合気と入り身の2025年一月の見解

前記事に合気は中心帰納の付随現象と書きました。ただこれだけだとあまりにもとっかかりがないので、もう少し詳しい方法を示します。


ただ同じことをやっていても多面的な側面があるのが合気でして、
その多面的側面を一気にやるツールとして中心帰納をするという形になります。
また、批判防止としてあらかじめ書きますが、これは成田伝合気道で言うところの合気を私が再解釈したものです。
またあくまで修行段階の見解であり、必ずしも正解ではないことにご注意ください。



1.合気の一側面_対立⇒無対立


ある対立状態にある仕手受けに以下の現象が起きる
仕手:
1.対立状態の中で安定している
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2.対立から抜けた上で、
自らの安定を保とうと言う機能で「自動的」にいい姿勢になる

受け:
1.対立状態(もたれること)によって安定している
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2.相手が対立から抜けたことに「気が付かず」
自らの安定を保とうとする機能でさらにもたれかかってしまい悪い姿勢になる

つまり安定するためのツールを外に求めると安定しようとするとさらに崩れますよ
安定するためのツールを内に求めると(中心帰納)、より安定しますよ

と言うことを言ってます。

ただ後述しますが、仕手の対立の中の安定と受けの対立の中の安定は質が違く、後者はもたれているのに対して、前者はそびえたつ大樹のように四方八方に伸びた枝のひとつで相手を捉えている感じを持つとよいと言われています。

2.合気の一側面2_中心を取ってから抜ける

仕手:
1.そびえたつ大樹のように立ち、360度すべてに気を張る。ハリセンボンのようなイメージでも可⇒360度気発
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2.360度の一角で相手の正面(中心)を捉える⇒腰で取る
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3.気を張っていた状態から受け入れの気にシフトしつつ、自分の気が相手の中心の数ミリ横を抜けるようなイメージで歩を進め抜ける⇒抜ける
剣道における抜き銅のようなイメージです

受け:
1.仕手の気に反応し、攻撃意識を喚起する
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2.仕手の中心から発せられる気で目標を定める。
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3.仕手の気が突如ズレたように感じ、ハッとして遅れが生じ崩れる。

1~2は所謂、もたれるな持たせろであり、3は衝突を避ける動きであります。
1~2が気発、3が中心帰納

3.合気の一側面3_押しながら引く

仕手:
1.押しの気を出しながら押す⇒陽
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2.気を反転し引きの気を出しながら押す⇒陰
受け:
1.仕手の押しの気に対して受けも押しの気で答え、物理的にも押している
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2.突如引きの気に変化した仕手に身体が無意識に反応し、崩れまいと引きに対して引きの反応が表われるが、実際の仕手の動きは押しなため押し込まれる。

すこしフェイントのようにも見えますが、フェイントは往復運動なのに対し、これは意念と物理動作の同時動作であることが味噌であります。

4.入り身


これまでの合気の1側面1~3を融合しすべてを満たすと、打撃や剣の打ち込みにも対処できる合気ができます。

仕手:
1.受けの攻撃意識を360度気発で応じ、相手の中心をその気発の一角でとらえる。この時、離れてはいるが気は対立。
またやや半身でたつことと微妙に斜めの位置に立つことで、こちらは正面から微妙にずれたところで、相手の正面を取らえている。
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2.相手の中心の数ミリ横に気を通しつつ、相手の状態に構わず自立して安定するように引きの気で前進する。
この際、当身もしくは技を施す

受け
1.受けの360度気発の一角に攻撃意識をぶつけ、離れてはいるが対立している。
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2.突如ズレた仕手の中心にハッとして、攻撃線の修正を始めるが、引きの気を伴って前進する受けに対して、気のぶつけどころがなく再度修正ができないまま受けの技をもらう

5.中心帰納


1~3を同時実現するために中心帰納を行う

6.入り身の難しい点

恐怖すると無対立の状態にならない
相手の攻撃を防いでから入り身しようとすると二心で相手の防御センサーに引っかかり抜けられない
急いでしまうと引きの気で前に出れない

7.気発の訓練方法

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