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違う世界を覗き見する ~①カメラマン編~

私は、何年も前に一定期間だけ、プロカメラマンのマンツーマン講座に通ったことがあった。

私が、普段投稿している写真を見て頂いてもお分かりのように技術は、一切自分に残らなかった。驚くほど残らなかった。


ちょっと言い訳をしとくと…。
私は、技術を習得する喜び以上にどんなことでもそれを楽しんでいる人の楽しみ方や視点を知るのが好きだ。
「なんでこの人はこれにハマっているんだろう?」という関心が心の奥の方から楽しそうにやってくる。
人が大切にしていることを知るのは、新しい発見もあり、自分の新しい扉が開くことだってある。大切な人生の多くの時間を占有しているそれだけ魅力的なことなのだから。
その為によくワークショップなどに出かけていく。
そのプロのカメラマンの話を聞いていると私が今まで持っていた視点とは全然違うものの見方をしているのがとても興味深かった。
プロのカメラマンは、私のようにデザインも写真も何も学んだことがない人間とは、風景や構図の切り取り方が、全く違うことを知った。

そのプロのカメラマンと一緒に東京の青山を歩いて撮影の練習をした。
本当に普通のレンガの塀の横にブルーの車が停まっていた。
「この色のコントラストもいいですね」と言われた。
そして、その人が見せてくれた構図は、車のバンパーの角とレンガの塀だけが切り取られたものだった。
かわいらしい車の全体像を写すのではなく・・・そこ?!・・・と意表を突かれた。
でも、面白いことにその写真を見ていると、角しか映っていない車も全体のフォルムは予想できる。
最初にコントラストが美しいと言われ、彼が美しいと思った部分に触れることで私も段々、その鮮やかなブルーとレンガのはっきりした原色の対比が美しすぎる!と思えてきた。
そもそも街の中にあるものを「色」という世界を意識して見たことがなかった。そういうことを楽しんでいる人たちがいることが面白いことだ!と歓喜した。

ある場面では、そのプロのカメラマンは、「ここ、いいですねー」と言った。地面を指していた。影がいいと・・・。影ってあの影・・・。
影に敢えて注目したことがなかった私は、またしても驚いた。
その時、私が撮った写真は、こちら(笑)

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光と影って私たちが棲んでいる世界には、ずっとそこに在るのに気にせず過ごしていた私。その美しさに気づきそれを写真という形で表現している人たち。写真を見せてもらう時、撮った人の視点や気づき、優しさ、世界、いろんなものを見ているのだろう。

ちょっと高めのお金を払って学びに行ったのだからセンス良く撮れるようになったら尚よかったけど。
そのプロのカメラマンならではの世界を見せてもらったひと時は、発見されていなかった小さな星に遊びに行ったくらいの気分になれた。

もう一つ、おまけに。
この構図もいいなぁと言われていた構図。
その時は、絶対私ならここは選ばない!と思った。
今、見てみると面白い。

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あなたの大切なものを覗かせてくれてありがとう。


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にゃむ
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