【第4回】Web広告の手法を学んで、キャンペーンの売上を最大化させよう。(入門者向け無料教材)
この記事の対象者
下記のような課題をお持ちの新任マーケターの方向けにデジタルマーケティングの基礎知識を学べる教材を制作しています。確認問題もご用意しているのでぜひ自己学習にご活用ください。
● 広告代理店との打ち合わせで会話についていけない
● 広告クリエイティブや運用のフィードバックの観点がわからない
● なぜ成功・失敗したのか上司に説明できない
今回の記事のゴール
学習を通して以下のことができるようになります。
□ 各種広告施策の手法と特性を理解する。
□ キャンペーンの売上最大化を実現するために、どのような広告施策に追加投資すべきかを意思決定できるようになる。
ストーリー登場人物
出島太郎が一人前のデジタルマーケターとして成長する過程をストーリーにしています。実際のビジネスシーンをイメージしながら基礎知識を一緒に身につけていきましょう!
出島 太郎(でじま たろう):
都内のIT企業に勤務する26歳の会社員。営業マンとして3年間勤務後、マーケティング部門へ異動。趣味はスマホゲーム。
宇利上 造郎(うりあげ つくろう):
出島の上司。元広告代理店営業マン。現在は同社のマーケティング部門の課長。売上アップに対しての気合が凄い。趣味は競馬。
電博 敦子(でんぱく あつこ):
出島の会社を担当する広告代理店「博王堂デジタル」の社員。バリキャリ女子で成績優秀。趣味旅行、ファッション、映画。
導入ストーリー
宇利上課長:「出島、今度の春のキャンペーンで予算がまだ余ってるんだ。お前、1つ企画を考えてみないか?」
出島:「はい!頑張ります!」
課長:「いい意気込みだ!既に計画されている広告施策がこれだ(※演習問題の図1参照)。どんな広告を追加でやるべきか考えてみてくれ。予算は300万円だ。」
出島:「はい!わかりました。(と言ってみたものの、どういう手法があるのかさっぱりだ。どう判断したらいいんだろう。。)」
覚えよう
各種広告手法の概要とポイントを確認しましょう。
【潜在層向け】
純広告
特定のメディアの広告枠を買い付けてに掲載する広告です。メディアのトップやサイドに掲載されるバナー形式のものが多いですが、メール配信やテキスト、記事なども純広告の類です。主にインプレッションや期間保証での契約で配信されます。掲載したいメディアを特定できるので、ターゲット像が明確な場合に、認知獲得施策として有効です。
動画広告
動画により直感的で非常に高いアテンション(注目)で商品・サービスを認知させることができます。動画広告の代表例はYouTube広告です。Googleの持つアドネットワークを活用して高度なターゲティング配信が可能です。また、ネット回線、モバイル通信技術の発展により、最近では、様々なアドネットワークで動画広告の配信が可能となってきています。
記事広告
ニュースサイトや専門メディアの編集部に商品レビュー等の記事を書いてもらい同媒体で掲載します。普段読み慣れている記事と同様の形式で読者に届けることができるため、比較的自然に商材の魅力を伝えることができます。またSNS上でのシェアに心理的ハードルが低く、拡散により期待以上の高い投資対効果が得られるといった魅力もあります。また、ニュースサイトやキュレーションメディア内に誘導枠を表示させるインフィード広告と組み合わせて、記事への誘導を作るといった手法もあります。
ディスプレイ広告
Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像、動画やテキストの広告のことです。 バナーで表示されることが多く、「バナー広告」と呼ばれることもあります。代表格は、GDN(Google Display Network)とYDN(Yahoo Display Network)です。これら以外にも各種DSPを活用したディスプレイ広告(DSP広告)もあります。Web上の行動履歴データなどをもとにターゲティングできるため潜在層向けの広告施策として利用されています。
SNS広告
FacebookやTwitter、LINEといったSNSで配信する広告です。ディスプレイ広告やDSP広告との違いとしては、ブランドセーフティーの観点で、リスクのある配信面には表示されないという点。CPCやCPAといった成果を基準とした課金形態が選択できる点。(ディスプレイ広告などでも選択可能な場合があるが、主流はインプレッション課金)インフィードで掲載されるためユーザーにとって比較的自然にリーチできる広告である点。などが挙げられます。
コンテンツマーケティング
広義の意味では、価値あるコンテンツを提供することにより、ユーザーを惹きつける手法のことを言いますが、狭義には、検索エンジンの検索結果に自社のSEO記事を上位表示させるようにする手法のことです。広告は予算が尽きれば、配信はされなくなりますが、コンテンツマーケの魅力は、集客する記事コンテンツが「資産」として積み上がり、広告に依存しなくても顧客との接点を持ち続けることができることです。
アフィリエイト広告
ASPと呼ばれるシステムベンダーを通して提供されます。ASPが抱えるアフィリエイターが自社サイトで広告主の商品を紹介し、購入など成果が発生するごとに報酬を支払う仕組みです。多くのアフィリエイターに参加してもらうことで、潜在層へのリーチを拡大することができ、広告費も成果報酬である点がメリットです。一方で、効果が出るまで時間がかかる、意図しないWebサイトに掲載されブランドイメージが棄損されるなどのリスクもあります。
【顕在層向け】
リスティング広告(検索連動型広告)
ユーザーが検索エンジンで検索した結果に表示される広告です。ユーザーが興味関心のあるキーワードで検索した結果に表示するため、購入確度が高く、更にクリック課金による成果報酬型が主流のため投資対効果が高い手法として活用されています。Google AdwordsとYahoo!スポンサードサーチが代表格です。
リターゲティング広告
過去にWebサイトを訪問したユーザーに対して表示させる広告のことです。一度自社サイトに訪問した興味・関心のあるユーザーにターゲットできるため、コンバージョンにつながりやすいです。Webサイト内に計測タグを設置し、そのページに訪問したユーザーのブラウザにCookieを付与し、ターゲティングします。CVRが高い一方で配信対象者が限定されるので十分なボリュームがないとそもそもの配信が出ない、CPCが高騰し、ROIが厳しくなるといった事態も起きるので注意が必要です。
演習問題
確認問題
(1) ユーザーが検索エンジンで検索した結果に表示される広告のことを何広告というでしょう。
(2) 次のうち配信面が特定されている広告はどれでしょう。全て選びましょう。
(A) Google Display Network広告
(B) LINE広告
(C) 記事広告
(3) GDNでリターゲティング広告を配信します。Webサイト上に対応が必要なことは何でしょう。
応用問題
下の図1の資料は、課長から共有された春のキャンペーンの広告施策に関する概要です。キャンペーンの売上を最大化するために、あなたならどのような広告を追加で実施しますか?理由と共に考えてみましょう。
解答
演習問題 解答
(1) リスティング広告(検索連動型広告)
(2) (B) LINE広告、(C) 記事広告
(3) Google広告の計測タグの設置
応用問題 解答例
追加施策案:リスティング広告
理由:施策の全体像をみると、潜在層向けの広告施策は十分に張り巡らされおり、充足が必要なのは検索段階における顕在層向けの施策と考えられる。キャンペーンに興味関心を持ったユーザーへアプローチし、商品の購入につなげるリスティング広告の追加が有効と考えられる。
<ポイント>
①販促施策の全体像をみて、充足が必要な施策を定める。
②ターゲットの属性(潜在層や顕在層)と導きたい行動(認知/検索など)に適した広告手法を選ぶ。
エピローグ
出島:「課長、春キャンペーンの販促施策を拝見しました。マーケティング・ファネルの上部で潜在層への施策が不足していると感じたため、ガジェット系の読者が多く読むメディアへ記事広告を出稿したいと考えています。」
宇利上課長:「ふむ、いい戦略じゃないか。わかった、早速、博王堂デジタルの電博さんに連絡して、メディアプランを依頼してくれ。」
出島:「ありがとうございます!(やったあ、これで電博さんとまた仕事ができるぞ♪)」
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