セテラ作品の思い出⑦『セザンヌと過ごした時間』
🎞📔前回の記事セテラ作品の思い出⑥『不機嫌なママにメルシィ!』と併せて読むとさらに楽しんでいただけます📔🎞
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ギヨーム・ガリエンヌとギヨーム・カネ、フランスのダブル・ギヨームが、セザンヌとゾラに扮して友情と確執の映画を撮るという情報が入ってきた時には、セテラ俳優のギヨーム二人が出ることと、絵画と文学、というセテラが好きなフランスの芸術を扱った映画なので、撮影前から注目、完成した映画を見て配給を決めました。
(画像:海外ポスタービジュアル。カネ(左)とガリエンヌ(右)のWギヨーム)
『不機嫌なママにメルシィ!』で、めでたくセテラ俳優(セテラの配給する映画に出演した俳優はみんなセテラ俳優と呼ばれ社内で優遇?されます)になった社内で人気のギヨーム・ガリエンヌが、実はセテラですでに2作品、DVD/TV 化しているギヨーム・カネと競演するのはフランス映画ファンには注目です。ちなみに、ギヨーム・カネがセテラ俳優の仲間入りしたのは、『君のいないサマーデイズ』(監督のみ)『愛しすぎた男 37年の疑惑』で、今回3度目の正直で劇場公開作品に昇格しました!≪祝 ギヨーム・カネ≫
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『君のいないサマーデイズ』『愛しすぎた男 37年目の疑惑』はAmazon PrimeをはじめとするVODサービスでもご覧いただけます。
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ガリエンヌのセザンヌ、カネのゾラは、芸術家の創造の苦しみと葛藤を見事に表現して、私は何度見てもラストは涙涙になってしまいます・・・。この『セザンヌと過ごした時間』を企画から何年もかかって執念で見事に完成させた監督のダニエル・トンプソンはフランス映画祭で来日してくれて、映画祭では満席になり場内はとても熱心な観客でいっぱいでした。質問も活発に出て私の隣の男性観客はメモを取っていました。監督は、何度も何度も美術館に通いセザンヌの絵を見続けて研究したそうです。実際監督自身大のアート好きで、彼女のご自宅のアートコレクションには驚きました。
(画像:ダニエル・トンプソン監督宅の一室。左手にはバスキア!これは氷山の一角で自宅には現代アートの至宝の数々が飾ってあります)
劇場はミュージアムも併設されているBunkamuraル・シネマが上映して下さり、セザンヌとゾラの映画にはぴったりの劇場で、最終的には全国で50以上の映画館で上映されて満足のいく成績を上げることができました。2017年の秋のことでした。
Bunkamuraル・シネマはセテラと同じ平成元年に開館、以後多くの伝説的な大ヒット作を生みだした映画館として30年以上ミニシアターの先頭を走り続けています。当時から番組編成をしておられる中村由紀子さんは、私が配給の仕事を始めたころからずっとお世話になり、映画業界で働き続ける女性としての鏡、として私が尊敬して止まない方です。30年間以上もずっと同じ熱心さと誠実さを持って番組編成されている中村さんが続けておられる限り私も頑張ろう、と思っています。。今回も応援の素敵なコメント動画を下さっています。
『セザンヌと過ごした時間』は、映像が印象派の絵のように美しく、また時代考証もプロヴァンスのロケも素晴らしく、二人の芸術家が現代によみがえったように生き生きと描かれるこの映画を一人でも多くの方に楽しんでいただきたいです。
山中陽子
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