ゲームMODから独自のクリエイションへ:lobolaboの3Dモデリングへの道
みなさん、こんにちは!
CGCOSMOSを運営しています、末永涼馬と申します!
CGCOSMOSでは、様々なCGクリエイターが持つ独自の考え方やマインド、エピソードに触れることで、CGを仕事とする上で悩む方やこれからCGを仕事として追求したい方々に新たなアイデアとインスピレーションを生み出す場所を提供していきます!
では早速、CGCOSMOSの第三号を飾るのは
3Dモデラー・lobolaboさんです!
lobolaboさんのエピソードや考え方が、皆様の新たな発想のきっかけとなれば幸いです。
自己紹介
--lobolaboさんの自己紹介をお願いします!
lobolabo(以下、lobo):趣味かつ副業で3Dモデリングを行っております。lobolaboです。本業はモデリングとは全く無関係の仕事をしています。
CGを始めたきっかけ
--lobolaboさんがCGを始めたきっかけなんでしょうか?
lobo:ステラリスというSFを題材にしたゲームで銀河英雄伝説の戦艦MODを作ろうと思ったことが切っ掛けです。当時はモデリングの知識ゼロの状態から始めており、このMODのお陰でモデリングが上手くなっていったと思っています。
今調べ直して見ると、2016年の8月頃に初めてモデリングを行い、12月には32艦モデリングしてリリースしています。そこから2か月で更に32艦追加でモデリングしています。2022年の今の形に落ち着くまでモデルを全て作り直した上で、更に色々と追加しているので、このMODだけでトータル150以上は一人でモデリングして一つひとつ全てゲームに落とし込んでいる事になります。狂気ですね。(笑)
--すさまじい継続力ですね。そのlobolaboさんの継続力は何か背景などがあるんですか?
lobo:今思い返すと、私が継続的にCG制作をしてきた背後には、色々な要因があったように思います。
まず、題材が良かったこと。銀河英雄伝説の物語以上に戦艦達のデザインが大好きだったのでベストマッチだったと思っています。
次に、ゴールが明確だったこと。『ステラリス』のMODの完成という目標を立てた事で製作量の絞り込みと計画が具体的に立てられるようになりました。
そして、作ったもので自分自身で遊べること。作る→遊ぶ→修正する のサイクルが全て自分で行えるので非常に満足度が高かったです。
また、かなり好評で好意的なレスポンスを大量に頂けた事も大きい要因です。好意的なレスポンスを頂けると次はより良くしたいと思えて来るので、この後押しが非常に良いサイクルを産み出してくれたんだと思います。
最後に、家族の理解とサポートは欠かせない要因ですね。好意的なレスポンスを数字として提示出来る事で制作に対する理解を得られやすくなりました。家族の理解とサポートがなければ、こんなに続けることはできなかっただろうと思います。
このような要因が組み合わさって、私はCG制作に情熱を持って取り組むことができたと改めて思いますね。
挫折した時の対処法
--lobolaboさんが継続している最中、挫折した時の対処法も教えていただきたいです。
lobo:作っていて全く楽しめなくなってどうしても手が止まる時は、楽しめるようになるまで脇に置いたりしています。これが出来るのが趣味の最大の利点でもありますよね。
インスピレーションをもらうもの
--CG作品を作り出す上で、インスピレーションをもらうものはありますか?
lobo:Twitterで一番多くインスピレーションを貰っています。素晴らしい作品だけでなくノウハウを公開してくれるクリエイターの方々などに本当に色々なインスピレーションを貰っています。私自身が何かを製作している最中はそれに関わる物を実際に見に行く事で非常に多くのインスピレーションを貰っていますね。
ターニングポイント
--lobolaboさんのクリエイター活動の中でのターニングポイントはありますか?
lobo:EndlessEngineというCGコンテストに応募してから考え方を変えてる真っ最中なので、今がターニングポイントって感じです。自信満々で応募した割に箸にも棒にも引っかからなかったので、かなり悔しかったです。
EndlessEngineというCGコンテスト:
Top 100 3D Vehicle Montage | ENDLESS ENGINES
lobolaboさんの作品、2:20:40〜あたり:
What 30 YEARS of communal 3D art looks like | ENDLESS ENGINES
--考え方を変えている真っ最中とのことですが、どういった考え方に変えているんですか?
lobo:CGや動画から読み取れる情報の中にストーリー性を出来るだけ盛り込んでいくような考え方にしています。
具体的な所で言うと、「そこ使ってたら絶対汚れるよね」って所の汚しだったり
ぬかるんだ所走って来たんだろうなって泥だったとかです。多分これらは絵を作る上で基本的な事だとは思うんですが、これらを1枚の絵に収めて、話が見えて来て、続きが見たくなるような物を目指しています。
マインド・考え方
--lobolaboさんがクリエイターとして大事にしているマインド・考え方は何ですか?
lobo:作品の中の物に対する解像度を出来るだけ上げるように心がけています。
部品ひとつパネル1枚、石ころひとつ、そこにあるからには何か必ず理由があってそこにある訳なので、そこまで紐解いて物づくりが出来るよう心がけています。あともう一つは、先ほども話しましたが、先のCGコンテストで箸にも棒にも引っ掛からなかった理由の一つがストーリー性だと思っています。ですので、CGでも動画でも、続きが見たくなるような物が作れるように心がけています。そんな物が少しでも盛り込めるようなものを作っていこうと思っています。
失敗や後悔した経験
--lobolaboさんがこれまで失敗したな、後悔したなていう経験はありますか?
lobo:ご依頼を無料で受けていたことですね。
私自身もご依頼物を無料で受けると後悔とモヤモヤが多くなることがありましたし、そもそも無料で受けるのは有料で依頼してくれた方々に失礼だ、という話を聞いてから無料で受けるのを辞めましたね。
また、ネットから得た効果音がゲームの物だった事も失敗の一つです。炎上はしませんでしたが、不本意だった事もあり動画は削除しました。
ですが、この失敗の経験のおかげでかなりキッチリとモデルに関する注釈を付ける、フリー素材を使用しているならその引用元していないならフリー素材は使用していない旨の断言、権利の保持者の明言を行うといった教訓を得ることができました。
活動をしていく上での自分ルール
--活動をしていく上で、lobolaboさんの自分ルール的なものはありますか?
lobo:「兎に角完成させる」です。「何を今更当たり前の事を」と言われてしまいそうですが、何よりこれが大事だと思っています。
とは言え、趣味で作ってる物に関しては完成に期限を切らずに気負わないようにもしています。
原動力
--lobolaboさんにとって何がCGをやる原動力になっていますか?
lobo:作る事そのものが好きなのでそこが原動力となっていますね。また、SNSでの高評価に引っ張って貰い、更にPatreonでご支援頂けているのが強力な後押しになっています。
今後の目標
--lobolaboさんの今後の目標はなんですか?
lobo:物語性のある動画かゲームか、何かひとつ作品を作るのが今後の目標です。
金銭的な余裕が見込めるようであれば、そこから更に似たような嗜好の人達を巻き込んで大きくして行きたいと思っています。
最後に一言
--最後にこの記事を見てくださる人たちに向けて、一言お願いします!
lobo:私自身が紆余曲折試行錯誤の真っ最中なので何か言えるような立場ではないのですが、継続はやっぱり力です。継続出来る環境を整えるのはなかなか大変ですが、一緒に頑張って行きましょう。
--lobolaboさんありがとうございました!
ここまで読んでくださった皆様、読んでいただきありがとうございます!
そして心よくインタビューを引き受けて下さったlobolaboさんありがとうございました!
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