今月のインタビュー:NPO法人まんまるママいわて 2024年6・7月号掲載
今回はNPO法人まんまるママいわての代表理事・助産師の佐藤美代子さんにお話をうかがいました!花巻・北上・釜石・大槌を駆け抜けるパワフルな佐藤さんのやさしさあふれる思いを聞くことができました。
前回のインタビューはこちら
Q1 どんな団体ですか?
妊婦さんやおおむね1歳までのお子さんをもつママをサポートする団体です。産後ケアと産前産後サポート事業を行っています。この事業は厚生労働省が行っているもので、市町村から実施の委託を受けています。
産後ケア事業は、ママと赤ちゃんが一緒に利用できるデイサービス・ショートタイムのサービス、訪問相談を行っており、個別のケアが中心です。対象は産後5カ月未満の方、訪問相談のみ産後1歳未満の方です。計7回ご利用できます。
産前産後サポート事業は、妊婦さんから乳児を育てているママを対象にサロンやヨガの集まりを開催するなど、集団的なサポートになります。
Q2 今の場所に施設を構えたきっかけは?
もともと花巻で助産院をしていたのですが、東日本大震災をきっかけにNPO法人を立ちあげました。
始まりはサロン事業でしたが、もっとママたちをゆっくり休ませてあげたいという気持ちがあり、産後ケア事業を始めました。最初は自宅で行っていましたが、今は花巻市と北上市に産前産後ケアハウスがあります。サロンは花巻・北上の他、釜石・大槌でも開催しています。
Q3 おすすめポイント、伝えたいことは?
産後ケアというと、誰にも頼れない人や体調がすぐれない人が使うものじゃないか、と利用のハードルが高く感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし赤ちゃんを育てていると、たくさん不安に思うことがあり、神経を張り詰めて緊張状態にあります。どんな方でも気がまえずに利用していただきたいです。ここに来て、ほっと力が抜ける瞬間ができればと思っています。
Q4 大切にしていることは?
地域の産科が休診したことをきっかけに、地域の役に立ちたいという気持ちが強くなりました。
産前産後のサポートは主に病院が行いますが、通院時や入院中は時間が限られ、忙しそうなスタッフに質問がしにくいこともあると思います。そういった病院だけでは担えない部分を、妊娠中から産後まで専門家として支えたいと思っています。
誰かに助けてもらったことはよく覚えているものです。一生懸命頑張って余裕がない時は人に助けてもらい、余裕がうまれて元気になったら他の人に返してあげる、そのような連鎖を作っていければと思います。
Q5 今後の展望を教えてください。
現在は日中のサービスを提供していますが、今後はお泊りもできるようにしたいです。
考えている段階ですが希望としては、上の子がいる妊産婦さんも気兼ねなくサービスを使えるように、公園や託児所も兼ねそなえた子育て支援施設がつくれたらいいなぁと考えています。
産後デイサービスご利用中のママにもお話をうかがいました
Qどこでこの事業のことを知りましたか?
妊娠時に保健センターで案内されました。出産した産院でも紹介してくれました。
Q ご利用のきっかけは?
実家が県外で、夫や義両親にお世話を頼むのは気を遣ってしまうこともあり、リフレッシュのために利用しました。
Q ご利用した感想は?
ここは専門知識のある方がいるので、安心感が持てます。利用することで精神的に助かる方は多くいると思います。実家よりも実家感がありますね。いろいろな話を聞いてもらえて気持ちがほこっとします。頼れる人がいる、という安心感があります。
今回ご紹介した施設
「NPO法人まんまるママいわて」
「花巻事務所 産前産後ケアハウスまんまるぽっと」
花巻市下幅21-36
「北上事業所 産前産後ケアハウスまんまるだっこ」
北上市村崎野15-534-46
tel:090-2981-1135
営業時間 平日 9:00~16:00
地域包括ケアフリーペーパー「さくらみち」
次号のインタビューもお楽しみに!
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