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大人の自由研究【衣類のシワ取り】17
今月の女性に優しいサロンはお休みします。その変わり大人の自由研究と題し、以前から気になっていた事を実験してみました。今日で8月も終わりにですね。子供のころを思い出し、駆け込み宿題といったところでしょうか(笑
私たちのプロダクトはフィールドテストを繰り返します。
それは新たな気づきが生まれるからです。
正しい知識やケアを発信することで、
お客様にご購入いただいた後も
日常のワンストーリーを共に育み、
永く愛用されることを願って...。
今回は洋服のシワ取りです。
弊社のプロダクトは天然素材が多く、その為クローゼットにしまったままや日常生活を過ごすうえで、どうしてもシワはつきもの。
実は今回お洋服で使用した生地は、シワになりづらい液体アンモニア加工が施されています。ようは形態安定加工です。生地を触っていただくと、プリッとしているのが感じ取れると思います。これらの生地を選ぶ際に、生地の段階で洗濯をし、本当にシワになりづらいかを試していました。サンプルが出来上がった時点でも、最初に洗濯試験をし、これならば忙しい女性にも喜んでいただける!と思いチョイスした生地。その時までは...。
私はベージュのtsunagiを愛用しています。ですが「あれ?着用時シワがつく。洗濯後もシワがついたまま。女性に優しいと思った生地なのに(泣)」
《洗濯ジワができる原因》
ミクロの世界で見ると、繊維は分子でできています。綿の形状は細く平らなリボン状で自然のよじれがあります。また、繊維断面は中空部分があります。
また、水分を含むと繊維がふくらみ、乾くと縮む特性があります。
洗濯で綿や麻などの繊維が水を吸い込むと、繊維自体がふくらみ、分子の結合がほどけてバラバラになります。脱水でクシャクシャになったまま乾かすと、分子がバラバラになったままの形で結合し、シワが定着・固定してしまうんです。これが洗濯ジワの原因です。
《着用ジワができる原因》
よく動く部分は繊維の縦横がずれるため、しわになりやすいく、動いているうちに付いてしまうシワは回避できません。
服がシワシワな人に受ける印象は「清潔感がない」「貧乏そう」など、良いイメージはありませんよね。ではどうしたらシワが簡単に取れる?面倒なアイロン掛けの手間も省ける?と思ったのです。
最近TVのCMで流れる、《シワが取れる柔軟剤》が気になっていました。我が家では柔軟剤を使用しないのですが、購入し試してみました。
「んん〜やらないよりは〜かな。」という感想です。
次は、ドラッグストアでも購入できるシワ取りスプレー。このようなケミカルなものは、あまり気が進みませんが、(肌に直接触れるので)試してみましょう。
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それならばとオーガニックな成分のものを探してみました。シワ取りスプレーという括りでは見当たりませんでしたが、アイロンスプレーというものを購入。要するに糊ですね。アイロン前にスプレーを吹くタイプです。
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ソネット社はオーガニック洗浄剤の先駆者として1977年ドイツに設立されました。1960年代、石油系合成洗剤による水質汚染問題に心を痛め、何とか環境に優しい洗剤を作りたいという科学者の思いから始まりました。
社名の由来はフランス語のsavonett(小さな石けん)からきています。
ソネット社は豊かな水に恵まれたボーデン湖の近く、デッゲンハオゼルタールにあります。周りにはのどかな田園風景が広がり、ビオダイナミック農法(※)を実践する農場、キャンプヒル(精神的なハンディキャップを持つ人々と健常者がともに働き生活をするコミュニティ)があります。
では早速実験。
まずは、横に大きく入っている畳みジワがスチームアイロンで取れるかやってみました。このスチームアイロンもだいぶ以前に安価で購入しましたが、ほとんど使用した事がありません。(半業務用のアイロンを持ってますからね(笑
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畳ジワのような大きなシワはスチームアイロンだけでも十分取れました。
手前右側にシワ取りスプレーをひとふり。思った以上に、液量が出ますね。軽く湿るくらいと書いてありますが、濡れてしまいました。匂いもそれほど、嫌な匂いではありません。(匂いの感覚は人それぞれ違いますから、あくまでも私見です。)その後、手で生地を伸ばします。
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左側にはオーガニックスプレーを。こちらも1プッシュで液量がだいぶ出ます。こちらは香料な感じはしませんが、かなり強い匂いですね。
その後スチームアイロンを掛けてみます。
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一旦乾くまで放置します。30分後、だいぶ乾きました。
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どうですか?2つを比べると一目瞭然です。右側はナチュラルなシワ感が残ったまま。左側はピシッとしていますね。糊ですからね。
シワ取りスプレーだけでもナチュラルに仕上がりますが、このtsunagi1枚を仕上げるのには1本使ってしまうかもしれません。それではコスト的に問題があります。ですが十分綺麗になりますよ。
そしてオーガニックスプレーはアイロンだけ掛けるよりも、短時間で綺麗に仕上がります。ピシッとした肌触りがお好きな方にはおススメです。が、やはりアイロンを出す手間があります。
前述のシワになる原因でも述べたように、繊維の中空に水を含ませれば繊維が膨らみシワが伸びる。ということは、シワ取りスプレーでなくとも、お水をいれたスプレーで衣類を湿らし手で伸ばしてみると、どうでしょう。形態安定加工がしてあるからか、お水だけでもだいぶシワが取れました。それでも取れないところはシワ取りスプレーを使用する。
そして着用時のシワが気になれば、シワ取りスプレーを携帯用として持ち歩く。(他社ですが携帯用も販売しています。)
以上が弊社で推奨するケアです。必ずお出掛けする1時間前には行ってくださいね。(目安です。)
尚、ストライプの生地にも液アンモニア加工を施しています。こちらは、柄が目隠し?になるため、さほどシワが気になりません。気になる方は同じような方法を取り入れてみてください。
実はこの執筆中に〈つねにスチームアイロンをすぐ掛けられる状態にしておくというのはどうだろうか〉と思いました。もう少し機能的に良いもの、お部屋の一部としてインテリアを損ねないものを購入し試してみようと思ったのです。
選んだものはパナソニックのスチームアイロン。デザイン性と日本製だから機能はいいだろうという理由で購入したのですが、届いたものは電源ボタンが壊れていました。
すぐに交換したのですが、交換品も電源ボタンが付きませんでした...。こんな事ってありますか?!だいぶ大当たりですよね(泣。日本神話も崩壊と言っていいレベルじゃないですか。(もう崩壊しているのか…。)
ですからまた改めて購入しましたら、次回スチームアイロンについてもご報告したいと思います。