「前線に行くだけが戦争じゃない!!」⇒だからなんですか?
ウクライナに義勇兵として向かったベビーレモンさんは日本に帰国することになったようで、帰国の決断をされたことを称賛したいと共に、無事に帰国されることを祈ります。
当初、ナザレンコ氏とその支持者から非常に大きなバッシングを受けた彼ですが、しかし人を煽って戦地に行かなかったナザレンコ氏と、自ら勇気を出して現地へ出向いた彼とでは、人間的な器が違います。
今となっては彼の帰国を温かく迎えたい人の方が多いでしょう。
ベビーレモンさんは実に多くの情報をもたらしてくれました。
それは本人が意図せずしてジャーナリストの務めを果たしてしまったのですが、私は彼の情報を通して「バンデラ主義」なるものを知りました。
バンデラ主義というのはネオ・ナチズムのに基づいた思想のようです。
平成26年の鈴木貴子議員の答弁書でも「ホンマにこんな思想掲げるウクライナへ1500億円も税金送ってええんか?」というものが残っています。
取り合えず今回の記事ではバンデラ主義やウクライナ支援に関する話題はこれまでにして、ナザレンコ氏が兵役に就かないことに対し、批判が寄せられています。
過去に勇ましい発言をしていたのですから、少なくとも「過去に自分が言ったことの責任は取るべきでしょう」とは思うのですが、この手の話をするとナザレンコ氏の支持者はよく、こういうんです。
「前線に出るだけが戦争じゃないのわからないの?」
まぁこれは本人も言ってましたけど、そんなのは誰だってわかるって話なんですね。
今回はそういう話をします。
単に営業(前線)やりたくないだけなんでしょ?
と言っても私自身、軍事に詳しいわけじゃないですし、直接的に戦争の話をするのもなんでございますので、ここは企業活動に当てはめて考えてみましょう。
まず、企業で言えば前線に立って仕事をするのは営業職と技術職です。
技術職というのはいわゆるテクニカル的な対応をする人は勿論、食品工場で漬物のパック詰めやスーパーで魚の解体をやるような人も広義の技術職として定義したいと思います。
営業と技術職は反目しあうことは多いですが、営業も技術も直接部門として必須の存在であり、車両の両輪です。
どちらがいなくなっても組織は回りません。
これに対して総務や経理、社内SEと言った人間は間接部門に当たります。
ナザレンコ氏が日本にいながらSNSで情報戦(?)を行うのは企業で言うと広報と言ったところでしょうか。
ある程度大きな組織になれば確かに総務も経理も社内SEや広報も必要になるでしょう。
但し、これら間接部門の人間が間接部門として機能できるのは組織が一定度の安定性を保っていることが前提と言えます。
営業職がいなくなったら誰かが営業職をやらなくてはいけない
ではもし会社から営業マンが1人もいなくなったらどうでしょう?
人によっては「ネットで営業すればええねん!!」と思う人がいるかもしれません。
ただですね、ネットだけで契約まで完遂できると言うのは稀の稀です。
それこそ単にネットショップをやるならネットだけで解決できますが、まぁネットショップやってるお店って実店舗持ってること多いです。
あと戦争を企業活動に例えるならBtoBビジネスに近い部分があると思いますので(そもそも国対国の戦いですからね)営業マン無しで契約を完遂できるってことは、まぁ殆ど無いですね。
なのでもし営業マンが会社から1人もいなくなった場合、誰かが営業マンにならないといけないわけです。
勿論そうなったら社長が営業に出ることになるでしょう。
しかし社長1人だけというわけにもいきませんので、技術者なり間接部門のスタッフも営業活動しないと、まぁ売上を立てるのが厳しくなる。
今のウクライナというのはそういう状態に近いわけです。
「前線だけが戦場じゃない!」
そうは言っても営業マンがいないと企業に売上が立たないように足軽がいないと戦闘ができないのです。
会社なら「営業職いないから営業職やってくれ」と社長に言われても「じゃあ辞めます」で社員は逃げられますし、会社が倒産するだけで済みます。
もちろん技術者が1人もいなくなったって会社は倒産します。
残される社長は堪ったもんじゃないですが・・・。
ところが軍隊は足軽や騎馬(戦車や戦闘機)をやる人が1人もいなくなった時点で敗戦です。
自分が前線行きたくないなら勇ましいことは言わん方が良い
「営業職だけが仕事やないで!」
そらそうです。
でも「営業おらんと売上あらへんねん」とも言えます。
と言うか「営業だけが仕事ちゃうわ!」というセリフは営業職をやりたくない人が言うことが多いんじゃないでしょうか。
もし営業マンが1人もいなくなった会社で事務員に「スマンが営業教えるから一緒にやってくれへんか?」と言おうものなら「営業なんて冗談やないから辞めさせて貰います!」と愛想尽かされるでしょう。
逆に技術者が1人もいなくなって営業マンだけになっても同じことが起きそうですが・・・。
一方、間接部門は0人になっても組織が小さい内は何とか回せます。
だから「営業だけが仕事ちゃう!」という人は「営業なんかやりたない」という裏返しなんでしょう。
「技術者だけで会社回してるんやない」という人は作業着を着たくないんでしょう。
それならそれで良いんですよ、別に。
「ウチは営業なんか嫌や事務員やってたい」なんて人は営業マンを悪く言わない方が良いですし、戦争だって「俺は死ぬ係じゃない!」と思う人はネットであっても勇ましいことは言わないのが無難です。
「仲居だけが旅館の仕事ちゃうし広報だって仕事やぞ」と言われたところで「だから何?」としか思わないでしょう。
「そうは言うても仲居おらんとサービス回せんねん」ていうのが旅館なわけですよ(ビジネス旅館だと仲居さんはいないけど)
「ウチは広報で役に立ってますやん!」というなら「ではそれを数値で示してください」と言われてちゃんと用意できますか?
「ナザレンコさんはネット発信によってウクライナに貢献してるだろ!」と言われて「その貢献なんか数値化できるんかいな」と思ってます。
少なくとも露宇戦争以前からナザレンコ氏の発言を知ってる私は「此奴の発言見てウクライナ支援に自分の税金使われるの納得行かんわぁ」と思ってますし、多方面で敵を作る氏のやり方が情報戦で有効とは思えませんけどね。
ナザレンコ氏が誰を嫌おうと勝手ですが、ナザレンコ氏が嫌ってる人だってウクライナ支援のための税金を払ってます。
「共産党支持者は嫌いや」
「お前の嫌いな共産党支持者も納税を通してウクライナ支援してるんやぞ」
話が脱線致しました。
前線出たくないならそれでいい、営業マンやりたくないならやらなくて良いんです。
どうあっても向かん人には向かんので。
ただ前線出たくないなら勇ましいことは言わない方が良いですよ。
何はともあれ、ベビーレモンさんの無事の帰国と、その後のご活躍をお祈り申し上げます。
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