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1996年の大晦日 紅白歌合戦~レコード大賞(後日談)







ウルフルズ

『うたばん』(1997.3.11)

中居:紅白ね、観ました?タカさん。
石橋:観たよ。
中居:(ウルフルズは)トップバッターっすよ!
トータス:そうなんですよ。
石橋:トップバッターって、でもさ、いいのかなあ?
トータス:トップバッターいいじゃないですか。
中居:いいっていうか、だって紅白のアタマを飾る人だから

1996年の紅白歌合戦は『ガッツだぜ!!』から始まった。

中居:それはまあ(トップバッターを)飾るって、その華やかさはもちろんあるけども、本人たちがどんだけ緊張してきた、してたか
トータス:中居さんはもうね、「大丈夫大丈夫!ガツンといきましょうよ!」とかつって、本番直前まで僕らに気合い入れてくれて、うれしかったなあ

紅白6回目のSMAP・中居正広、初出場のウルフルズを気遣う余裕がある。

中居:ちょうどね、あそこねえ、こっちが「女チーム」で、こっちが「男子チーム」で、僕がちょうど…
トータス:それ「紅組」「白組」じゃないの?
中居:そう。紅組・白組(笑)
トータス:「男子チーム」「女チーム」って。ふふふ(笑)
中居:紅組・白組の、僕は「真ん中にいてください」って言われたの。
トータス:そうそうそう。
中居:で、ちょうどウルフルズは、もうオープニング終わってパーって(紅組・白組に)分かれたら(真ん中に)ウルフルズがいて、みんなでワーってやるっつって。
トータス:そうそうそう。
中居:僕が、ちょうどここ(真ん中)にいた時に、ここ(目の前)にトータスさんがいるのよ。
トータス:そうそうそうそう。
中居:もう(トータスが)緊張しててねえ。「よし!はいっはいっはいっ。(発声練習)はーっはーっはーっ!」。
トータス:はははは(笑)
中居:もうずーっと緊張してんの!僕なんかはほら、緊張しないっていうか、まだ後だったから「(トータスに)大丈夫、大丈夫~」
トータス:そうそうそう。
中居:大丈夫、わかってるけども、「(発声練習)はっはっはーっはーっはーっ」。
トータス:いや、これは大袈裟すぎるわ、ちょっと
中居:(笑)
トータス:そこまでやったらバレるもんだって電波に

石橋:え、かなりアガった?
中居:すっげーアガってた!
トータス:アガりましたよ~!もうスッゴいアガりましたよ
中居:あれはアガってたね。

本番では堂々としたパフォーマンスを披露。



家族の反応

石橋:ご家族は?
ケイスケ:ものすごい喜んでくれて。ええ。親孝行出来たな思て
トータス:そうそうそうそう。
中居:それはそうだよなあ。
トータス:テレビ観ながらクラッカー鳴らしたらしいです
ケイスケ:はははは(笑)
トータス:僕らが出た瞬間、「(曲紹介)ウルフルズでガッツだぜ~」(クラッカー)パーン。
ケイスケ:はははは(笑)
トータス:家のテレビの前に集まって「おめでとう!(クラッカー)パンパンパンパーン」。カッコ悪いですよね(笑)

家族にとっても紅白歌合戦は特別。



スネ夫な中居正広

石橋:でも一発目だと、ほら長いじゃない?その後。
トータス:てゆーか、なんかいろいろやる事あって。「♪ こんなこといいな」とか。
サンコン:(中居と)一緒にねえ(笑)
石橋:やってたねえ、おいおい。
中居:(苦い顔)
トータス:「スネ夫だよ~。スネ夫だよ~」

1996年に亡くなった藤子・F・不二雄追悼コーナーでスネ夫に扮した中居正広。

中居:なんで(スネ夫が)俺なの?つったら、NHKの偉い人が「芸能人の中でスネ夫に一番似てるのはSMAPの中居だ」つって。
トータス:はははは(笑)
石橋:(笑)
中居:「どこがスネ夫に似てんだよ!」って。
トータス:すっげーハマってた。
中居:(宙に)飛ばされて、もう恥ずかしくてさあ
石橋:ウッソ!ノッてたよねえ?
トータス:ノッてましたよねえ
石橋:嫌いじゃないよねえ。
トータス:めちゃめちゃ楽しそうやったもん。
石橋:嫌いだったら、普通あんなにやらないもん

不満はありながら、堂々とスネ夫をやり切った中居。

トータス:俺なんか演出のオバサンに怒られてんから。もうリハでなんか「(気を抜いて)♪ こんなこといいな」ってやってたら、なんかオバサンに怒られてんから。「もっと、いつものアナタでいいんですから!」って。
石橋:(笑)
中居:(笑)
トータス:いつもの僕知ってるみたいなんですよね、なんか。「いつものアナタでいいのよ!」とか言われて。
石橋:怒られた?
トータス:「もっとこんなふう(元気)にやってるじゃない、いつも!」。やってないやってない。ふふふふ(笑)

紅白でのパフォーマンスは、自分たちの曲だけではない。

中居:その時、僕は森高さんと会って会話を
石橋:したの?
中居:ええ、ちょこっとした。
石橋:なんで?
中居:え、隣にいたんだよね。

石橋貴明が大好きな森高千里と会話した事を報告。

中居:僕、スネ夫の格好してるでしょ
トータス:はははは(笑)
石橋:(笑)
中居:だからカッコはつけれないなと思って。こっちを見れば、しずかちゃんで、あの松田聖子がいるでしょ
トータス:うん。

しずかちゃん=松田聖子、ジャイアン=桑野信義(RATS&STAR)

石橋:でも、聖子ちゃんとか初めて見たんじゃない?
トータス:あのね、一回『ミュージックステーション』で一回一緒になった
石橋:ああ、そう。
トータス:うん。
ケイスケ:せやせやせやせや。

松田聖子とウルフルズは、1996年5月17日に『ミュージックステーション』で共演済。

中居:しゃべりました?その時。
トータス:いや、しゃべってない。なんか「おはようございます」とか「よろしくお願いします」ぐらい。そんな感じ。
中居:やっぱ、しゃべれないっすよね。
トータス:うん。なんかキッカケがないですもん、だってしゃべる。
石橋:なんで?そこはアホアホパワーでしょう!
トータス:あはははは(笑)。それ、なんでもかんでもアホアホパワーで巻き込んでも、どうしようもないじゃないですか
石橋:なんで?
トータス:いやいやいやいや、そんな…ねえ

ウルフルズの「AAP=アホアホパワー」でも出来ない事はある。



北島三郎の迫力

石橋:紅白出て、メンバー全員で感激したヒト誰?「ああ、こんなヒト会っちゃったよ!」っていうの。
トータス:やっぱ北島三郎さんかなあ。
石橋:そう(笑)。北島さんどうだったの?
トータス:J・B(ジェームス・ブラウン)みたい。なんか(笑)
石橋:日本のJ・Bは北島さんだよね!どっちかに金玉寄ってる、みたいな。
トータス:あははははは(笑)
中居:(笑)

演歌で日本の魂を歌う北島三郎=ジェームス・ブラウン!

石橋:北島さん、俺も初めて会った時、スッゴい存在感に、なんかドーンっと、なんかこの辺(背後)が火とか燃えてそうなのよ。
トータス:そうそうそうそう!そうですよ!
石橋:「♪ ま~つりだ まつりだ」みたいな。
トータス:はははは(笑)
石橋:ね。

トータス:自然とこう「あっ」って、どけてまう感じっていうか。
中居:そう、決して偉そうとか、全然してないんだよね
トータス:全然してないしてない、全然。
石橋:背もあんまり大きくないしねえ
中居:うん。タッパもなかったりします。
石橋:でもなんか”圧”があるんだよね
トータス:そう!あれなんなんでしょうねえ。
石橋:なんだろうねえ。
トータス:あれ不思議、スゴい。

石橋貴明も圧倒される北島ファミリーの首領(ドン)。

石橋:だってあのさあ、パッて北島さんとか来ると、俺たちはなんか「♪ ち~らし~」とか言いたくなるじゃん!
トータス:ははははは(笑)
石橋:言いたくなって「♪ ち」ぐらいまで、ここらへん(喉元)まで出てくるんだけど、もう引いて引いて引きまくっちゃって、潮干狩りができるぐらい。
トータス:はははは(笑)
中居:紅白のアタマを歌う人と、紅白のケツを歌う人ですからね
トータス:いやあ、あれはビックリしたなあ。
中居:キャリアかな、あれって。

紅白出場回数33回の北島三郎、大トリを務めた。




前園真聖

『おしゃれカンケイ』(1997.5.11)

古舘:去年の暮れの紅白歌合戦の時にはね、司会者としては心苦しかったんですよ
渡辺:あ、なにか?
古舘:はじめ前園さんが、え~、あの時はオザケンの応援に来ると。
前園:そうですね、ええ。小沢さんの。はい。
渡辺:あ~。
古舘:ね。あ、(渡辺に)オザケンの応援に来ると
渡辺:あ、そうなんですかふふふふ(笑)

小沢健二の話題をさらりとかわす渡辺満里奈。

古舘:それで、(前園が)来て、当初2分間の予定だった前園コーナー
渡辺:うん。
古舘:で、いろいろしゃべって(客席に)ボール蹴ると。で、客席のお客さんボールもらって喜ぶっていう典型的なパターン。
前園:そうですね。
渡辺:ええ。
古舘:どんどん時間が押してくわけです
渡辺:はい。
古舘:最終的に20秒

予定通りにいかないのは、生放送の醍醐味でもある。

古舘:前園さんね、もっとね、ワイルドな感じかなと思ったらね、「いやいや、もうここはすぐ僕蹴りますから」ってスッゴいね、良い人の感じだったですけど、ああいう時ってなんか気遣ってくれちゃうもんですか?
前園:……そうっすね
古舘:なるほどね。
渡辺:はははは(笑)
前園:はい。
古舘:今日はひとつよろしくお願いします。
前園:お願いします。

特に気遣ったわけでもなさそう。




安室奈美恵

『うたばん』(1997.2.4)

紅白歌合戦

安室:私ね、年末ね、SMAPのみなさんと一緒になった時に、紅白かなんかの時に、みんなステージに出てて上下(かみしも)にはけるところがあったんですよ。それで私、紅組なのに白組のところにはけちゃったんですよ
中居:安室ちゃんはね、一人でね、男の方に、下手(しもて)にはけてきちゃって。
安室:行っちゃって、「どうしよう…」って迷ってた時に、(中居が)「大丈夫?」って声かけてくれたんですよスゴい優しかったです

緊張しているトータス松本にも、段取りを間違った安室奈美恵にも声をかけていた中居。

中居:惚れた?
安室:はい。
中居:惚れた!?
安室:たぶん。
中居:ほら!
石橋:お、良いスタートだな。
安室:スゴい優しかったですよ



レコード大賞

中居:安室ちゃんは、レコード大賞受賞しましたねえ
安室:ありがとうございます!
中居:やったですねえ。
安室:はい、ありがとうございます。うれしかったです。
石橋:スゴいねえ。史上最年少なんでしょ?19歳で
中居:19歳、最年少ですよ。

ソロ歌手として史上最年少の19歳3カ月で大賞受賞。

中居:この時(大賞発表の瞬間)、やっぱり緊張するもんですか?
安室:いや、なんかねえ、自分が取るって思ってないから「誰だろう?」って、なんかスゴい楽しみでした

大賞ノミネート作品には、同じ小室ファミリーの華原朋美『I'm proud』、globe『DEPARTURES』や、ウルフルズ『バンザイ 〜好きでよかった〜』、JUDY AND MARY『そばかす』、PUFFY『アジアの純真』など強敵揃い。

中居:やっぱうれしかったですか?あれは。
安室:そうですね。うれしかったです。本番ね、間違ったんですよ
石橋:歌詞を?
安室:はい。「うわ~、痛い」とか思って、「もういいや」なんて思いながらやってたら、もらえたんです。
石橋:別に、その日の歌間違えたからって。
安室:だって緊張するでしょ!スゴい緊張してたんです
石橋:評価が変わっちゃう事はないでしょ。
安室:ええだって、あるかな~と思ったの
石橋:カワイイね!子どもだね、まだそういうところはねえ、安室奈美恵ちゃんもねえ。
安室:(笑顔)
石橋:「今日これで間違っちゃたから、大賞がなくなっちゃうかもしれない」みたいな。
安室:はははは(笑)
石橋:「間違ったからなあ、(大賞)変えるか」みたいな?審査員もそうはなってないと思うな、たぶん。
中居:そんな事はないでしょう。1年間トータル的っていう事ですからねえ
安室:はい。

見事、『Don’t wanna cry』でレコード大賞受賞!

石橋:それはでもね、憲武もいつか言ってた
中居:なんて?
石橋:歌謡大賞の時、憲武間違えたのよ、最初の時。「間違っちゃった…」つって、「これで、貴明なかったらゴメン」つってたよ(笑)

歌詞を間違えた本人にとっては大事件。



24歳の現実

石橋:この男(中居)、12月30日に、紅白の前の日に電話したら、12時ぐらいに電話したら洗濯してんですよ(笑)
安室:ふふふ(笑)
石橋:こんなアイドルのスーパースターなのに
安室:いいですねえ。
石橋:「今、洗濯して干してま~す」とか。
中居:ちょうど干してるところ(笑)
石橋:「乾燥機が無いんで、隣の部屋、暖房一番強くしてやってるんです」だって(笑)。地味でしょ?紅白の前の日に。

これがSMAPリーダーの日常。



KEIKO(globe)

『みなさんのおかげでした』(1998.5.28)

食わず嫌い王決定戦
KEIKO(globe) vs 清春(黒夢)

石橋:僕はKEIKOさんを見ると、思ってた事が一つあるんですけど
KEIKO:なんですか?
石橋:なんで髪染めたんですか?
KEIKO:はは(笑)。髪ですか?金髪。
石橋:紅白の時に染めましたよね?
KEIKO:そうなんですよ。
石橋:僕はあん時、「はっははは、バカじゃねえの?」と思ったんですけど。
KEIKO:あははは(笑)
石橋:なんで髪あんな色にして。

1996年大晦日、レコード大賞で『DEPARTURES』を歌った直後、紅白歌合戦で真っ金髪になって『Can’t Stop Fallin’in Love』を披露したKEIKO。

KEIKO:金髪にした理由は、小室さんが「金髪にしよっか」って
石橋:あ、小室さんが言ったんですか。
KEIKO:ポロって言ったんですよ。
石橋:ええ。
KEIKO:で、結構髪の毛の色を変えたりするの好きだったんで、それで変えたんですけどね。ダメですかね?「バカじゃないの?」ですか。
石橋:僕はNHKの紅白観た時、「はっははは、なんだコリャ?」って、僕は思いました
KEIKO:あははは(笑)
石橋:僕ね、なんで日本人が髪の毛染めんだ!っていうタイプなんですよ。
清春:ああ。
KEIKO:あ~、なるほど。

レコ大・紅白が同じ日に放送されていたからこそインパクトが大きかった。


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