カナダ留学の考え方
カナダ留学。
留学先として、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダを考える人が居るでしょうね。
留学先として人気のあるカナダですが、コロナ前とコロナ後とでは大きく変わってしまった所があります。
コロナ前の情報をもってカナダの留学先を選ぶと、思いもよらない落とし穴に落ちてしまうこともあります。
ここでは、コロナ後のカナダの実情を踏まえて、いい留学にするためのヒントになればと思います。
日本人の気質を知る
日本人の気質を知ることは、留学とは関係ないいように思えるかもしれません。しかし、その気質こそが落とし穴に落ちてしまう傾向にもあるということに、是非とも気が付いてほしいと思います。
日本人はブランド好き。
このブランド好きという気質が失敗を招くということにもつながることがります。
バンクーバー
トロント
この二つの町はカナダに留学する際に最初に聞く街の名前だと思います。
ブランド=よく耳にする名前
と言っても良いかもしれません。
なので、この二つの町に行っておけば、間違えないだろうという、不必要な安心感を与えてしまうことになります。
それ以外にも多くの町があり、留学先があるのですが、街の名前を聞いた事があるというだけで、安心感を抱き、逆に聞いたこと無い街だと不安を覚える。
はっきり言って不必要な安心感や不安感でもあります。
日本人はブランドが好きな気質なので、街の名前を聞いたことがあるというだけで留学先に決めてしまうという傾向にあります。
有名な街と無名な街
バンクーバーやトロントのような有名な街もあれば、無名ともいえる町もあります。
語学学校を例に出し、有名な街と無名な街にある語学学校の性質を比べてみたいと思います。
今は実施されているか分かりませんが、カナダ留学フェアという催し物が東京青山にあるカナダ大使館で行われていました。
カナダ各地から語学学校や高校、大学など、留学生を受け入れている学校が自身の学校の特徴を説明する説明会のような催し物になります。
機会があれば、夫々の学校がどのような説明をするのかを体験して欲しいのですが、一年に一度の機会しかないので、私がそこで経験したことを以下に記載します。
カナダ留学を終えて、カナダ留学フェアを4年ほどお手伝いした時の話です。
夫々の学校にどんな特徴があるのか、休み時間に留学を考えている生徒のふりをして各学校を巡ってみました。4年同じことをしました。
傾向として以下のことがあげられます。
大都市の学校
毎週入学できる
楽しさを全面に押し出している
地方都市の学校
年に1-4回しか入学が出来ない
母国語禁止
TOEIC, IELTSなどのテストの点数重視
この特徴をもっと分かり安く説明すると
大都市の学校は、ワーキングホリデーなどを含め、学校の外を歩いている生徒が気軽に入ることが出来る環境を作り、同じ街にある別の学校より楽しいを優先し、街にいる外国人を如何に獲得するかという傾向にある。
これに対し、地方都市の学校は、英語圏の各国にある地方都市の学校との競争であり、実績重視の傾向にある。
つまり、大都市に来る生徒対象となる生徒を如何に入学させるかが問題となるのか、世界各国との生徒に実績を如何にアピールするか。
という対象が異なると言っても良いでしょうね。
毎週入学できるということは、それだけ辞めていく生徒も多く流動性が高いことを意味しているのだと思います。
留学をメインに考えている生徒だけを対象とするのではなく、ワーキングホリデーなどを利用してやってきた英語圏以外の人に対し、英語圏での生活をするうえで基本的な英語を学びましょうという、留学をメインにしていない人に対しても門戸を開いていることになります。
これに対し、年に1-4回しか入学が許されない学校は、ワーキングホリデーでカナダに来る人は対象とせず、将来的に大学や専門学校などに通うことも見据えたカリキュラムを組んでいる学校であると捉えていいと思います。
もちろん有名な街にも、大学進学を見据えた学校が無いわけではありませんが、あって1割程度でしょうから、なかなか見つからないと考えても良いかもしれません。
どんな留学を希望しているかまとめる
一言に留学と言っても色々なタイプがあります。
本来留学とは、現地の学校に通い単位を取ることを意味します。
ですので、語学学校に通うだけの場合は正確には留学ではなく、語学研修となります。
語学学校に通う留学
語学学校に通うということを最大の目的とした留学の場合、英会話が出来れば良いというのが目標になると思います。
英語が話せるようになるためには、語学学校に通うだけではなく、それを実践出来るか否かがポイントにもなってきます。
例えば8時間学校で勉強するとして、8時間は睡眠であるならば、8時間自由時間があります。
その8時間という自由時間を、日本語を使ってしまうのか、英語を極力使うのかで、効果は全くことなってきます。
現地の高校や大学に通うのとは異なり、語学学校での勉強と、生活環境が重視される状況ですから、日本人の少ない街、特定の国からの生徒が少ない街を選ぶことがポイントになってきます。
日本人が少なくても、例えば韓国人が多い学校だったり、ベトナム人が多い学校だったりした場合、授業がおわったあと、母国語で会話する生徒が周りにいて、英語で話す事が出来ない場合、自由時間の8時間がもったいない過ごし方になっていまう傾向にあります。
日本でも大都市よりは小さな地方都市の方が、お店の人などが顔を覚えてくれて声をかけてくれるという傾向にあると思います。
カナダでも同じで、都市部の人は知らない人にあまり話しかけない傾向にあり、地方都市では、「今まで見なかったけど、最近よく見かける顔ね。」と話かけれくれることが多いです。
カナダ人は知らない人にも話しかける傾向にある国ではありますが、それは地方都市の方が顕著であることを考えると、語学学校への留学を考えている人こそ、地方都市を選ぶことをお勧めします。
現地校に通う留学
全ての現地校が留学生を受け入れてくれているわけではありません。受け入れてくれるか否かも問題になってきますので、そういう意味ではこの種の留学の場合、大都市を選択するのか、地方都市を選択するのかにある程度制限がある状況になります。
大都市か地方都市かをかんがえるよりも、もっと考えなければならないことがあります。地方都市の高校などは、その地方都市から大都市(大学のある都市)までの距離によって大きく性質も変わったりもします。
日本でも地方の高校では、卒業後に大学に進学する生徒の割合と、就職する生徒の割合がことなってくると思います。大都市に近い地方都市では大学への進学率は高いでしょうが、大都市からかなり離れた街の高校では、ほぼ全員が就職をするという事もあると思います。
それはカナダも同じになりますので、大学進学も含めて考える場合、その高校のカリキュラムが、自分の目的にあっているのかも見極める必要がありますね。
そういう意味では、現地校に通う留学の場合は、都市の大きさによってというより、授業内容、カリキュラムによって決めることの方が重要になってくると思います。
コロナを経て大きく変わったカナダ
コロナを経てカナダは大きく変わってしまいました。
いい意味よりも悪い意味でもあります。
カナダは各州によって大きく制度が異なります。
州政府の方針によっても大きく異なることがあります。
カナダだけではなく、世界的にも問題になりつつあることがカナダでも問題になってきたりもしています。
ジェンダー問題
バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州(BC州)やトロントのあるオンタリオ州(ON州)では、ジェンダー変革が進んでいます。
その為、現地の学校によっては、男性用トイレ、女性用トイレの区別が無く、男女共用トイレを設置している高校もあります。
女性を名乗れば女性用トイレを使用出来るという状況を超えて、トイレは男女共用しか無いという高校も出現しているので、BC州やON州への留学を考えている方は、今は男女別のトイレであっても、いつ変更されるか分からないということも頭に入れておく必要があります。
州政府によってこれらの政策は大きく異なりますので、学校だけではなく、州政府の政策も大きく影響するので情報取集が必要になります。
違法薬物問題
BC州とON州では、違法薬物を無料配布しているという状況にあります。
その為、繁華街を含む至る所に薬物中毒者が居るのが日常になってしまいました。
コロナ禍で3倍以上の薬物依存症者が増えてしまっています。
これに伴い、薬物中毒者が増えたことで、違法薬物を販売する密売組織も暗躍し、縄張り争いで一般人が巻き込まれる殺傷事件も多発しています。
また、薬物中毒者が公共交通機関内(電車、地下鉄、バスなど)での殺傷事件を起こすなどの犯罪も激増しているのが現状となります。
最悪なことに、高校の教育委員会が学区内にて、違法薬物を接種する為の吸引器具などを無料配布しているといった狂気じみたことも行われているので、州政府がどのような政策を実施しているかについても、十分な情報を得ないと巻き込まれる危険性があります。
留学斡旋会社を利用しよう
基本的には留学斡旋会社より、最新の情報を得ることが重要だと思います。
ただし、留学斡旋会社全てが良い会社とは限りませんので、以下の注意点を参考されたり、質問をすることで、本当に留学生のことを考えた会社であるのか、お金になればどうでも良いと考えている会社なのかがある程度見分ける事が出来ると思います。
留学斡旋会社の見分け方
コロナ禍は全くと言って良い程、留学生はカナダに来ることが出来ませんでした。カナダ政府がある意味国境を閉鎖したことが原因です。
コロナが明け、留学生が増えてきているのが現状ですが、コロナ禍で仕事が無かった留学斡旋会社は、ようやく仕事が出来る状況になって来たと言えます。
しかし、ちょっと考えてみてください。
バンクーバーやトロントはカナダでも有名な留学先ではありますが、上記の通り、コロナを経て大きく状況が変わってしまっています。
(このことは、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど人気留学先全てで同じこととなっています。)
薬物中毒者が増え、犯罪が激増し、違法薬物密売組織同志の抗争が激化しています。
そんななか、コロナ前と同じバンクーバーやトロントを推している留学斡旋会社って大丈夫なのでしょうか?
そんな疑問を是非とも持って欲しいのです。
コロナ前に生徒を送っていた学校だから、楽にビジネスを再開できる。
バンクーバーやトロントはいわばブランドだからこの二つを紹介しておけばいいだろう。
残念ながらそんな考えの会社もあるということです。
留学を成功させるためには
学業に集中できる環境であること
安心、安全な住環境であること
犯罪に巻き込まれない環境であること
カナダも外国ではありますので、日本よりは危険な部分はあります。
その中でも、危険とされる街や州に留学をするというのは、親として心配になると思います。
そこで、留学斡旋会社に進められた街について、カナダについて、この5年、10年間の治安、薬物中毒者数の変位、州政府のジェンダーや薬物についての取り組みがどうなっているのかについて質問をしてみてください。
今回私が書いたような、マイナスの情報を一切提供しない会社は、あまり信用できないと思います。コロナ前の情報しか持っていないか、以前送っていた学校に生徒を送れば良いや。という打算的な会社の可能性もあると思います。
バンクーバーやトロントではなく、BC州やON州ではない場所を真っ先に推している会社でしたら期待が持てると思います。
カナダってどんな国?
カナダは元々保守大国なんです。
しかし、この10年でトルドー政権によってカナダは破壊されてしまいました。
2025年早ければ5月、遅くとも10月には選挙があります。そこでカナダは保守に戻ります。
しかしながら、残念なことに、薬物によって破壊されたバンクーバーやトロントが以前の住みやすい街に戻るには20年以上の時間が必要になると思います。
昔ニューヨークが犯罪者で溢れていた時代と同じように、薬物で汚染された街は、薬物の取り締まりを行っても、中毒者が居るいじょう、密売組織は形を変えて残り続けるでしょうね。
カナダ政府が密売組織に対し、強力な法案を通すなり、違法薬物所持や使用に対し、極刑を含むような強い法案を通しても、簡単には治安はもとには戻らないと思います。
そんな政治家の都合によって壊されてしまったカナダですが、基本的には親日派でもあり、カナダ人の最も多くの人が移住先として日本を選ぶくらい日本が大好きな国民性でもあります。
アメリカ人はヒーローになりたがり
ドイツ人は哲学者
イタリア人はマザコン
などと簡単な言葉で表されますが、ではカナダ人は?
I'm sorry.
なんです。
欧米社会って謝ったら負け。
と言われる、訴訟の国でもあるのですが
カナダ人は欧米社会の中で最もごめんなさいをいう国民性なんです。
どこかの国と似ていますよね。
そう、日本人と似ているんです。
なので、日本語を話せる人は居ないのですが、もしカナダを出てどこかに移住をしなければいけないとしたら、カナダ人は同じ気質である日本を選ぶんです。
そんな昔ながらの良いカナダが残っている州も、街もまだまだあります。
日本人はブランド気質ではありますが、だからと言って、間違えてもバンクーバーやトロントを選ばないでください。
2025年の選挙のあと、カナダは保守回帰を果たすでしょうが、薬物によって壊された街が、安心して暮らせるようになるには、相当の時間がかかると思います。
最も保守の州 アルバータ
バンフやレイクルイーズという名前は聞いたことがあるかもしれませんね。
カナディアンロッキーのあるアルバータ州、街でいうとカルガリーやエドモントンが大きな町ですが、それ以外にも地方都市も多くあります。
カナダの保守の最後の砦と言われているのがアルバータ州です。
薬物における事件の発生件数を見ると、カルガリー市やエドモントン市は、他の同じ規模の都市に比べて、極端に犯罪率が少ない街でもあります。
またアルバータ州の人々は、他人に最も話しかける気質を持っているとも言われ、カナダの他の州から来た人が、見ず知らずの人に話しかけられると、「あぁ、アルバータに来たんだな。」と実感するのだとか。
カルガリー市やエドモントン市の周りには衛星都市と言って、地球と月の関係のように、少し離れた所に地方都市が存在しています。
中学や高校からの留学を考える方は、ゴールデンヒルという学区(カルガリー近郊の地方都市を管轄)で生徒を受け入れています。
BC州やON州の人達は、アルバータ州のことを田舎と表現します。
田舎かもしれませんが、優しい本来あるカナダ人気質をもった人、話好きな人がいるのも事実。
最後に
全ての業界には闇があると思っています。
最近では、お金を集める事が出来れば何でもいい。
そんな考え方をしている人、会社も多く見かけます。
騙された方が悪い的な?
そんな思いはしてほしくないですし、正しい、今のカナダの現状を知っていただき、留学の際の町選びについて間違えて欲しくないと考えています。
こんな情報提供をすると、カナダへの留学は辞めておこうと考える人も居るでしょうね。
アメリカはもっと酷い状況になっていて、カリフォルニア州などは、少し前まで約10万円までの万引きは犯罪扱いにならない。という州政府の政策により、街中で万引き(ほぼ強盗)が当たり前に行われていました。
他の州でも、薬物天国にもなっていたり。
イギリス、オーストラリア、ニュージーランドでも、日本では報道されていないだけで、カオスな状況になっているのが現状です。
私は1997年よりカナダに住んでおり、カナダの変わりようを見てきた立場から、最新のカナダの本当の姿を知っていただこうとこの情報を提供するに至りました。
カナダの地方都市全ての情報を持っているわけではありませんが、恐らくこのnoteにたどり着いた方々は、真剣に留学について考え、少しでも多くの情報を得ようとしている方々だと思います。
私に分かることでしたら、いくらでも情報提供をしますし、自身で如何にして情報を得るのかについてもお教えいたします。
残念なことに多くの留学斡旋会社は、留学生一人一人のことなんて考えていません。
簡単にお金になれば良いや。位の気持ちの会社もあるのが事実です。
なので、本当に良い留学斡旋会社であるのかを、ご自身の目で見極める力をつけて頂きたいという思いで情報提供にいたりました。
いい、カナダでの留学体験を得る為に、妥協はしないでください。