【福利厚生】 化学業界はホワイトなのか?
化学メーカー 福利厚生の実例紹介
はじめまして、こんにちは。わたしは化学メーカーで研究開発をしております。最近、会社説明会やインターンの場で、化学メーカーを希望する学生さんに質問されるのが、「化学メーカーは本当にホワイトなんですか?」「働きやすい環境なんでしょうか?」という内容です。(当然もう少しオブラートに包んだ形で質問されますが、要するに福利厚生のことです。)
わたしも学生時代にこのような情報を知りたかったのですが、企業公式HPを見ても実態は謎に包まれておりました。このnoteでは、わたしの実体験をもとに、福利厚生面から化学メーカーの内情をお伝えしたいと思います。働いてからのギャップは少ない方が断然良いですので、一人でも多くの方に化学メーカーについて興味を持ってもらえると嬉しいです。
とは言ったものの、化学メーカーの福利厚生はあまりにも種類が多いので、今回は学生さんが気になりそうなものをピックアップしてみました。
一企業の実例を出すと色々と問題がありそうなので、同業他社の情報も含めた大手化学メーカーの福利厚生ということでお伝えしております。
なぜわたしが他社の情報も知ってるのか、気になる方もいらっしゃるかもしれません。特に大した内容ではないので種明かししますが、わたしは別の化学メーカーに転職した経験がありますし、大学時代の研究室の人脈からも情報を得られるからです。
また、労働組合関係の仕事も経験していると労務関係や福利厚生関係の同業他社情報は思った以上に入手できるものです。ここまで前置きが長くなりました。本編に移りましょう。
▶︎家賃補助について
企業や事業所にもよるのですが、大手企業で補助が手厚いところですと家賃の6〜7割ほど負担してくれる事もあります。ただし家賃上限はxx万円等と決まっていることが多いです。地域によっても物価が異なるので、地域ごとに上限の家賃や上限の部屋の広さを指定している企業もあります。
上記を踏まえて、家賃上限のところを狙って住むようにするのが良いですね。もちろん男性社員ですと、社員寮でもっと格安で生活することもできるのですが、一般の賃貸に住めてなおかつ半額以上負担してくれる化学業界はとてもありがたいです。固定費に占める住居費の割合は非常に高いので、実際の年収だけでは判断せず中身まで確認したい福利厚生ですね。
▶︎産休と育休について
大手化学メーカー全般に言えることですが、産休と育休制度についても充実しています。
ほとんどの女性は産休育休を1年~2年ほど利用しているのですが、わたしの会社では多くの男性も育休を利用しています。このように化学メーカーの男性の育休取得率は、全業界の中でも最高レベルだそうです。
私見ですが、本当に育休を取りやすい企業を見分けるのであれば、特に男性の育休取得率と取得期間まできちんと見るのが良いと考えています。
「どんな部署でも」「多くの人が」「できる限り長い期間」育休を取得できるのが子育ての観点からは良いですよね。これらは企業の統合報告書を見れば情報がたくさん転がっております。
業界全体として、産休や育休制度が制度としてあるだけでなく、しっかりと利用されている点が化学メーカーがホワイトであることを示唆しています。さらに従業員に配慮している企業ですと、育児休業中に国から頂ける育児休業給付金とは別に、育児休業の手当金を支給してくれる所もありますので要チェックです。
▶︎従業員持株制度について
就活中の学生さんの中には、従業員持株制度というのを聞いたことがない人もいらっしゃるかもしれません。
従業員持株制度とは、上場企業の従業員が自社の株式を購入する際に5%~20%ほど奨励金を出してくれる制度です。
つまり自分が自社株を購入するために1万円払ったとすると、20%の奨励金を出してくれる会社だと1万2000円分買ってくれるということです。そして化学メーカーのおまけ分の水準は高く、10%~20%も奨励金として得られることがあるのです。極論ですが毎月5万円分利用すれば奨励金を毎月1万円もらえることになります。
毎月給与やボーナスから天引きされた資金で株式を購入するため、資金の入金や購入といった手間がかかりません。 また、自ら銘柄を選定したり、投資するタイミングを決定したりする煩わしさもありません。
会社側からしてもメリットはいくつかあります。社内の従業員に株式を取得してもらうことで、長期で株式を保有する株主の割合を高めることができます。それにより、第三者による敵対的買収のリスクを少し軽減できます。また、短期利益を追求する株主の意向で意思決定を妨害される事態も回避できます。
株式を保有している従業員にとって、業績や株価の向上は自らの資産増加や配当金の増額といった便益につながります。そのため、主体的に会社の成長に貢献しようとする意欲が高まりやすくなります。
持株会の注意点は、会社業績が下がると株価も下がるリスクがある(最悪は給与や賞与カットのダブルパンチでリスクの上塗りになる)ということです。また会社が長期的に見て成長しないと株価も上昇しないので注意が必要です。
それでも会社の将来に希望が持てるのであれば、この従業員持株制度や奨励金の高さは福利厚生の魅力になりえると考えられます。
以上、わたしが就活生だったときに知りたかったことを色々と書いてみました。同様の観点で次回以降は企業選びで重視すべき点や、大手企業の内情についてもお伝えできればと思っております。
ここまでご一読ありがとうございました。
もしご興味があれば他のnoteもご覧いただければ嬉しいです。