実戦将棋問題#5
今回は中終盤の盤面から。きちんと攻め切る、あるいは受け切ることは大事です。振り返って見直すと結構見落としやら、解析で思わぬ手とかが見えてきたりするものですね。精進しなくては。
第13問
第14問
第15問
ヒント
第13問
8筋は突破できたものの、後手の攻めの主体が成銀と飛車だけなので少し細く見える。拠点を構築できないだろうか?
第14問
7三の地点を金で補強してきたが、この手は上擦りすぎというものである。後手玉にどうやって迫って行こうか?包囲網は構築できないだろうか?
第15問
「親方!その手は受けになってないでござる!」ということで、みなさんにはもう手が見えているでしょう。サクッと詰ませてください。
答えと解説
第13問
△7七歩打
玉では取れないが、焦点に歩の拠点を構築する。先手からの端攻めも怖いが、すぐに崩壊するわけではないのでこっちの攻めの方が速い。放っておくと次の △7八成銀 から8筋の飛車先が完全に突破されてしまう。かといって仕方なく ▲同桂 と取ったところで今度は △7六歩 と桂頭を歩で叩いてお代わりされてしまう。
あとはゆっくり攻め倒していけば十分であろう。
第14問
▲9一角打
終盤ではよくお世話になる筋である。もちろん △同玉 は ▲9三飛成 △9二合 ▲8二金打 で詰んでしまうから、 △7一玉 と逃げる。そこで ▲5二金打 と挟撃態勢を取る。
後手から先手玉に迫る筋がなく、後手側は持ち駒の悪さも手伝って振り解くことができない。仮に受けたとしても、 ▲9三飛成 でも ▲7三歩成 でもよく、攻めが途切れない。こうなったら後手は投了であろう。
第15問
▲9三角
うん、後手玉はどこに逃げようとも ▲8二金 までですね。ただこういう三手詰であっても、お互い見えてないことがあるというのは実戦の怖いところ。駒の利きだけでなく、終盤は(双方に)詰みがないかも指差し確認、大事ですね。