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【news解説】無動力で歩行アシストをする外骨格「C-FREX」(UCHIDA社)

C-FREX exoskeleton depends on CFRP for unpowered movement

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C-FREX uses a novel design and CFRP to overcome the heaviness and weakness of metallic exoskeletons.
- Composites World 2020/08/24

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UCHIDA 社(日本)の開発した「C-FREX」は、バッテリーなどの電力を使わない「無動力」の外骨格であり、上半身や、片足を動かしたときに生じる力によって脊椎損傷者などのリハビリのアシストを行う歩行用装具です。「無動力」を実現するために、CFRPの持つ、比剛性特性や弾性特性(バネ特性)を利用して、アシスト用の推力を生み出している「C-FREX」は、CFRPの特徴を効果的に利用している一つの良い例であると言えます。

「C-FREX」は、現在歩行試験を行っており、まずは日本市場での市販化を目指しているとのことです。CFRPといえば「軽くて強い」というイメージが先行して、その他の特性に注目されないことも多いのですが、実際には、熱特性や振動減衰性、バネ特性など、それ以外にも様々な分野で活用できる特性を持っており、エンジニアリングの選択肢を広げるポテンシャルを有する材料です。

そういった意味で、「C-FREX」の市販化は、一般の市場に対してCFRPの幅広い可能性を示す好例になるかもしれません。