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「好きだった女子にパンツを下ろされた僕の疑問。」の理不尽なクライマックス


「好きだった女子にパンツを…」制作経緯

岸★正龍氏の「好きだった女子にパンツを下ろされた僕の疑問。」は、いじめやCFNM体験の記憶、女子の心理、文章技法の話題が組み合わされた作品です。2016年に天狼院で公開されました。
天狼院は小さな書店をしながら文章講座などもしていて、岸★正龍氏がそこで勉強中だった時代の体験を入れて書きました。メディアグランプリ挑戦の4作目です。
タイトルで想像できると思いますが、性的な場面が1種のクライマックスになっているので、苦手な人は注意して読んで下さい。

なおこのサムネ画像は、作者ではなく天狼院が付けたんだと思います。股間のチャックが少し開く所が、下品過ぎないCFNM感を醸し出しています。

天狼院ランキングで実質1位を獲得

この作品は、天狼院のメディアグランプリのランキングでは、瞬間最大風速ですが4位に到達しました。当時のランキングを見て下さい。

【記事ランキング】

1位 なぜ年収が半減するのに天狼院に合流したのか?《天狼院通信》 担当:三浦

2位 天狼院全店のオーナーである僕が今「福岡天狼院」の店長に就任する理由《天狼院通信&新規スタッフ募集》  担当:三浦

3位 「あること」と「ないこと」《天狼院通信》 担当:三浦

4位 好きだった女子にパンツを下ろされた僕の疑問。 担当:岸★正龍さま

5位 三十路になってもパリピでよいのか問題 ――永井荷風と岡崎京子 担当:横手モレルさま

【メディアグランプリ 6th Season 第4戦 (1/18~1/24)】 | 天狼院書店

1位~3位の「三浦」は天狼院の三浦崇典代表なので、文章講座の一般人の中ではトップになったと思うとすごいです。実質1位なんです。

何も悪い事はしていないのに、パンツを…

前半の少年時代回想のクライマックスになる悲惨なCFNMは、タイトルでこうなると分かっているのにショッキングで、考えられていると思います。

岸★正龍氏は発表当時50代ですが、作者が少年時代に見たと思われるCFNMとはタイプが違います。
当時は男子が性的なイタズラをして、女子も反撃だと正当化して性的な興味で暴走するCFNMが結構ありました。『やるっきゃ騎士』第1巻ではスカートめくり、『まいどお騒がせします』第3シリーズではのぞきでCFNMが勃発しました。パンツまで脱がせるのはやり過ぎなのに、男子に完全に悪い行為があったからだと正当化されます。

でもこの作品だと、良い思いをする下心があったせいで女子達に嵌め込まれて、パンツを下ろされてしまいます。男子は不用心だったけど、何も悪い事はしていないので理不尽なCFNMなんです。
ちょっと近いのは、温泉旅館で女子3人組に、ゲームにギリギリ勝ったのに流れを変えられてパンツを下ろされる『BOYS BE… 2nd Season』第1巻第8話だと思います。

パンツを下ろされる瞬間がクライマックスで、直後に全然別のシーンに切り替わるのも共通していますね。大ショックで記憶が飛ぶほどだった事が表現できています。

好きな男子のパンツを下ろした理由は、なぜ?

現代に戻った後に、嵌め込んでパンツを下ろした女子に再会して、何か伏線回収してハッピーエンドですっきりするかと思ったら、逆です。女子が苦手と最初に書いた事がここの伏線になっていて、うれしい告白なのに、パンツを下ろされた悲劇と合わなくて余計心を乱してしまいます。
ちょっと近いCFNM作品だと、Kune Kune Projectの短編「お見舞いしに。」がありますね。でもこれだと、パンツを下ろした理由は好きだった事とは別の過去で、さっきの『BOYS BE… 2nd Season』第8話に近い心理です。

無理矢理パンツを下ろすなんて最悪な事をできるのに、女性の心は繊細で、なかなか読めないんです。


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