あなたは本当に自分の意志で行動していますか?①~流行に振り回される人々
おかしくないですか?
今年流行るのは~、って、なぜこれから流行るものがわかるのですか?
おかしくないですか?
何故皆同じ衣装を着て、同じメイクをしなければならないのでしょう?
おかしくないですか?
なぜ食べる前に必ず料理の写真を撮り、SNSに上げなければならないのでしょう?
時代が進むにつれ、特に現代においては、流行に影響されないことがかなり難しいほど、社会全般の現象になっており、残念なことに、多くの人が流行に支配されているように感じることがあります。
◆流行色は2年前に決定している
例えば「今の流行カラーは○○」というのも、自然にできたトレンドを紹介しているのだと思っていませんか?
実は 2 年後の流行カラーがもう既に決まっているのです。
インターカラーという色のスペシャリストの機関が国をまたがりトレンド カラーを選定します。
それを日本では、 JAFCA (一般社団法人日本流行色協会) が製品化まで落とし込みます。
つまり、流行色とは事前にできたものではなく、作られたものなのです。
◆Twitterのトレンドの20%は人為的に操作されている?
話題になっているキーワードが一目でわかるTwitterの「トレンド」ですが、そのアルゴリズムの決定条件については、詳細は明らかになっていません。
以下の記事では、トレンド入りした事柄のうち、「ボットによって人為的にトレンド入りした事柄の占める割合」が明らかになったとしており、ボットの中には偽情報や政治的スローガン、ヘイトスピーチなど悪意のあるものも含まれていて、トレンドが人為的に操作され、創り出されているとすれば社会に大きな影響が出る懸念があると警告しています。
昨日10月31日、米ツイッターを買収した米起業家イーロン・マスク氏は、
同社の最高経営責任者(CEO)になると明らかにしました。
買収発表当初、マスク氏はTwitterを買収する理由について、
米国証券取引委員会に提出した文章の中で、
「Twitterが世界中の言論の自由のためのプラットフォームとなる可能性を信じ、また、言論の自由は民主主義が機能するための社会的要請であると考えTwitterに投資した。しかし、投資をしてから、この会社が現在の形では繁栄することも、この社会的要請に応えることもできないことに気付いた」
と説明しています。
果たしてこの買収によって、Twitterがどう変わるのか?
気になるところです。
◆「共通幻想」が人々を動かす
イスラエルの歴史学者である、ノヴァル・ノア・ハラリ氏が書いた
『サピエンス全史』という本が以前話題になりましたが、
この本で著者は、人類の社会を進歩させてきたのは「共通幻想」を信じる力だと述べています。
このような共通幻想のひとつが、ファッションなどの流行です。
その「共通幻想」が社会を動かし、多くの芸術運動や経済活動を活発にしてきました。
分野にかかわらず流行は一般に心理操作のようなものであり、何よりもまず、それを発信した人に利益をもたらすことが意図されています。
勿論、流行の大部分はそれほど害もなければ、大きな問題を引き起こすこともありません。
ですが、とある種の服のデザインは、不健康なまでに痩せることを促したり、逆に最近の海外のSNSでは整形手術が必要になるほど、極端な抑揚のあるスタイル(いわゆるボンキュッボン)を推奨したりもしています。
またとあるイベントは、社会道徳に対して無感覚になるほどの集団行動を引き起こし、先日150人以上の死者を出す悲劇を生んでしまいました。
◆流行に振り回されてはいけない
流行が一種の経済活動の一環だとしても、それを皆が正しく理解せず、まるで自然な現象のように捉え、振り回されることはあまり好ましくないのではないかと思います。
そして、発信する側も勿論ですが、受け取る側も一定のリテラシーをもって、自分で判断して行動する事が必要だと思っています。