしていたけど、そこまでじゃないなぁと思っていたのだ。メキシコシティであまり自炊をしていなかったので、わたしの鈍い感覚だとわからない。
ちなみに湖に行く途中に出会ったパンの移動販売は、メロンパン一つ60円で全然安かった。メキシコのパンは基本的に安い、その分バターが少なくてポソポソめ。

買い出しの途中で馬車に乗って移動する人々を見た。
白人。男性は帽子にチェック柄のシャツとジーンズのオーバーオール。女性は帽子にシャツと膝下丈のスカート。なんだかシャンっとしていた。少し冷たさを感じるオーラを持っていて、遠くから見ることしかできなかった。
あとから調べてみると、ドイツ系の人々らしい。彼ら日から流の中心から少し離れた農地にまとまって暮らしている。家に電気は通っておらず、いわゆる現代的な暮らしとは異なる生活を送っている。メキシコ人の友人が彼らのお家に招待されたことがあるらしいく、「チーズとソーセージを作るのがうまくて、基本的にドイツ語を話すからあまり理解できなかったけど優しい人々だった」と言っていた。まちなかに出てきていると言うことは何かを買ったり売ったりして生活しているんだろうとは思う。メキシコの小さな街で異国情緒あふれる空間に出会った瞬間だった。

8/25 Calle18

部屋のベッドの一つに荷物が置いてあったけど誰とも会わなかったから不思議に思っていたら朝5時ごろに帰宅。朝日を見ようと早起きしようと思っていたので何の問題もなかったのだけど、起こしてしまったと気をつかわせてしまった。

さて、あたりは真っ暗な状態で宿を出る。
湖まで30分、朝早くから仕事に向かう男性たちが歩いているのは見かけるが、人通りが少なく、だいぶ怖い。鼻歌を歌いながら向かう。
バカラルの湖は公共の入り口が2つ(Calle36とCalle18)、その他はホテルやレストランと繋がっていたり、入場料を払ったりして入る。
Calle36の方が宿からは近いが、日が登るまでまだ時間がありそうなのでCalle18へ向かう。着くと入り口に柵が置いてある。鍵はかかってなくて動かせるし、公共の場だし、と思って少しどきどきしながらこっそり侵入。日が登るのを一人静かに堪能していると、少しずつ人が増えてきた。最終的に集まったのは6人。みんな柵があるのに侵入してきたと思うと少しおかしい。みんなでお話ししていると突然雨が降ってきた。雨が弱まったタイミングで退散。
真っ暗で家を出て怖くて少し後悔していたけど、そんなの忘れるくらい朝日はきれいで、新たな人とも出会えた。やり残したことは朝日が照らす湖に入らなかったこと。悩んでいる間に雨が降ってきて寒くなってしまったから。早めに迷わず飛び込めばよかった。

宿に戻って朝ごはんを作って、だらだらしていると、同部屋の実はホステルのボランティアだった人が犬のお散歩に誘ってくれて外に出る。カメラマンやボランティアをしながら旅行をしているらしい。広場で出会った人に声をかけて写真を撮るのだそう。いろんなお金の稼ぎ方があるものだ。

また強い雨が降り出したと思ったらホステルに馬がやってきた。不思議なホステル。やっぱり湖の近くに行きたくて、雨が弱まって次なるホステルへ。1つ目のホステルの良かったところはローカルなエリアにあってマヤ式のお家が点在していたこと。見せてくださいとお願いして、台所に少しお邪魔した。

屋根は7年ごとぐらいで張り替えるらしい
寒気がいいからキッチンと寝室はマヤ式の家
奥にコンクリートのお家が建ってる

さて、ホテルに着くと値段は前回と同じ$150(¥1275)。前日下見に行って値段を聞いた時は$170って言われたな。
ドミトリーにわたし一人。2階のまったりスペースは鳩の住処になっていた。そこそこきれいだし、なんといってもお湯シャワーなのがうれしい。

📍Black Jaguar Hostel

ようやく湖に入った。水の温度も深さもちょうどいい。

8/26 無料カヤックツアー(ビール付き)

少し寝坊したけど朝日を見に、近くのCalle36へ。湖を広く見渡せるのはCalle18だなと思い、移動する。念願の朝日が照らす湖にじゃぼん。
実はCalle18の屋根裏部分はハンモックをかけて住んでいる人がいる。昨日、着いて1時間くらいしてから気がついた。今日もやっぱりそこにいて寝ていた。と思ったら起きて「和牛が肉のなかで一番うまい!」と言っておしゃべりが始まった。テキサス出身で毎年3ヶ月くらいバカラルにたいざいしているらしいが、いよいよ住む準備を始めているらしい。現地ツアーを経営しるが、とりあえず家なしなのでハンモック生活。

湖に飛び出たこう言う建物の屋根裏にハンモックかけて寝てる
落ちたら怖い

柵がかかっていたのに入ってきた昨日のわたしの勇気をかってくれて、カヤックで少し遠くの方まで連れて行ってくれるという。遠くまで歩いて行くか自転車を借りるか、ボートツアーに参加するか迷っていたのでラッキーでありがたく誘いに乗った。ビールを何本か開けて調子が良くなってきていて、このままいろんな場所に行くのは怖いと思いありがとうを伝えてお別れ。楽しさと感謝と危機管理の塩梅は自分で調節するもの。

お花くれた

宿に戻ったのはチェックアウト時刻12時をとうにすぎた14時ごろだったが、たまたまスタッフが誰もいない日だったので、シャワーを浴びて、だらだらして、お散歩して、パッキングをして夜の23時に宿をでた。向かうはメキシコ屈指のリゾート地、カンクン/Cancún。

初めて出会ったタイプのスパムでお昼ご飯
番犬たちにものすごく吠えられた

8/27 5分遅れの時計

朝6時、カンクンに到着。夕方17時のフライトまで市内を観光する。
荷物は Bounce というアプリを使って、バスターミナルの近くのホステルにお金を払って預ける。日焼け止めと虫除けは持ったのに、帽子・サングラス・傘を忘れていざ街中へ。朝日が登りきると日差しが強く、昼過ぎに雨が降るという災難に見舞われた。

空が朝日できれいなうちに、バスに乗ってホテルゾーンにある公共ビーチへ。朝早いからなのか人は少なく、白い砂浜と青いグラデーションの海をゆったり眺めた。

暑くて市内まで歩いて戻るのを諦めて再度バスに乗る。向かうはマーケット。

一番大きなマーケット Mercado 28 は民芸品やユカタン料理のレストランが並んでいた。食材などは売っていない。観光客向けなのでものすごく声をかけられる。バックパックにお土産が入る隙間はないので、食材が売っているメルカドの場所を聞いて早々に退散。

30分弱、特になにがあるわけでもない幹線道路を歩いて Mercado 23 に到着。野菜、フルーツ、肉、チーズ、日用品、少しお土産、食堂。地元っぽくて楽しい。
食堂で朝昼ごはんを食べる。海の近くだからといって海鮮をふんだんに使ったお店があるわけではなく、ごくごく普通のメキシコ料理がメニューに並んでいた。

メキシコ最後のご飯はmilanesa(鶏肉のフライ)

📍Mercado 28

📍Mercado 23

次に向かったのはショッピングモール。リゾート地のショッピングモールはさぞかしゴージャスなんだろうなと思っていたら普通のショッピングモールだった。

弱冷房だった

14時すぎの空港行きのバスに乗るために荷物をピックアップしてバスターミナルで。ぎりぎりの時間を攻めすぎたのと、腕時計が5分遅れていたおかげで、バス出発の2分前に乗り込んだ。とっても自分らしいメキシコ滞在の終盤。

次カンクンに来るならオールインクルーシブのホテルに泊まって思う存分リゾートを味わいたい。メキシコの暮らしを感じる瞬間が少なかった。


人生の夏休み、の夏休みを謳歌している。

各地の食卓を巡る風景、現地の当たり前の暮らしを見たい、そんな思いで日本を旅たった。いろんな家族と出会って、短い時間だけど一緒に暮らして、食卓を囲んで、お出かけして、お家でダラダラして。テーマに沿って旅ができるように、そう思って動いてきたメキシコでの4ヶ月。

何のためのテーマなのか、最終的に何がしたいのか、ただの旅じゃダメだったのか、そもそも日本を出て結構なお金をかけてここに来るのが正しかったのか。
テーマに縛られすぎてその地が見えていな気がして、テーマから離れてみると自分が何のためにその地にいるのかわからなくなる。
勉強しているわけでも働いているわけでもなく、ゆったりした日々を過ごす自分に嫌気がさすこともある。

それでも、せかせかせずなにもしないことを受け入れ始めた自分、今までは考えたこともなかった質問や話題と向き合う時間、新たな食卓の風景と出会う毎日はかけがえなくて、今の自分しか見ていないもの。夏休みの自由研究、没頭しつつ、だらだらしつう、もう半分と少し、上手に進めていこう。

@Playa Delfines, Cancún

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