葛西名誉会長は早よ隠居した方が良い🚄
「700Tはまだ動くんだから700T用の部品を頂戴よ」
台湾新幹線の失注がニュースになりましたが、実は元を返せば、台湾高鉄は新幹線の買い替えを考えていなかったのですね。
現在台湾で走っている車輛は一昔前走っていた700系という車輛をベースに台湾仕様にした車輛です。日本ではこの車輛から発展してN700系が作られました。
とりあえず台湾新幹線の報道やYoutube動画を見てると、色々思うことはあるのですが、少なくとも台湾新幹線の失注は完全に日本に非があります。
その上で、東洋経済の報道を参考に考えると、私は葛西敬之会長はJR東海を次世代へ完全に受け継ぎ、JR東海の名誉会長職は降りた方が良いと考えています。いくら取締役ではなくなったところで、名誉会長として実権を握っている限り、日本の新幹線が世界で輝けることは無いでしょう。
🚄700系は「ひかりレールスター」として走ってはいる
さて、あくまで台湾の目線で見てみたいと思うのですが、台湾新幹線のベースは旧700系ベースの700Tというものです。
「700系用の部品は供給できない」
これ自体は事実なのかもしれませんが、700が日本でもう走っていないのかと言うと、実はそうではありません。JR西日本区間で「ひかりレールスター」としての運行がございます。
まぁ九州新幹線直通の「さくら」が山陽新幹線区間での「ひかり」に相当する運行がされてるため、事実上700系ひかりレールスターは臨時便、ないし博多ー博多南間の往復に充当されてるのですが、700系、実際「走ってはいる」わけです。
台湾高鉄関係者がそれを知っているか否かはわかりませんが、もし知ってたら「パーツ供給できないから100億円の新車買ってね!」と言われて納得するでしょうかね。これだけでも日本側が不誠実に感じてしまうのではないでしょうか。
これだけで済めば良いのですが、東洋経済の記事を読む限り、更に深刻な非礼をやらかしてるんですね。その一番やってはマズい対応を葛西敬之氏はやっているわけです。それを記事から引用します。
🗾外交問題にならなかっただけマシとしか言えない
「葛西さんは何様のつもりか知らないけれど、高鉄でフランスから乗務員を招聘するなど主要業務の中心的人物だった米系中国人の解雇を要求しましたよ。殷琪らが日本に視察に行った際には極めて冷淡な対応で、帰台後には台湾人は今でも植民地統治時代の2等国民なのか、どっちが客だったのか分からない、と立腹していました」(同)
「葛西さん」とはJR東海の名誉会長、葛西敬之氏であることは言うまでもない。高鉄にとっては納入業者でもなく、運行システムの協力者に過ぎない葛西氏がなぜそれほど居丈高に台湾に臨めたのか、理解の範疇を越えていたのだろう。
これは台湾人の立場で読めば、葛西氏がどれだけ非礼な対応をしたかがわかる一文です。敢えて控えめに「非礼」という表現を用いていますが、国際人権法のある今、台湾高鉄関係者は葛西氏から受けた冷遇によって、どんな感情を持ったかは推し量るべきではないでしょうか。
🚅日本車輛製造の株主としては誠に残念なこと
最悪、700Tのパーツ供給が不可能なことについては、誠実に対応していれば台湾高鉄側にも伝わったかもしれません。
しかし、いかんせん葛西名誉会長の対応がマズすぎました。
今回、マズかった内容が主に3つあります。
❶日本でレールスターがあるにも関わらず新規購入を押し切ったこと
❷葛西氏が主要業務の中心的人物だった米系中国人の解雇を要求したこと
❸その上で国内向けのN700Sより40億円以上も価格を盛ったこと
どれをとっても言い訳が利かないほどに日本が悪いのです。
ことに、この経緯を見ると、日本の新幹線の海外展開に最も障害となっているのは葛西名誉会長自身に他なりません。
700Tは日本車輛製造が8編成を台湾に納入しています。N700Sへ更新される場合、また日本車輛製造の製造分も輸出されていたでしょう。株主として非常に残念なことです。
日本車輛製造は日本で一番新幹線の製造台数が多く、新幹線車輛4000輌を達成しています。テキサス新幹線でもN700Sが主体になるなら、きっと日本車輛製造の新幹線は走ることでしょう。
ネットでは度々「反日」と「親日」という言葉を見かけます。台湾は韓国とは反対に「親日」と言われてきました。
ただ、どうも「反日」だけでなく「親日」もまた、相手国を対等に見ていない気持ちから出ているように見えます。しかし、その「親日台湾」もなかなか強かなものです。もともと台湾新幹線は「フルジャパン規格」ではありません。フランスの技術も使われているのです。よってフランス勢が入る余地は大いにあり、他国から技術吸収をした後、やはり輸出に切り替える狙いはあります。中国同様、数年後は台湾もライバルとして加わってくる可能性は大いにあるわけです。せめて対等なパートナーシップを結べれば日本にも利益あったでしょうに、他でもないJR東海こそが日本の新幹線の国際進出を阻む要因になってしまい、残念でなりません。
葛西さん、お願いだから、そろそろ隠居して・・・。