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C33 農作業が本格化

新しい一週間が始まりました。朝6時には目が覚め、身支度を済ませました。ベッドから起きて庭に面した窓のカーテンを開けると、広々とした小麦畑が広がっています。既に収穫が済んでいるため、朝の静けさが一層際立っています。庭ではウサギが朝食を取っていたようで、カーテンが開く音に驚いて急いで庭の境にある茂みに飛び込みました。まるでピーターラビットの世界が現実にあるかのようで、その美しい光景に心が癒されます。


昨日のうちに作ったサンドウィッチを涼しい場所に置いておいたので、ゆっくりと朝食を取る時間が確保できました。冷蔵庫はないものの、買い置きしておいたニンジンやレタスも台所の戸棚に包んで置いておくだけでなんとか持ちます。朝食は午前中の肉体労働を支えるために大切なので、しっかり取ります。目玉焼きとクノールのインスタントポタージュやコンソメスープ、それにイングリッシュスタイルのパン、ミルクティー、そして職員特典のブラックチェリー、西洋ナシ、リンゴ、ブラックベリーとフルーツは完璧です。

備え付けの手ごろなバスケットにフルーツを盛り付け、見た目も楽しみました。もちろん味も楽しめ、10時と3時のティータイムの簡便な紅茶の付け合わせにもなります。朝の一通りの準備が終わり、スリッパから靴に履き替えて食料をバッグに詰め込み、出社します。ジェームズと手をつないで農場に出社するなんてまっぴらごめんなので、彼が起きる前にさっさと出てしまいます。

安定した天気のおかげで、服装も気にする必要がなく、日本との決定的な違いは湿度です。同じ島国なのにこんなにも夏の環境が違うのは、正直うらやましいです。日本の夏も風情がありますが、あの蒸し暑さだけは閉口します。この農場で働くようになって体調が良くなりました。精神的にも体調的にも問題がなく、英語圏の会話にも慣れてきました。挨拶もワンパターンですが、流暢に英語で交わせるようになりました。今週がどんな一週間になるかワクワクしています。ただし、ジェームズの件を除いてですが。

今日からブラックカーラントというブルーベリーのような果実の収穫作業を始めます。初めて組む農夫の人たちとの共同作業になります。地元のアルバイト生は既にどこかの現場に直接出向いているようで、あの騒々しさはありません。ジェームズは朝礼終了時にのっそりと現れ、ボスはため息をつきながら再度今日の作業について彼に説明しました。

補足情報:イングランドの夏の気候が日本と比較して過ごしやすい理由

イングランドの夏の気候は日本と比べて過ごしやすいと言われています。その理由はいくつかあります。

  1. 湿度の低さ: 日本の夏は高温多湿で、湿度が高いため蒸し暑さが感じられます。一方、イングランドの夏は湿度が低く、乾燥しているため、気温が高くても過ごしやすいです。

  2. 気温の違い: 日本の夏は気温が30度を超えることが多いですが、イングランドの夏は平均的に20度から25度程度であり、暑さが比較的和らいでいます。

  3. 風の影響: イングランドは海に囲まれており、海風が吹くため、気温が上がっても風によって体感温度が下がります。これにより、暑さが和らぎます。

  4. 日照時間: 夏のイングランドでは日が長く、夕方まで明るい時間が続きます。これにより、活動時間が長く取れ、余裕を持って過ごせます。

これらの要因が組み合わさり、イングランドの夏は日本と比べて過ごしやすいと感じられるのです。

続く…


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