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福山雅治 26歳の”2626(ふむふむ)キャンペーン”

 




10枚目のシングル

『ミュージックステーション』(1995.2.3)

有賀:今回の曲なんですけれどね、シングルとしては10作目になるんですか?
福山:そうですね。
タモリ:10作目。
福山:10枚目のシングルという。
有賀:10枚目…ああ、スゴイですね。

記念すべき10枚目のシングルは『HELLO』。

タモリ:なんか特別な思い入れとかなんかあるわけ?10枚目って事で作ったときに。
福山:そうですねえ、いや自分としては、そのー、やっぱりそのアマチュアというか高校生ぐらいの頃、こうなんかバンドやってたりとかしてて、そのー、よくやるじゃないですか、「何周年記念」とか「何作記念」みたいなのプロのミュージシャンがやってるのを見て、うらやましいなと思ってて。自分もプロになったら、必ずそういうことをやりたいなと思ってたんですよ
タモリ:ああ。で、ちょうど10作目になったと。
福山:そうなんですよ。やっと10作目…まあでも、まだまだですけどね。そうは言っても。
タモリ:ああ。

デビューしてから、まだ5年。

福山:タモリさんだって10枚ぐらいは出してらっしゃるでしょ?
タモリ:いや、俺そんな出してないよ。
福山:あ、そうなんですか。
タモリ:うーん。俺の発売禁止が多いからねえ
福山:ふっ(笑)
タモリ:ふふふふふ(笑)
福山:ずいぶん反社会的な内容を含んでるんじゃないですか(笑)
タモリ:反社会的なやつ含んでるんだけど(笑)

タモリはレコードを数枚出している。



片想い

タモリ:これ内容は「片想い」っちゅうことなの?
福山:そうです。え、あのー「片想い」がテーマで、うん。

『HELLO』は、フジテレビのドラマ『最高の片想い』主題歌。

タモリ:片想いっていうのは、でも…昔からけっこうモテたんじゃないの?
福山:…そうですね(笑)
タモリ:モテたろう?
福山:いやいやいや、でも、最初はやっぱり片想いするじゃないですか、なんだかんだいって。
タモリ:ま、そうだね。
福山:ええ。最初から両想いなわけじゃないと思うし。
タモリ:うん。
福山:あと、片想い同士とか。
タモリ:うんうんうん。
福山:うん。片想い同士、お互い気付かなかったりとか。
タモリ:うん。その頃の方が、なかなかおもしろいんだよな。
福山:今はね、またちょっといろいろ状況が違うじゃないですか。
タモリ:違うからねえ。



2626(ふむふむ)キャンペーン

タモリ:2月の6日が誕生日
有賀:お誕生日。
福山:ええ、誕生日なんですよ。
   客席から拍手
福山:あ、ありがとうございます。
タモリ:いくつになるの?
福山:えっと、26です
タモリ:2月の6日で26(笑)
福山:そうなんですよ。

1995年2月6日で26歳になる日に『HELLO』を発売。

タモリ:今年はちょっと特別だよね。
福山:そうですね。
タモリ:何か考えてる?
福山:そうなんですよ。あの~、2月の6日で26ということで“ふむふむ”キャンペーンってやつをやってまして。
有賀:“ふむふむ”キャンペーン?
福山:はい。
タモリ:”2626”で。
福山:”2626”で。ええ。
タモリ:はあ。

福山:それでまあレコードを予約してもらって、ハガキにダジャレを書いて送ってもらうんですね
タモリ:ダジャレがいるわけ?
福山:そうですね。クイズとダジャレがあるんですけど、クイズとダジャレを送ってもらって。それでその素敵なダジャレには、もれなく僕がアナタのお宅に行って新曲を歌おうという
タモリ:え、「もれなく」って何人ぐらい?
福山:1人です
タモリ:「もれなく」じゃないじゃん!1人(笑)。行くの?家に!?
福山:行きます行きます。こうギター持って。

最優秀ダジャレ賞には福山雅治が自宅でライブ!

タモリ:たとえば、北海道でも沖縄でも行くわけ?
福山:行きますよ。それはもうロサンゼルスでもオーストラリアでも
タモリ:行くの?
福山:行きます行きます。
タモリ:ギター持って、1本で。
福山:ギター1本渡り鳥で
タモリ:渡り鳥で。
福山:ええ。行きます。
タモリ:すごいねえ。

場合によっては国境を越えて弾き語る。

福山:(当選者にはサプライズで)ガチャッて(ドア)開いたら「イェーイ!」
有賀:それすごい(笑)
タモリ:俺ね、そうはね、これ上手くいかないと思うよ、それ
有賀:う~ん。
福山:(家に)いなかったりしますからね。
タモリ:いない。
福山:親出てきたりしますからね。
タモリ:親ならまだいいけど、ジイちゃんかなんか出て
福山:(笑)
タモリ:「どなたですか?」とか言われて。
福山:「ああ、どうも福山です」なんつっても…
タモリ:「は??」
福山:「あ、福山です」なんつっても、わかんないですよね。
タモリ:わかんないよ
福山:そうですよねえ。
タモリ:それはねえ、田舎の方はわかんないと思うよ。やるの?でも。
福山:やりますやります。楽しみなんですよ。

若者には絶大な人気でも、高齢者の知名度は未知数。

タモリ:で、(家に)いなかったらどうすんの?行って。
福山:待ちます
有賀:待ちます?
タモリ:そこで?
福山:待ちます。もう玄関の前に座って。
有賀:本当に?
福山:ずーっと(ギターの)練習しながら(笑)
タモリ:「今日は帰ってきません」っていうことは?次の日はっていうのは、また待つ?
福山:まあ、次の日だったら、まあうん。次の日まで、その辺で宿泊して
タモリ:宿泊して(笑)
福山:また朝行って、「ピンポーン」つって
タモリ:本当にやる?
福山:ええ。ガチャッて開いたら、「イエーイ!」って、またやろうかなと
タモリ:スゴイね。
有賀:すごい企画ですね。

家にいないリスクはあるが、サプライズは絶対。



サプライズ実行

『ミュージックステーション』(1995.3.3) 

有賀:1名様の方のお家に行って、ライブをするというようなお話…
福山:そうですそうです。はい。
タモリ:家まで行ってライブ。
福山:行ってきました
タモリ:行ってきた?
福山:はい。
タモリ:当選した人の家に。
福山:ええ。

前回出演から一カ月。2626キャンペーンは実行された。

タモリ:どの辺にあったの?
福山:えーっと、琵琶湖の側でしたね。
有賀:琵琶湖!?スゴい。
タモリ:琵琶湖の側。
福山:あのー、滋賀県
タモリ:あー、そう。
福山:はい。
タモリ:行ったの?それで。
福山:行きましたよ。

ロサンゼルスでもオーストラリアでもなく、日本在住。

タモリ:予告なしに行くわけでしょ?
福山:一応、あのー、ご両親の了解だけを取って
タモリ:あ、本人は言わなくて。
福山:そうですそうです。

さすがに親には連絡済み。

福山:それで、朝。
タモリ:朝行ったの?
福山:あの、「(寝起きドッキリでお馴染みの)おはようございます」っていうのあるじゃないですか。
タモリ:「(小声で)今、わたしは…」。
福山:そうそうそうそう!あれをやろうっていう事にして
タモリ:わざわざ朝行ったの?それで。
福山:わざわざ朝行きました。一応あの、寝込みをちょっと襲おうかなと思ってですね
タモリ:うん。で、行った。
福山:行きました行きました。

タモリ:で、本人は?
福山:寝てました
タモリ:寝てた?
福山:ええ、あのしっかり寝てて
タモリ:うん。
福山:まあ、いろいろやるんですけどね。まあ、あの突ついたりとか。
タモリ:起きない?
福山:起きなかったですね。結構、そのー、しっかり寝る人だったみたいで。
タモリ:ははは(笑)、そうなの?
福山:ええ。
タモリ:まさか当選したとは思ってないんだろうけどね

本人は、家に福山雅治がいることも知らずに夢の中。

福山:それでガチャッと部屋入っていったはいいんですけど。
タモリ:うん。
福山:ポスターがいっぱい貼ってあって、僕の
タモリ:うんうんうん。
福山:ビックリして。
タモリ:ふふふ(笑)
福山:「僕がいる!」とか思って(笑)
タモリ:ははは(笑)。それで歌ったの?それ。
福山:歌ってきましたよ。
タモリ:寝てんのに?
福山:寝てんのに、あの「ワン、ツー、スリー、フォー」つって、ガーーンと(ギターを鳴らす)
タモリ:それでも寝てた?
福山:起きましたね、一応(笑)
タモリ:はあ。
福山:一応、「おはよう」と言いましたから。

最高の目覚まし。

タモリ:ビックリしただろうな、向こうは。
福山:だからボーっとしてましたよね
タモリ:ポスターだか本物だか、わかんないんじゃないの?夢だか。
福山:そうですね(笑)。弟が隣の部屋にいたらしいんですけど、寝てましたからね、ずっと
タモリ:ああ、そう。
福山:で、後で弟くんに聞いたら「いや、ずいぶん大きな音で今日は聴いてるな、お姉ちゃんは」と思ってたらしいですよ。
タモリ:ははは(笑)

弟も知らずに夢の中。



最優秀作品

有賀:なんでも、その後も5~6曲ほど家族の前で歌って、お礼にお米をいただいたということなんですけども、ご家族の方から。
タモリ:ああ、そう(笑)
有賀:でも、このキャンペーンではダジャレをなんか募集したんですって
タモリ:はあはあはあ。
有賀:シングルの予約のときに一番おもしろかった人が選ばれるということで、そのダジャレとは「恩を肌で返す」
タモリ:それ、いい返し方ですねえ、それ。
有賀:男の人が好きそうな(笑)
タモリ:どんどん返してほしいなあ、俺にも。
有賀:そうですか(笑)

こうして2626キャンペーンは大成功に終わった。


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