実録、精神科救急 〜導入〜
様々な分野の救急医療が存在しますが、精神科救急は異色な存在ではないでしょうか。なかでも他の診療科との大きな違いは、本人の受診意思の有無です。
身体科の救急の場合、本人の意識レベルが低下していない限り受診意思があります。
つまり、
患者:「辛いから診て下さい」
病院:「分かりました、診ます」
という具合ですかね。
しかし、精神科救急の場面では本人の受診意思が無い場合が多く、いわゆる「無理矢理連れてこられた」といった状況です。
患者:「自分は病気じゃない!」
病院:「まずは話を聞かせて下さい」
という具合です。
患者さんに受診意思はありませんし、もちろん病識も無いです。しかし、ほとんどの場合治療が必要な状態です。
患者さんと病院の意見が真っ向から対立するなかから治療関係の構築が始まります。そのため、導入部分での医療者の関わりが、患者さんの今後に大きな影響を与えます。
そんな精神科救急の現場で思うことを今後アップしていこうと思います。