旅行記 ~『ばくたん。』由来、『ばくたん。』抜き~
毎月更新を目標にしているnote。
書くたびに「お久しぶりです」といった気持ちで認めているのですが、2月が短過ぎるのと、2月分を書くのが遅すぎたせいで、今回はあんまりお久しぶりではないですね。
なんなら少し前に脅されて『会社の金で旅行行くぞ!【2】』を書きましたからね。
この記事は3月7日に神奈川県川崎市、ラ チッタデッラで行われた「さなのばくたん。 -ハロー・マイ・バースデイ- Powered by mouse」を契機とした旅行記です。
ですが、「ばくたん。」の感想を含みません。
「ばくたん。」由来、「ばくたん。」抜きでお届けさせて頂きます。
このnoteは約22,000文字で、500文字/分の速度であれば44分で読むことができます。
今回はめちゃくちゃ長くなってしまったので、目次をつけました。
各自、良い感じに利用してください。
予備知識編
「さなのばくたん。」とは、バーチャルYouTuber「名取さな」のお誕生日イベントの総称です。
2020年から毎年3月7日に開催されており、今年で3回目となります。
参考となり得るリンク集
名取さな、Vtuber黎明期に個人デビューをしてから今年でなんと活動5周年。
生まれては消えてゆく、入れ替わりの激しいこの界隈で5年間も活動しているの、すごすぎる。
同氏の活動が始まったのが、Vtuberという文化が始まったのとほぼ同時期であるように感じるので、「もう5年」という気持ちと、「まだ5年」という気持ちが入り混じります。
毎年、このイベントがとても盛り上がっているのをインターネットで見ていて、「楽しそうだな〜」という気持ち自体はありました。
ありましたが、ネット配信もあるし、足が向く所まではなかなか…職場で県外渡航規制もかけられているし…といった状態で見合わせていました。
そんな中、去年の9月ごろに職場の県外渡航が解禁され、いつもと違う土地を踏む事が、インターネットの人間と遊ぶ事が、とてつもなく楽しい事を思い出してしまったので、そういった経緯も後押ししての現地参加となりました。
お誕生日イベント自体は3月7日に行われたのですが、ラ チッタデッラでほぼ3月丸々コラボレストランが開催されていたり、首都圏近郊でも遊びたかったり、などの諸々を考慮して「3月5日〜3月8日(3泊4日)」での日程調整となりました。
1日目(3月5日(日))
出発する前日の夜、起きる時間と出発時間のデッドラインが定められている中で眠るのが旅行の中で一番緊張する。
早めに眠るつもりだったのですが、Splatoon3というゲームでイベントを開催していた。
48時間程度開催されていたのですが、参加できるのが前日の3月4日のみであり、ハイスコア上位帯に報酬が与えられるため、粘ってしまいました。
Splatoon3を、やめろ!!!!!
0時過ぎに就寝して、まだ冷える3月頭の6時に起床。
寒い寒いと言いながらシャワーを浴びて車に乗り込む。
空港までの道のりは日曜日の早朝という事もあり順調。この時は平日だと思い込んでいましたが。
順調だったのですが、何故か空港に時間ギリギリに到着。
3日以上の渡航をする利用者専用駐車場は空港からやや離れており、小走りで受け付けに向かい、保安検査場を通り抜ける。
いつもなら空港でお酒でも買って、絶対に自分が運転をしなくて良い旅路に心と頭をふわふわさせるのだが、本当にギリギリだった。
オタクは走りがちな生き物。
事前に荷物は全て詰めたつもりだったのだが、いつも準備が終わってスーツケースを閉めてから不安になってくる。
大概にいつも必要な物は揃っているのだが、スマホと財布があれば全部どうにかなるだろうという気持ちで不安を打ち消す。
今回は鼻炎薬とハンカチを持って来るのを忘れた。
花粉由来の鼻水が止まらなくて、飛行機の中の気圧変化で耳管が壊れてしまう。
もうだめだ…。という気持ちになり着陸した所から、今回の旅はスタートを切る。
まずは渋谷方面へ、宿へ荷物を預けに移動する。
ソシャゲ怪人「ソーッシャッシャッシャッシャー ソシャゲ怪人ソシャよ〜 お前のスマホのバッテリーを50%削ってやるソシャ〜」
ぼく「ああ!!」
いつもこれです。
特にブルーアーカイブがスマホのバッテリーを喰い尽くす。
この日以降、一人でいる時は疲労が常にピークなので、ソーシャルゲームを触る事はなかった。
人といると元気なんですけどね…。なんなんすかねこれ…。
渋谷に着いてから宿を探す。
渋谷はスマホのGPSがバカになってしまうので、いつも迷子になる。
しかも迷子になって変な方向に進むと、無駄に坂を登る事になるので、方角を間違えると地獄を見る。
過去の経験から学んでいるので、慎重に道を選んで進む。
今回は無駄に登ったり下りたりせずに宿に辿り着く事ができた。
スーツケースを預けて、秋葉原方面へ移動する。
この日の予定としては、
・フォロワーAとカービィカフェに行く(15時頃)
・フォロワーAとBとCと焼き肉に行く(18時頃)
だったので、時間が余る。
どう時間を潰すか考えた際に、「透き通るような世界観」で今オタク界隈を騒がせている、ブルーアーカイブのスタンプラリーイベントをやっている事に目をつけた。
ただ、予定時間に遅れるわけにはいかない。
事前に最適化したルートを書き記している先達がいたので、ありがたくこれを利用させてもらう。
ブルアカスタンプラリーRTA、開始………
回っている時に、なんで平日なのにこんなに人が多いんだ…!?と思ったら日曜日だった。
いつも旅程を組む時に土日を外すので、すっかりてっきり平日だと途中まで思っており、「はえ~平日でもこんなに人がうじゃうじゃいるなんて、都会はすごいとこだべなあ…」などと口走らなくてよかった。
曜日感覚が欠落した田舎者。二重の意味で笑いものだ。
先達が記した位置にスタンプラリー用のパネルがなかった場所もあったのだが、店舗のスタッフが「ブルアカですか!この上の階にありますよ!」と気さくに声をかけてくれて助かった。
オタクに優しい街だなあ。
お昼は店内装飾もブルアカ仕様になっている、野郎ラーメンに行こうかな!スタンプラリーとイベントの最終日だし、初日は結構人いたらしいけど、今はそんな事ないだろう!と見に行くと、初日ほどではないが長蛇の列がそこにはあった。
オタク、立ち去る………
ブルアカスタンプラリーRTA、結果としては秋葉原駅スタートから完走・クリアファイル獲得までを、1時間35分で終える事ができた。
このRTAで手に入ったものはクリアファイルと、等身大パネルの写真と、完走者だけが見る事ができるエンディングストーリー。あとは90分歩き続けて手に入る健康と、それに伴った疲労感でした。
最終日なのに、パンフレットを持って歩いている人がそれなりに居て、オタクはいっつもギリギリだなぁと思った。
横移動の距離はそれほどでもなかったのですが、縦移動の距離が思ったより多くてキツかった。
パネルの位置が分からなくて7階まで歩いて登ったりしたの、本当に厳しいものがあった。
野郎ラーメン、少しぐらいなら並ぶか…と思っていたのをキャンセルしたので、見積もっていた時間より大幅な時短になってしまった。
電車に乗って一発で目的地に移動するのが得意ではないのを自覚しているので、そのままカービィカフェのあるスカイツリー方面へ移動を開始する。
早く着いてしまったので、スタンプラリーで疲れた身体を休ませてからスカイツリー内のソラマチを散策する。
マツモトキヨシで鼻炎薬を購入したり、ポケモンセンターの人混みを見て退散したり、スカイツリーの写真を撮ったりして過ごす。
一通り見終わった後にカービィカフェの前の椅子に座り、ぼんやり人やTwitterを眺めた。
予定時刻の少し前になり、フォロワーAと合流する。
たまにVCを入れて一緒にゲームをしたりする事もあるので、同じテンションで会話する事ができた。
ただ、自分が元来口下手であるので、上手に会話できたかと言われると、微妙だったかもしれない。楽しかったですか?僕は楽しかったです。
店内に通される前に、時間のかかるメニューや店内ルール(席の時間とかファーストオーダー制など)を説明される。
この時も「キッチンでワドルディが調理している」など、世界観が徹底されており、まるでテーマパークに来たみたいだな~!という気分でウキウキになった。
メニューを事前にインターネットで確認をしていたのだが、結局当日まで決める事ができなかった。
マグカップやお皿、器が持ち帰りできる物があるので、よくばり気味に色々注文する。
店内は至る所にカービィの装飾がしてあり、席を立って自由に撮影しても大丈夫ですよ!と声をかけられる。
他のお客さんが写り込まないよう、注意を払いながら写真に収める。
一通り楽しんだ後、いくつかお土産を購入して焼肉会の集合場所へ向かう。
これも予定より早かったのですが、何せ電車に自信がない。二人とも自信がない。
集合時間に関して、早く着く分には自分たちが困るが、遅く着く分には相手が困ってしまうので、それなら自分が困った方が圧倒的にいいと思っている。
自分も相手も絵を描くタイプの人間なので、喫茶店で絵でも描いていればいいか!といいながら移動を開始する。
ついでだが、これ以降の2日間、待ち合わせをしたフォロワーCは連日遅刻をする。
集合場所の最寄り駅に到着してから、案の定時間が余るので近辺を散策して座れる所を探す。
俺の足はスタンプラリーでボロボロだ!
日曜日というのも相まって、どこにも座れるお店が見つからず、結局散歩するだけ散歩して少し早いが集合場所に移動する。
ここで間が持たなくなり、奇行に走る。
「机なくても絵って描けるタイプの人ですか?」
新しく買ったスケッチブックを取り出して渡す。
「いけるかも!!!」
その場に座り込んで絵を描き出すフォロワーA。
傍から見たらかなり奇怪だったように思う。
そんなこんなをしていると、フォロワーCが目に入る。
目に入るが、近くでスマホとにらめっこを始める。人違いかもしれない…。「到着したら連絡してください!」とは伝えていたので、連絡が来るのかもとスマホを確認する。来ていない。
人違いかな…という気持ちもありつつ、そのまま視界の端に入れておく。
そうこうしているとフォロワーBが到着し、フォロワーAとキャッキャと歓声を上げる。
ここで今回の焼肉会の経緯を説明する。
フォロワーB「色々相談に乗ってくれて大感謝!命の恩人!今度東京来たら何か奢らせてください!」
ぼく「お!じゃあ焼肉か寿司か吉野家で!」
という事が数か月前にあり、
ぼく(…そういえば焼肉奢ってくれるって言ってたな!)
ぼく「3月5日って空いてますか?フォロワーと名取さなのイベント行くんですけど、焼肉連れてってくださいよ」
フォロワーB「え!?じゃあその人も一緒に連れてってあげる!」
ぼく「マジすか?声かけてみます!」
フォロワーC「いく!」
ぼく「行くらしいです!」
ぼく(…そういえばフォロワーA、大学合格祝いに今度焼肉連れてったるわって言っちゃってたな)
ぼく「申し訳ないのですが、もう一人追加していいですか…?」
フォロワーB・C「いいよ!」
この時点で3人と面識があるのは僕だけです。
後日AさんとBさんは一緒にゲームをする場などを設けて、仲良くなってくれてよかったです。
ブッキングにブッキングを重ねてしまう蛮行を犯してしまったので、「みんな楽しい気分で帰ってもらえるように…!」という精神でいたのですが、あんまり上手くできていなかったかもしれない…。大丈夫だったでしょうか?
焼肉のお店に向かう際に、奢ってくれるフォロワーBにお店選びから道順まで全て委ねていたのですが、迷いました…。
全員集合時間より早く着くタイプの人でよかった。時間通りだったらおしまいだったかも…。
席に着いてから歓談していたが、席だけの予約だったので注文しないとお肉、ましてや飲み物が来ない事を店員に注文を促されて気付く。
誰も気付かないなんて事ある?
フォロワーCが積極的にお肉を焼く。自分も焼く。お皿に移す。食べる。焼くのを手伝う。お皿に移す。食べる。
お肉がなくなった頃に次のお肉が来る。監視カメラでもついているのか?というぐらい絶妙なタイミングだ。すごい。
この時のお肉は、職場の社長に学会で賞を取ったお祝いに連れて行ってもらった、高級店のお肉より何倍もおいしく感じた。
結局職場の上の人間に連れてってもらう食事なんてのは、接待の延長線上なのだ。
フォロワーBがプロフィール帳を渡してきたので、記入していく。
人生で初めての経験だ。
やった事のない事をさせてくれる人というのは、他に代えがたい貴重なものだなと思いながら記入をする。
…え?難しくないか?将来の夢?好きなものランキング?分からない。歳を取るほど記入が難しくなる内容が羅列されている。
頭をかかえながら記入していく。
さながら感覚として、就活前の自己分析のようだ。
うーんうーんと頭をひねらせながら、フォロワーBが手持無沙汰なのを見て、再度奇行に走る。
「スケブ描いてもらっていいですか?」
絵のオタクなので、絵描きを見るとスケブを取り出さずにはいられない。
快く受け取ってもらえてよかった。
自分だけお酒を2杯飲んだので、一人分のお冷を頼んだら、四人分来てしまったので、一人で4杯飲んだ。これも奇行。
春から大学生になるフォロワーAを駅まで全員で見送る。
「3933絶対殴る。バトルする。俺の方が強い」などと宣っていた割りに、大して殴られなかったので、グーを突き出すと、グーとグーでバトルが始まる。
そのままの流れで全員とフィスト・バンプを交わした後に、フォロワーAは改札を通り抜けて家路に着いた。
大人たちが解散するにはまだ早い時間だったので、二次会の話をする。
奢ってくれたフォロワーBと、二次会の想定をある程度していたのだが、「コンカフェに行こう!」という事になり、駅近くのコンカフェへ向かう。
コンカフェも初体験である。重ね重ね、今までやった事のない体験をさせてくれる人は貴重だなと感じる。
少し歩いて、今度は大して迷う事なくお店に到着する。
この建物の最上階だと伝えられ、棒になりかけている足に激励を心の中で送りながら階段を上る。
時間余ってるしな!という軽いノリでスタンプラリーなんか行かなければよかった…!
初めて行ったコンカフェ、顔面の良い女性が一生喋ってて、終始「お、お、お!!!」といった状態だったと思う。
聞いてる側を飽きさせずにトークを続けられる顔のいい女性は、全員コンカフェでかわいい恰好をして働け!と思った。
地元にこんなものがあったら狂ってしまう。
「何の集まりですか?」と聞かれて回答に困る。
「…Twitter?」と答えると「何アカウントなんですか!?」と言われてさらに回答に困る。
自分って何のアカウントなんですかね?分かる人いたら教えてください。
フォロワーたちがチェキを撮ったり、店員さんがチェキに落書きをしたりしているのを見たり、さっき飲んだ4杯の水がこの頃にかなり効いて頻回席を立った事だけは恥ずかしい記憶として残っている。水4杯なんか飲むな!
「フォロワー全員ビール7杯ぐらい飲んでたし全員おっさんだった!って言っておいた方が良いですよ!こんなかわいい女の子二人も連れまわして!」と言われてしまった。
僕ってマジで何なんですかね?
かわいい女の子が好きな女性フォロワー集めて、フォロワー同士がキャイキャイしてるのを横で見てる俺って、仲介業者か何かかもしれません。
ぼくってちゃんと輪に入ってましたか?書いてて突然不安になってきました。
フォロワー全員ビール7杯ぐらい飲んでたし全員おっさんだった!(ノルマ報告)
夜も遅くなってきた頃合いで、全員翌日の事もあるので解散しましょうとなった。
改札口で分かれ、それぞれの家路へ、自分は宿へ向かう。
幸い、一度行った道なので大きく迷う事はなかった。
一人になった途端、この日一日の疲労が全身を襲ってきて、荷物を整理してシャワーを浴びてすぐさま寝たい!という気持ちになったが、ロッカールームが狭すぎて、先客がいると荷物の整理ができない。
先客の荷物整理が終わるまで、喫煙所で少しずつ夜が深まって行く。
シャワーを浴び、荷物を整理して、電車の時間を調べ、アラームをかけて、翌日の集合時間を再確認して眠る。
ちなみにこの日から連日、疲労感を引きずりながらアラームが鳴るより前に起床をしてしまう。
枕が違う、温度が違う、環境が違う、旅先での眠りは簡単に浅く、脆弱なものとなってしまう。
2日目(3月6日(月))
アラームより早く目が覚めてしまった。
若干そうなるだろうな、とは思っていたが、ゆっくり準備ができるのでそこまで悪い事ではない。
家と違って室内は空調が緩めに効いており暖かく、寝床から抜け出すのにいつもより時間がかからなかったように思う。
シャワーを浴び、1時間ぐらい早く着くが遅刻するよりはマシだと思い、駅へ移動する。
この日と翌日は、先述したフォロワーCと行動を共にする事となる。
区別の必要がなくなるため、3日目終了まではフォロワーと表記する。
本来であれば「ばくたん。」の会場である川崎市にこの後の2日間連泊すればよかったのだが、深夜帯にぼーっとしながら予約の日程調整をしてしまったが故に、今日もこの宿に戻る事になる。
本当にバカだなと思ったし、「バカ?」と言われた気もするが、こちらの方が居心地がよかったので、結果的にここで3泊でもよかったかもしれない。
スーツケースを置いたまま、川崎市へ移動する。
この日の目的は、コラボレストランのメニュー回収と、それに伴ったスタンプラリー、ラ チッタデッラ内の聖地巡礼、時間が余れば池袋方面へ遊びに行く、といった割とざっくりとした内容。
何せ初めての「ばくたん。」なので、混雑具合や待ち時間の目測が付かなかったからだ。
何個か分岐ルートを考えてはいたが、結果としては当初に予定していた内容通りに回る事ができた。
駅に着くと、どうみても「オタクのオフ会」といった雰囲気の集団がおり、「来た!」という感覚になった。
集合時間にはまだまだ時間があったので、近辺を散策し、ある程度道を把握しながら、「ばくたん。」のチケットをここでようやく発券する。
やっぱり時間が余ってしまったので、喫煙ができる喫茶店を探す。
駅地下をぐるぐる回って、無印良品でハンカチを持って来る事を忘れたのを思い出す。
手ごろなサイズがなく、少し大きいなと思いながらも購入し、コーヒー店でタバコを吸ったりコーヒーを飲んだりして時間を潰す。
フォロワーから遅刻する旨の連絡が来る。
同氏が朝に弱く、睡眠時間がおかしな事になっているのも知っているので、何も動じる事はない。
「言っておくが俺はソロだ」という強面強者の風格で回らないでいいという事だけで御の字である。いくらでも待ちます。という気持ちで自分が確保した席と喫煙室を往復する。
しばらくしてから川崎駅の改札口へ移動し、フォロワーを迎える。
謝罪をされたが、「こちらこそ一緒に決めた時間とはいえ朝に起こしてしまって…!」という気持ちもあり、「大丈夫ですよ!」と声をかける。
この時、仏だと思われていたらしい。
ラ チッタデッラへ移動する。
ミモザの花が至る所に咲いていて、それと共に飼い犬を連れたマダムが写真を撮っている。
ラ チッタデッラはしばらくの期間、犬の写真を撮るマダムと、せんせえ(名取さなのファンの事)がいっぱいいて、普段のこの場所を知っている人からしたら異様な光景だったと思う。
コラボレストランを回ってスタンプラリーをするため、チーズのお店の「La Petite Fromagerie」へ向かうが、満員だったのでタワーレコードへ向かう。
過去の「ばくたん。」ポスターや等身大パネルの写真を撮影する。
そのままラ チッタデッラをぐるりと周遊。所々のフォトスポットで写真を撮って行く。
道すがらにある「HillValley」でコラボポップコーンを購入し、「白熊堂」へ向かった。
何人か並んでいたが、幸い、そこまで待つ事はなく、店内へ案内された。
事前に「折角二人で回るんだから、全商品行こう!」という話をしていたので、3種類のかき氷と各々ほうじ茶ラテを頼む。
冒頭にも書いたが、まだ寒さの残る3月の頭、おいしいけど、寒い…。になりながら二種類のかき氷を食べ終わる。
もう一種類のかき氷が運ばれてこないので、おずおずと店員に声をかけると、謝られながらすごい速さで出てきた。
二人で3種類もかき氷を頼む方が異常なので…。お忙しいのに本当にすみません…。
スタンプラリーの台紙とスタンプを貰い、お店を後にした。
かき氷を食べ終わってから、チーズのお店の「La Petite Fromagerie」で整理券を貰う事ができた。
15時過ぎの枠だったので、もしかしたら微妙な時間になってしまって、この整理券は持て余してしまうかもしれないな、と思ったが、これは杞憂に終わる事となる。
目と鼻の先にある「UBU TACOS」へ向かう。
二人体制で注文受けから調理までしているので、並んでいる人数に対して長い時間待っていたように思う。
去年は持ち帰り用の透明トレーなしで対応していたらしいので、更に時間がかかっていたようだ。
お店の努力に感謝しながら、サラダラップロールとクリームソーダを受け取る。
カレータコスは13時以降に受け取りに来て下さいという事だったので、サラダラップロールとクリームソーダを手に持ち、辺りを見渡す。
特に席などはないようで、その辺りの座って食べられる所で食べようという事になった。
すでに手には大きめの箱に収まったポップコーンがあり、これを持ち歩くのはキャパシティオーバーだ。
椅子らしい椅子は埋まっており、噴水周りの階段状になっている場所へ向かう。
人が座るのを想定した造りではあるが、同時に土足で人が歩く事もある場所であったので、フォロワーが座る場所に無印良品で先刻買ったハンカチを敷く。
待ち合わせに遅刻してもらった事で、何かが功を奏した珍しい例。
自分が寒い…!と感じていたぐらいなので、冷え性のフォロワーはもっと寒いだろうと思いコートを渡す。
寒い…!と思ったが、フォロワーが喜んでいたので気持ちが暖かくなった。
暖かくなった気持ちで暖を取りながら、クリームソーダを飲む。
いや寒い!!!!!おいしいけど、とにかく寒い!!!!!やっぱ寒い!!!!!
寒いとおいしいを行き来しながら、完食し、ゴミはゴミ箱へ。次のお店へ向かう。
「食炒音」、金平糖入りラスクと伊予関ジャム、この2つは持ち帰りだ。
ポップコーンの紙袋の中へ丁寧に投入する。
マンゴーシェイクは、その場でミキサーにかけられるのを見てから提供される。
提供されたマンゴーシェイクには、冷凍されたマンゴーが載っている。
普段であれば「冷たくておいしい~!凍ったマンゴーが徐々に口の中でトロトロになっていく食感が最高~!」といった感想が出たのであろうが、凍えた身体で来たため、凍ったマンゴーに若干恨めしい感情があった可能性は否めない。
店内で飲む事ができたのが救いだった。
シェイクを飲んで時間を確認する。
まだ整理券の時間までには猶予がある。
その足で「ELOISE's CAFE」でホットコーヒーを買い「ばくたんミュージアム」に入場する。
寒かった身体に暖かい暖かいコーヒーが染みる…と思ったのも束の間、店内は暖かく、ミュージアム内を一通り見て回り、展示の撮影も満遍なく終えた頃には少し汗ばむぐらいになっていた。
細やかな装飾なども見逃さないように、一つ一つ丁寧にカメラへ納めていると、思いのほか時間が経っていた。
受け取りができる時間になっていたので、「UBU TACOS」でカレータコスを回収する。
カレー味は問答無用でおいしい!になりがちだ。子供舌なのかもしれない。
サラダラップロールは分けて食べる事に若干難渋したが、これは小ぶりなカレータコスが2つ入っていたので、分けて食べやすかった。
そうこうしていると、「La Petite Fromagerie」整理券の時間が近づいてきた。
思ったよりラ チッタデッラに長居をしていた事と、想像していたよりも待つだけの時間がなかった事に驚きつつも、イベント前日に全てのお店を回り切る事ができそうでホッと胸を撫でおろす。
この日もそれなりの人混みであったので、当日の混雑は想像もつかない。
指定時間にお店の中へ通され、ハッピーバースデイプレートとチーズティー、アヘエビリゾットを頼む。
フォロワーに「チーズティのうさちゃんせんせえ、ナイフとフォークが逆だ!」と言われてその事に気付く。
フォロワーが左利きで自分が右利きだったので、「そんな事までこの短い間に店員さんが観察を!?」と一瞬思ったが、多分たまたまだろう。
未だにナイフが利き手側かどうか自信がない。
気付かない事に気付かせてくれる、一人だと見逃してしまう所も拾ってくれる、二人で来るというのは本当に楽しいなと思った。
ハッピーバースデイプレートには細切れにされた数種類のチーズと、オリーブと、生ハムが乗っていた。
ハッピーバースデイプレートにはメッセージカードが付属していた。
赤ワインを一緒に頼む人が多いと、この日の夜に行われた「ばくたん。」前日配信で知る。
明後日、別のフォロワーが回収しきれなかったスタンプラリーに付き合う事にもなっていたので、もしこのお店のスタンプがまだなら、赤ワイン込みで再挑戦しようと思った。
チーズの味の違いを堪能したり、オリーブと一緒に食べてみたり、生ハムに巻いて食べてみたり、色々試しながら箸を進める。
チーズの味の違いを、バカな子供舌で必死に感じ取れるように少しずつ味わいながら食べた。
明確な違いはついぞ分からなかったが、オレンジ色のチーズの味が一番記憶に残っているので、オレンジ色のチーズが一番好きだったのだと思う。
味の違いを感じ取る事に注力していると、アヘエビリゾットが席に届けられる。
ほかほかぐつぐつとしており、温かそうで、おいしそうだった。
この辺りでふと思ったのだが、このばくたんレストランのコラボメニューはフルーツも多いし、エビも結構頻出素材だ。
フルーツが苦手な人や、甲殻類アレルギーの人達は一定数いる。
そういった人達は、それでもこれらを回収するのかな、などと思うといたたまれない。
大きな好き嫌いも、アレルギーがない体質にも感謝しながら、丁寧に全てを食べきる。
このお店で無事にスタンプラリーを完走する事ができ、特典コースターも目立った重複もなく二人分全種類集める事ができた。
スタンプラリー完走特典を受け取りに、インフォメーションセンターを探す。
インフォメーションセンターなんて…あったか!?と二人で地図を確認する。
フォロワーが地図上で先に見つけて「ここ!」と指さすも、方角が分からずにキョロキョロしてしまう。
ここが現在地だから…と言いながら確認すると、地図が記されている看板のすぐ後ろにインフォメーションセンターはあった。
スタンプラリーの台紙に完走の印をつけてもらい、特典を受け取る。
回収すべきものは全て回収する事ができたので、ここから池袋方面へ向かう。
池袋は、西武百貨店で行われている「ミッフィーzakkaフェスタ」、物を破壊したり斧を投げたり壁に絵を描いたりできる「REEAST ROOM」、本の題名が隠されており書店からの推薦文を頼りに本を選ぶ書店「梟書茶房」の3つを目的としていた。
まずは駅とほぼ直結している「ミッフィーzakkaフェスタ」へ向かう。
どの出口から向かうのが一番近いのか調べていると、「西武百貨店へは東口からが近い!」「東武百貨店へは西口からが近い!」というめちゃくちゃな情報を入れられて、二人で「いいかげんにしろ!」「どうにかならなかったのか!」「西武は東!?東武は西!?頭おかしくなる…!」などと悪態をついた。
実際どうしてこんな事になってるんでしょうか。有識者、頼みます。
無事に西武百貨店へ殆ど迷う事なく到着し、フォロワーと一緒にウィンドウショッピングをする。
「4種類あるこれ、どれが一番いいかな?」と聞かれて、どれもかわいいな~としばらく二人で悩んで、「これかな!」と選んだポーチをフォロワーが手に取っていたのが可愛くてよかった。
「こういうおなまえスタンプとか、名入りハンカチ、自分の名前があった試しがない」という話に共感しつつ、回転棚を回す。
おなまえハンカチの所に共通のフォロワーのHN(ハンドルネームって言い方、もう古いんですかね?)が記されたハンカチを見つけて「いるねえ!」と言ったり、おなまえスタンプの端っこに「ありがとう」などの文字が書かれているスタンプを見つけて「名前ない人はこれ買えってこと?絶対買わせたいじゃん…!」などの会話をした。
ウィンドウショッピングが好きだと言っていたフォロワーが、数点の品物を手に持ちレジに並んで行くのを見送り、出口付近でそれを待ちながら共通のフォロワーに「名前入ってるハンカチあったよ!」とLINEを送った。
次は「REEAST ROOM」へ向かう。
通りがかりに見えた喫煙所が、横断歩道と横断歩道の真ん中にあって、「浮島で隔離されてる!池袋の喫煙者は哀れ!」と言って笑っていたが、この後二人でこの浮島に行く事になる。喫煙者は哀れ。
フォロワーに道案内を頼まれるものの、自分も全く土地勘がない。頼りになるのはiPhoneのマップアプリだけだ。
「迷っちゃったらごめんなさい…!」と言うと、
「道間違えても多分気付かないから大丈夫!」と言われ、なんとなく目的地の方角へと歩き出す。
横断歩道を渡り、少し進んでからまた横断歩道を渡る。
動線としてはカタカナの「コ」の字になってしまい、さっきの横断歩道、渡らなくてもよかったな…と思っていると、
「さっきの横断歩道、渡らなくてもよかったんじゃない?」と指摘を受ける。
すぐ気付くじゃん!!!と思ったし、すぐ気付くじゃん!と声に出した。
すいません!という気持ちになったが、店舗の近くまでは着実に、正しい方向に進んでいる確信が持てるぐらい近くまで来ていた。
電飾に彩られた道から少し外れ、薄暗くなる。
「本当に道合ってる?」と聞かれ、スマホから顔を上げ「合ってる!もう目と鼻の先ぐらい!」と伝えた瞬間に視界の端に「休憩」と「宿泊」の料金が記されている看板が目に入る。
ウワワワワワワワワワワワワワワ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
と内心激しい動揺を抱えつつ、素知らぬ顔で「地図上ではここをまっすぐ行ったら左手に見えますよ!」と何も気付かないフリをする。
ホテルの看板が背後に過ぎるまで、この日で一番饒舌だったように思う。
「REEAST ROOM」は、知っていなければ「反社の住処?」と思ってしまうような風貌をしていた。
怪しい入口の階段を上り、受付を済ませ、斧投げ→ウォールアート→破壊の順で遊ぶ事になった。
斧投げはフォロワーとも相談し、「翌日も午前から遊ぶからね!」と言って一番短い時間に決めた。
「初めてで一番短い時間だと、殆どの人は的に刺さりもしない事が多いのですが…」と前置きを受けたが、「一通り遊べればいいから」といった気持ちで来ていたし、そこまで「刺さる」事に拘りはなかった。
斧を投げたかった。
一通りレクチャーを受け、試しに何回か投げさせてもらう。
この時間は制限時間に含まれておらず、レクチャーを終えた後に「じゃ、タイマースタートしますね!」と言われて「まだ始まってなかったんだ!?」と思った。いい施設だ…。
二、三投目からズボズボ刺さってお店の人に「普通初回30分だとなかなか刺さらないのに、才能ありますね!」と言われた。
地元には斧を投げる施設がないので、この才能は宝の持ち腐れすぎる。
前世は斧投げで人を殺めに殺めた殺人鬼の可能性が浮き彫りになった。
斧を投げる事で人権を得られる世界に生まれてさえいれば…!!
横ではフォロワーがなかなか刺さらない斧と的に悪戦苦闘をしていた。
あまり表出しないが、負けず嫌いな性格である事を知っているので、どうにか刺さるように、嫌味にならないように、斧を変えてみたりとか、持つ部分を変えてみたりとか…と、おずおずと声をかけたりするが、「感覚で投げてズボズボ刺さるようになってしまった人間のアドバイスなんか、一個でも役に立つわけがないだろ!」と自分の中から声が聞こえて来たので、途中から「おしい!」「あとちょっと!」「いけそうだった!」と声援を送る姿勢に変えた。
何度か動画を回して、投げて刺さった場面を収める事ができたので、取れ高上々であったし、終盤はフォロワーも何投かに1回は刺さるようになっていた。
自分だけ刺さってフォロワーが刺さらないのは、気まずくてなんか嫌だ…!と思っていたので、刺さって本当によかった。
お店の人からすると、初回の一番短い時間で、二人して投げた斧が刺さる事それ自体がすごかったらしく、しきりに「是非大会に!」と言われた。
次は壁や床に落書きをする。
ツナギを着て、長靴を履く。
屋上へ出ると聞き、寒いかなと思ったが斧投げで身体が温まっていたのか、そこまで寒さは感じなかった。
ここでも最初にレクチャーを受ける。
「インクをビシャビシャして壁を越えてしまう方が以前いて、隣のビルの人とバチバチになっちゃってるので、こっちの壁面には何も描かないでください」と言われた壁面には大きく「禁止」と書いてあった。
壁に落書きする遊び、背徳感の後押しも手伝って、とても楽しくあっという間に制限時間となってしまった。
こういう時に「何を描くか悩む」事に殆どの時間を奪われてしまうが、翌日が「ばくたん。」であったのでうさちゃんせんせえを量産したり、名取さなの壁画を描いたりした。
最後は破壊の時間だ。
「全てを…壊したい!」という気持ちで一番下の階までツナギを着たまま移動する。
ここでもレクチャーを受けてからタイマーがセットされる。
陶器やガラスコップといったものを壁に投げて粉砕する。
「これ、家の中で聞こえたら最悪すぎる音だ!」と言いながら投げる割る叩く。破壊の限りを尽くす。
電子レンジを破壊した際に、正面の透明部分より、その一枚向こう側(黒い網目状の部分)がめちゃくちゃ固かったの、へぇ〜って感じだった。
普段から色々なものを丁重に慎重に扱わないといけない仕事柄、この破壊の時間はとても爽快かつ痛快なものであった。
破壊を楽しんだ後は池袋駅へ戻る。
最後の目的地である「梟書茶房」へ向かう。
本屋と喫茶店が一緒になっており、店内を徘徊できるのかな?と思っていたが、どうやら本屋と喫茶店は入口が違ったらしい。
喫茶店側に入ってしまうものの、会計用の鍵とメニュー表がかわいくて、お店全体の雰囲気を味わう事ができたので良しとした。
夕食を済ませ、書店側へ移動する。
インターネットでこの書店が話題になったようで、本棚や平積みされている本と本の間には多くの隙間があり、まばらであった。
まばらにはなっていたが、結果的に、「閉店時間も近づいている中、焦りながら推薦文を読んで1冊を選ぶ」という事にはならなかったので、初回訪問はこれでよかったのかもしれない。
推薦文には「〇〇だと感じたらNo.xxxへ」「××だと感じたらNo.yyyへ」といったように、次の読書体験への道しるべが示されている。
次に関東方面へ向かうまでに、買った本を読み終えて、またここに来ようと思った。
この日は翌日の集合時間を確認し、これで解散とした。
「翌日は絶対に遅れないように、ちゃんと起きます…!」
という言葉を残して、フォロワーは帰って行った。
3日目(3月7日(火))
またしてもアラームが鳴る前に起きる。
シャワーを浴び、まだ少し冷たい空気が残る喫煙所で紫煙を燻らせる。
優雅な朝。
またしても時間よりは早いが、今日はホテルの移動もあるので、キャリーケースを引き摺りながら川崎市へ。
「改札口にどう見てもオタクの集団がいる2」を横目に、今日宿泊予定の施設へ向かう。
「川崎市の安いカプセルホテル」で選んだのだが、会場であるラ チッタデッラのすぐ真横であったため、アクセスの良さに手を叩いた。
良かったのはアクセスだけで、この日の夜に「ばくたん。」でぐちゃぐちゃにされた感情を受け止めきるだけの快適さはなかった。
移動中に、「ばくたん。」前日配信をモバイルデータ通信で聴くというパワームーブをする。
前日配信を聞いて気持ちを高めていると、ラ チッタデッラ内にコラボでも何でもない、生絞りオレンジジュースの自販機が話題になっていた。
やはり集合時間より早く着いてしまっていたので、自販機を探し出して、500円を投入。オレンジが絞られて行く様を動画に収める。
ちょっとした工場見学気分だ!
そうこうしていると、フォロワーから「遅れます…」と非常に申し訳なさそうな連絡が入る。
連日起床をお願いしているのは自分の方なので、無理をさせていないか心配になる。
フォロワーが欲しがっていたが予約できない、さなコレvol.1とvol.2を確保しにタワレコへ先に一人で向かう旨を伝える。
タワレコでは10時30分から列を作るとのアナウンスがあったものの、10時過ぎには周辺に多くの人が陣取っていた。
邪魔にならなさそうな位置で眺めているとお店が開く。商品を手に取り、レジの前に並ぶ。
待機列を店内で形成、というのはこういう事なのか~と思いながら、さなコレvol.1とvol.2をサッと手に取りレジへ向かう。
手に取る→レジに並ぶという判断が早かった事が功を奏し、割と早い段階で11時からの会計を済ませる事ができた。後ろには長蛇の列ができていた。
川崎駅に到着したフォロワーを迎えに、川崎駅へ戻る。
「本当にすみません…」と謝罪を受ける。
昨日回収すべきものは回収し切っていて、「(今日遅れて欲しいものが買えなくて困る可能性があるのはフォロワーだけなので)自分は全然大丈夫です!」と返す。
今日はCDを回収した後は、ゆっくりと開演までフラフラするつもりだったので、駅からほど近い「カワスイ」へ移動する。
カワスイではもう3月だというのにバレンタインを引き摺った装飾が所々に見られ、「あと一週間もしたらホワイトデーなんだが?」と言いながら、若干時期の外れたその装飾たちを弄りながら進んでいった。
至る所に手書きの解説が掲示されており、手書きポップ好き人間としてはかなりニコニコだった。
食用コオロギのガチャガチャが置いてあり、「なんで?」
大きなエリアで普通の水族館なら水槽がある所で、スクリーンに投影された水槽の映像を見せられて、「アリなの?」
カピバラの糞が浮いている、他と比べて明らかに水の色が違う展示に、「これでいいのか?」
などという感想が漏れたが、突っ込まずにはいられない部分が愛らしいようにも感じられた。
突っ込みどころが多い事で、ワイワイと会話をする種が増えて、個人的には楽しい時間が過ごせたのでよかった。
出口で真珠取り出し体験なるものが開催されており、「ここにも三重の手が伸びている」「真珠はこの前一生分見た」といったような会話をする。
こういう何気ない会話の一つを取っても、同じ人間と同じ場所に遊びに行ったからできる会話だという気がして、少し嬉しくなる。
カワスイを後にし、人気が消えたであろうタワレコ川崎店へと足を運ぶ。
移動中に、生絞りオレンジジュース自販機の話をすると、「チッタ以外にもあるけどね」と一蹴される。
せんせえ達、家から出なさすぎだろ。
ついでにこの後、せんせえ達がオレンジを絞りまくり、販売中止になって聖地化していたらしい。
タワーレコードでフォロワーが予約していたCDを受け取る。
自分は朝に自前のCDを受け取っていたので、ゆっくり名取さな特設コーナーの撮影をしたり、店内を徘徊したりする。
気になっていたCDを手に取りはするものの、「これは現物で必要なのか?」「ダウンロード版で我慢できないか?」「買ったら後から売るかどうかの精査の作業が入る可能性があるが、それに耐えられるのか?」と考えて手に取り、戻し、手に取り、戻し、という所作を繰り返し、さながら万引き犯のようであった。
フォロワーが追加で何枚かCDを手に取り、レジへ向かう。
会計を済ませたフォロワーと時間を確認し、そろそろお昼にしようかという話になった。
「ばくたん。」チケットは、映画の半券扱いのため、ラ チッタデッラ内で様々な恩恵を受ける事ができる。
折角なのでそれを利用できる所にしようという事で、マップとにらめっこをする。
その中からフォロワーが「FARMER'S TABLE MOTHER」というクレープのお店を選ぶ。ここでもお店への道を先導する。
この数日間「道、頼むから合っててくれ…!」という一抹の不安を抱えながらフォロワーの少し前を歩いている。
横断歩道を前日に「コの字」に渡ってしまう愚行を犯してしまった自分は、かなり自分の方向感覚に自信がなくなっていた。
無事に遠回りしたり迷ったりする事なく到着できて、内心胸を撫でおろす。
このお店では、半券を提示するとドリンクが1つ無料で提供された。
店内と店外に席があったのだが、店外には犬を連れた女性が写真を撮っていた。
寒さに震えるのも嫌だったので、店内の席を選ぶ。
フォロワーのガレットが先に届く。
生野菜、生で食べろというスタンスのお店なのかな…と思いながら、生の野菜をモソモソと食べているのを見ていると、突然フォロワーが席を立つ。
お店の奥にドレッシングが置いてあったらしい。
あるなら提供時に教えてくれ!
店内の机は細長くて、ガレットのお皿が収まりきらず、食べ終わるまで「落としてしまわないかな」と思いながら慎重に切り分けて食べた。
食べ終わった後、まだ開演まで時間があるのでなんとなく商店街の方を散策する。
川崎大師の近くに、中国庭園が綺麗な「瀋秀園」があるようで、若干興味があったが、思いのほか距離があったためにやめた。
行先に迷ったが、フォロワーが喫茶店を提案してくれたので喫茶店へ向かう。この時だけはフォロワーが道の先導をしてくれた。
喫茶店で他愛のない会話をして、タバコを吸い、飲み物を飲む。
「他人を朝から引っ張り出して、時間を余らせてやる事がこれか!」という申し訳ない気持ちもあったが、お金がない学生の頃のオフ会は全部こんなものだったよなと、少し懐かしい気持ちになった。
時間を見て、再度ラ チッタデッラへと向かう。
開場にはまだ少し時間があったので、物販会場を覗いてみると、かなり人が捌けた後だったようで、余り人は並んでいなかった。
特に当日物販で買うものはないかな、と思っていたが、会場内の人が一様に手にしているトートバックの材質が存外によく、キャラクターの主張も激しくないため購入する。
何故か会計時に気が変わり、アクリルフィギュアも追加購入してしまう。
レジ前陳列の商品が良く売れるのは「テンション・リダクション効果」というものが利用されているらしいが、ライブ物販というのは全ての商品がレジ前陳列だ…!
会場内に入場すると、列整理こそされていないものの、フラワースタンドやポスターを写真に収める列が形成されていた。
入口からほど近い列から並び、一つ一つ、ポスターやフラワースタンドを写真に収めていく。
プレゼント置き場に安い方のレターパックではなく、高い方のレターパックに入れている人がいたり、現金と書かれたものがあったり、何か書く場所があればすぐに大喜利が始まってしまう国民性が感じられて良かった。
一通り写真を撮り終え、売店で何か買うか確認した後、「12」と書かれたスクリーンへと入場する。
開演までの時間、作り込まれたCMが流され続けていてよかった。
全部のCMが一巡するまでに、それなりの尺があった。
時間に余裕を持ってフラスタの撮影も、CMの視聴も全てできたので、後は心構えをして開演を待つばかりだ。
前日のコラボレストランを回っている時も思ったが、男女比がえげつない。
どちらかといえば男性受けするキャラクター性と配信内容ではあるが、彼女の背後に流れるストーリー性は、男性女性による所のないものだと思うのですが、こんなにも…。
普段の行い、ですかね…。
Twitterを見ると「異性と来ているせんせえが許せない」といったツイートが散見されて、会場内でもしかしたら刺されるかもしれないと怯えていた。
みんな、インターネットで、友達を、作ろう………。
ライブの感想は書かないと思います。
稚拙で粗雑な乱文しか書ける自信がありません。
言語化の上手いせんせえ方が既にたくさん書いてるので、そちらをご参照ください。
見た直後の僕はというと、脳を完全に破壊されて、全ての能力がガタガタになっていました。廃人一歩手前。
せんせえ方の感想や考察、振り返り配信などを摂取して、ようやく嚥下した結果、「良い」しか言えない状態になっています。
昼に時間を潰していた際に、夕食のお店を一緒に決めて予約しておいた。
約90分の公演と読んで予約をしたのですが、公演がほぼ120分あり、予約時間ギリギリになってしまう。
整理のつかないままぽつりぽつりと感想を言い合って、食事をする。
店内の雰囲気は良く、料理もおいしかった。
厨房の方向から中国語でコミュニケーションを取る店員の声が気になりつつも、四方が囲まれた個室で、他人を気にする事なく、席を立たず喫煙ができるのはやはり嬉しい。
ある程度お腹も膨れていい時間になった所で、フォロワーを駅まで送り届け、ホテルへ向かう。
脳みそが狂った状態で、荷物をロッカールームへ預けて喫煙室へ向かう。
この時、完全にTwitterを見ているだけのナメクジになっていた。
喫煙ルームで酔い潰れて半分寝タバコしてるおじさんと一緒に喫煙をする。
夜遅くなっても、喫煙室から人が消える事はない。
設置されている空気清浄機は赤いランプがついており、限界を迎えている。
喫煙室の扉を閉めないのが川崎流なのか、何度も閉めに行く。
空気清浄機と自分は臨界状態だった。
徐々に夜が更けていく。
4日目(3月8日(水))
あの後、気力を振り絞り、身体を洗って横になったのだが、外国人の観光客が夜遅くまで通話をしており、完全に「狂う…!!!」といった気持ちだった。
二度寝できそうならするか、というぐらいヘトヘトだったけれども、思考がぐるぐるして感情が迷子になって、見たら9割の確率で気分を害するものをスマホで眺め出して、精神的な自傷をし始めた事に気付き、カプセルから抜け出す。
抜け出す時に、昨夜は気付かなかったが、カプセル内の足元に未使用らしいが自分のものではないマスクが落ちていた。
昨夜の外国人夜通し通話事件に関しては「そういう巡り合わせの日もあるか」だったけれど、どうしてもここでなければいけないという理由以外では二回目はないな、と思った。
まだチェックアウトの時間には早いものの、シャワーを浴びてから早めに荷物を引き上げて退散する。
今日は先日までとは全く別のフォロワーたちと、コラボレストランのスタンプラリー回収のお供をする事になっていた。
近くのローソンのイートインで、もそもそとnoteを書くも、スマホだと勝手がかなり違って面倒になってくる。
それでも不自由なりに1時間ぐらいは書いていたと思う。
noteを書くのにも飽きてきて、集合時間にはまだ早いラ チッタデッラへと足を運ぶ。
昨日までのお祭り騒ぎが嘘だったかのような、閑散とした景色があった。
店舗の開店時間が近づいてくると、徐々にせんせえが集まってくる。
移動手段の都合上、前日・当日休みより、当日・翌日休みのせんせえが多いようで、イベント前日よりも人が多いように見えた。
来年も休みの都合をつける事ができたら、前日にコラボレストランは回収しようと思った。
集合時間が近づき、フォロワーDとフォロワーEと合流する。
一人は数年ぶりだが、もう一人は初めましてだった。
ボロボロの状態で出てきて本当にすいません…!という気持ちを抱えながら、間を取り持つように喋ったり、話題を振ったり、この時はできていたと思う…!
「La Petite Fromagerie」が全席入れ替え制で、一番スタンプの回収が困難である事を伝え、3人で整理券を受け取る。
自分はスタンプを全て回収しているので、ここから二周目スタンプラリーが始まるかと思いきや、他店舗へ移動した際に渡された整理券が、かなり遅い時間であったために断念した。
想像以上にせんせえが多く、スタンプラリーに対するモチベーションや、帰りの時間、それぞれの事情があるので、1時間程度で別れる事となった。
かなり早めの解散となってしまったが、心身共にヘロヘロであったため、空港へとそのまま移動する。
早めにキャリーケースを手荷物預かり所へ預け、大きく余ってしまった時間を持て余す。
睡眠も十分に取れず、疲労感も抜けきっていないため、とにかく横になりたい気持ちが強かった。
空港のショートステイを利用し、2時間横になって過ごした。
疲労によって立つのも座るのも明るいのも何かも全てが辛かった…!
横になるのに時間単価1,000円は高いだろ、とは思いつつも、2時間楽な環境にいられるのは本当によかった。
今回は使わなかったけれど、浴場もあったし、マッサージチェアも置いてあったので、今後選択肢として入り込んでくる施設だ。
行きの便とは違い、余裕を持って帰りの便に乗り込み、一直線で家へ帰って、お風呂に入り、洗濯機を回して、斃れた。
足に合わない外行きのコンバースで、足の横が真っ赤になってるのを眺めながら、「明日から仕事だ…!」という気持ちで泥のように眠った。
おわりに
今年の「さなのばくたん。」は終わりましたが、期間中はコラボレストランが引き続き開催されています。
季節が移り替わってもラ チッタデッラの各所では、ナースになりたいと願った彼女が歩いていた景色が、お祭りの後の残り香を感じさせてくれると思います。
ラ チッタデッラに、行け(強めの語気)
最後に謝辞を。
二つ返事で一緒にイベントを回って、観光にも付き合ってくれたフォロワー。
焼肉を奢ってくれたフォロワー。
殴ってくれたフォロワー。
すぐ解散したけどスケジュールを合わせて会話をしてくれたフォロワー。
一緒に遊んでくれた全員に大きな感謝を。
ラ チッタデッラと名取さなに大きな愛を。
川崎駅近辺に毎朝ぶちまけられている、ゲロを掃除してくれている清掃員の方に大きな労いを。
以上です。
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