BC州最高裁、遊び場での薬物使用は憲法で保護されると判断

元記事はこちらから/Click here to read the original article.

薬物使用者を遊び場から遠ざけることは「回復不可能な損害」をもたらすと、ブリティッシュ・コロンビア州の最高裁が判決を下した。

BC州最高裁は、子供たちが集まる場所から薬物使用者を遠ざけようとしたNDP政府の試験的プロジェクトの修正案を却下する差し止め命令を下した。

同州では、2.5グラム以下の違法薬物の個人所持を非犯罪化するパイロット・プロジェクトが9カ月間実施されていた。

連邦政府の免除により、フェンタニル、ヘロイン、コカイン、メス、MDMAはすべて、州内どこでも所持・使用が合法となった。

9月18日に施行された "遊び場 "の修正案は、人々が麻薬を使用できる場所についての寛容さを後退させるもので、使用者は遊び場、スケートパーク、"屋外のスプレープールやウェーディングプール "から15メートル以上離れるよう制限された。

警察は、使用者がその場所で薬物を使用しているのを発見した場合、その場所から立ち去るよう指導するよう指示されたが、違法薬物の公衆消費制限法に基づき、逮捕することは控えた。

当初の非犯罪化命令では、すでに学校と「児童養護施設敷地内」を例外として制限区域としていた。

しかし、12月に出された差し止め命令を受け、BC州の最高裁判所は、「遊び場」修正条項に含まれる区域からの使用者の侵入を防ぐことは、権利と自由の憲章に違反するとの判決を下した。

BC州最高裁のクリストファー・ヒンクソン裁判長は、これらの区域を制限することは、薬物使用者に「回復不可能な損害」を課すことになると裁定した。

ヒンクソン判事は、公共の公園が、生物学的に危険な薬物の道具が散乱し、他の公園利用者が「予測不可能な行動」のような「社会的害」にさらされるという現実に直面することを意味することを認めたが、州内で進行中の過剰摂取の危機を考慮すると、これらの懸念は後回しにせざるを得ないと述べた。

「私は......この法律の制限区域や場所の多くが、高齢者、障害者、幼い子供のいる家族が頻繁に訪れることを考えると、付随する公共の安全上のリスクが特に懸念されることを受け入れる」とヒンクソンは書いている。

ヒンクソン氏は、BC州の遊び場改正は、権利と自由の憲章第7条によって保証された「生命、自由、および人の安全に対する権利」の侵害であると裁定した。

差し止め命令は3月31日までの一時的なものである。

この裁判の原告は、ハームリダクション・ナース・アソシエーション（Harm Reduction Nurses Association）で、公共の場での薬物使用を制限すれば、「一人での薬物使用」を招き、致命的な過剰摂取を増加させる可能性が高いと主張した。

「公共の場での薬物使用や、他の人と一緒に薬物を摂取することが、個人にとって最も安全で健康的、そして／または唯一の選択肢であることは明らかです」と、ヒンクソンは書いている。

BC州政府の代理人である弁護士は、薬物乱用防止看護師協会は "逸話的証拠、根拠のない結論めいた記述 "と "何層にもわたる無防備な伝聞 "を用いていると主張した。

ヒンクソン氏はこの反論を正当なものとして受け止めたが、その代わりに、BC州の安全供給イニシアチブの長年の支持者であるBC州検視官サービスによる2022年の死亡審査委員会のデータに基づいて決定を下した。

ヒンクソンは、「薬物使用行為を犯罪化することは、それが逸脱した恥ずべき行為であるという社会的認識を継続的に保証し、人々が必要な支援を求めることを妨げるだけでなく、人々が刑事罰を恐れてその必要性を隠すことを必要とする」という検視官の主張に同意した。

「私に提出された証拠を考慮すると、原告の主張する損害の少なくとも一部が実際に発生する可能性が高いと判断する」と、ヒンクソンは結論の中で書いている。

当初、"遊び場 "修正案は、マリアンヌ・アルト・ビクトリア市長のような、BC州で最も著名な害悪削減擁護者たちによって支持された。

「非犯罪化の長期的な効果が評価されるにつれて......特に子どもたちを保護する措置を検討し、講じることが重要です」と、アルトは当時の声明で述べた。

B.C.州のデビッド・エビー州首相も、5月の州議会で「このような行為が子供たちに影響を与えることは誰も望んでいません。」

エビーは、BC州ローワー・メインランドの多くの自治体が、自分たちの公園や遊び場が規制薬物・物質法の下で保護され続けることを望んでいることに応えていた。

しかし、この改正は11月に可決されたBC州政府の法案に盛り込まれたもので、遊び場やその他の禁止区域で誰かが「違法薬物を摂取」していると思った警察は、その人物に薬物の「摂取をやめる」か「その区域や場所から立ち去る」よう「指示」するよう勧告した。

もし使用者が警察の指示を無視した場合、警察官は逮捕したり薬物を没収したりすることができるが、それでも刑事告発することは許されない。

BC州保守党のジョン・ラスタッド党首は、当選した場合、野外での薬物使用をなくすことを公約し、「野外薬物の巣窟をなくし、家族のために安全な通りを取り戻すために、notwithstanding clauseを利用する」と述べた。

Notwithstanding条項とは、政府が特定の憲法上の問題から法律を保護することを可能にするものである。