🗾日本スゴイ病の罪は重い:そろそろ現実を重く受け止めるべきだ🗾

安倍晋三の国葬を巡って賛成派と反対派が激しい（？）争いを繰り広げておりましたが、現実世界の日本国民は６割がシラけていたと言うのが実態なのではないでしょうか。
Ｔｗｉｔｔｅｒ政治アカウントなんて日本人全体から見れば、かなり少ない人数であり、古谷経衡氏が分析していたネット右翼の人数２００万人という数字から察すると、Ｔｗｉｔｔｅｒ政治アカウントの実数は、良くて５００万人程度かもしれません。

安倍晋三の国葬では反対デモをする人間数千人（ホントにそんなにいたか疑問）、献花に訪れた２万人（やっぱりホントにそんなにいたのか疑問）というのは、共に高齢者が多かったんでないかなと思います。
だって平日ですからね。
大半の国民は仕事中ですし、国葬の様子なんて恐らく見てないでしょう。
激しく反対デモしていたのも献花して「安倍さんありがとう」なんて言っていたのも全体から見れば少数です。
大半の国民はシラけていた（或いは無視されていた）と言うのが実態であって、世界レベルで見てしまうと「安倍晋三は過去の人」に過ぎないことを見させられることとなりました。

🗾日本のプレゼンス低下が露わになった国葬

８月くらいでしたかね。
国葬賛成（安倍晋三の熱心な支持）者達からは「国葬に賛成するか否かで外交センスがわかる」と言われてました。
要は「安倍晋三の外交を評価して欧米の要人が来るのに反対するのは外交センスがない」ということを言いたかったわけです。
では結果はどうなったか。
ほぼ単なる内政問題に持ち込まれることになりました。
元々Ｇ７首脳の反応は「行けたら行く」程度ものでした。

しかし、結果は全滅することになりました（カナダについては後述）。
Ｔｗｉｔｔｅｒでこんなジョークがあります。

「Ｇ７全滅したんだってよ」
「いやいや、日本の首相は参加するじゃないか」

なんとも笑えないジョークですが、実際、日本にとって「最も振り向いて欲しかった白人国家」からは「お付き合い程度に元大統領や元首相を送っておくか」というような具合です。
更にタイミングが悪いことに、エリザベス二世が亡くなったことで、エリザベス二世の国葬と「比較」されるようにもなってしまいました。

👑エリザベス二世の国葬と｢比較対象｣になる

タイミング悪くエリザベス二世が亡くなったことにより、色々とエリザベス二世の国葬と「比較する余地」が生まれてしまったのも不幸の１つです。

一応、形式的には世界の位として〖エンペラー（皇帝）〗が一番上であり、世界唯一の皇帝と言われる天皇陛下ですが、その天皇陛下もエリザベス二世の国葬に参加されたわけです。
というより、英国の女王は〖キング（王）〗の中でも格付けが違います。
何しろ世界で約４か国に１つが英連邦の加盟国なのです。その頂点に君臨するのが英国王室なのですよ。

ブリテンがブレクジットなんて出来るのも、１つには英連邦の頂点に君臨していると言うのはあると思います。英国にはそれだけのプレゼンスがあるわけで（投資家にとっては最近違う意味での存在感がある）、謂わば「日本との格の違い」を見せつけられているわけです。

その一方、英メディアであるＢＢＣからは「なんで安倍ちゃんの国葬費用がエリザベス女王より高いの？」なんて突っ込まれることになりました。
悪い言い方をすると、ブリテンからバカにされているわけです。

🌀災害対応面ではカナダと比較されてしまう

Ｇ７唯一の首脳参加予定となっていたカナダのトルドー首相ですが、自国がハリケーン被害に遭い、復旧の為に国葬参列を見送ることとなりました。
これは政治家として至って正しい対応であり、参列見送りは当然のこと。

一方、日本は同じ時期に台風に襲われ、静岡水害が起きている最中での国葬決行となりました。
これは一次的な責任としては静岡市長、静岡県知事の責任は免れませんが、一方で「日本の首相は何をしていたんだ」ということも言えます。
カナダの首相は自国の復旧を優先したのに対し、日本の首相は国葬を優先してしまいました。
海外と比較すると、どうにも日本のダメさ加減が目立つ国葬となってしまったのです。

🎮｢まだ大丈夫｣その発想が一番危険

国葬外交は実質的に失敗しており、寧ろ日本のプレゼンス低下を見せつけられることとなりました。
そうなる原因というのは以前からあったのですが、失われた３０年の間、日本人の可処分所得は低下する一方となっております。
最近、ダイヤモンドから、こんな記事が出てました。

「日本のアニメにはもう飽きた」アジアの消費者の中国推しが進む、本当の理由

割と日本人の中国嫌いなオタクからは怒られそうな記事です。
とは言え、実際のところ日本のアニメ業界と言うのは、アジア市場が縮小すると、結構厳しいんじゃないかなと思います。

ここで言われることとして「日本には表現の自由度が高いから規制の強い中国が日本に勝てる筈がない」と言うものがあります。
日本の国内市場〖だけ〗を見ればそうかも知れませんが、グローバルな市場では必ずしもそれが強みになるとは限らないんですね。

と言うのも、白人国家ではあまりロリ物は歓迎されていないわけです。
また、性表現に関して海外は日本ほどオープンではありません。日本が海外の市場に参入する場合、相手国の事情に合わせて表現を変えなければならないわけです。そうした意味では、日本の表現の自由度の高さ＝グローバルな強みというわけでもないです。
加えてアニメーターの待遇は「日々の生活がカツカツなレベル」なので、ここから新しい発想が産まれるかって言ったら、それはない。現状維持で手一杯になります。

他の産業を見ても「かつて日本が強みとしていた産業」が、いつの間にか中韓に取って代わられていたものがあります。
その最たるものが造船です。いつの間にか日本のシェアは３位に転落しました。スマホ機種なんてほぼアップルと中国勢の争いにサムスンが追従しているような感じで、まぁ日本のメーカーはガラパゴスな市場で生き延びてる感じですよね。

尤も、Ｇ７の首脳が安倍晋三の国葬に来なかったのは、もう１つ悪い言い方をすると「黄色人種の国家だったから」というのもあったかも知れません。
と言っても３０年前の日本だったらいざ知らず、今の日本は既にアジアのリーダーではないということです。

１６億もの税金をかけた割に、国葬はシラケたものになったのではないでしょうか。
大多数のサイレントマジョリティーは国葬など見ることもなく、ましてＧ７首脳の来ない国葬に見る価値すらなく、平日だったこともあって仕事していた人間が８割なんじゃないでしょうか。
左右に分かれて争っていた人間が単にノイジーマイノリティーだっただけの話です。

国葬外交は失敗し、大多数の国民はシラケていたのが安倍晋三の国葬です。
曲がりなりにも吉田茂は日本を復興させた首相としての価値があったと思われますが、安倍晋三の国葬は日本の衰退を象徴する国葬となったわけです。
その事態を重く受け止めて行かないと、日本が再び前を進めるっていうことは、無いんじゃないかなと思いますよ。