隕石は毎日空から降ってきている
最近のニュースでは、地震などの自然災害や有事の情報が頻繁に出るようになりましたが、
それらよりはあり得ない話のようで、意外とあり得るのが、実は隕石の衝突。
2013年に隣国のチェリャビンスク州に、
直径17メートルの小惑星の破片が落下したのは記憶にも新しいと思います。
4000棟以上の建物の窓ガラスやドアが吹き飛び、
割れたガラスなどで、約1500人もの重軽傷者がでました。
この衝突の際の威力は広島型原爆の30倍にも相当するそうです。
■隕石は毎日降ってきている?
最近でも話題になりましたが、1909(明治42)年7月に、
岐阜県美濃市など広範囲に隕石が落下していたというニュースがありました。
実は、この地球には1日に約100トンもの隕石が降り注いでいるそうで、
そのうちのほとんどが微細な大きさなもので、
地表に到達する前に燃え尽きてしまっておりますが、
ごく稀に地表に落下してくるものもあります。
アメリカ航空宇宙局(NASA)の調査報告によると、
地球に接近する天体の数は1万8千個に及び、
そのうち1km以上の大きさのものは1000個もあるそうです。
■絶滅レベルの災害も起きる
ここ1万年の間に起きた世界的な自然災害の中でも特に大きかったのが、
日本の九州薩摩半島沖にある、鬼界カルデラの噴火(約7300年前)で、
巨大な津波を発生させ、火山灰は遠く東北地方まで降り注いだと言います。
この噴火により、当時の九州地方の縄文文明は壊滅したと言われており、
隕石によってそれと同様の被害をもたらすには、
1.5kmほどの大きさが必要になるらしいのですが、
このクラスの隕石衝突は100万年に一度の頻度で起きているそうです。
■最近でも・・・
2019年には直径130mの小惑星が地球から72000kmの距離まで接近し、
秒速24キロの速さですれ違ったことが後になって分かりました。
天文学者がその小惑星を発見したのは最接近の数時間前、
もし衝突していたら東京23区と同じ範囲が壊滅していたとされます。
72000kmというとかなり遠いようにも感じますが、
地球から月までの距離は約38万キロなので、
その5分の1以下だったと考えると、正直、寒気がする思いです。
■隕石の軌道を変える
約1週間ほど前に、NASAが小惑星に無人探査機を衝突させて軌道を変えるというニュースがありました。
つまり、隕石衝突というのは決してあり得ない話ではなく、
明日起こってもおかしくない、
国家レベルで対策が進められている、身近な問題なのです。