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受難節 第二主日


イエスさまの十字架に向かう受難を覚える日々が続きます。
今日の御言葉は、マルコによる福音書14章53~65節、イエスさまが裁判にかけられます。

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61 重ねて大祭司は尋ね、「お前はほむべき方の子、メシアなのか」と言った。62 イエスは言われた。「そうです。」
61 Again the High Priest questioned him, "Are you the Messiah, the Son of the Blessed God?" 62 "I am," answered Jesus.

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イエスさまは何も悪いことをしていないのに、なぜ裁判で死刑になったのでしょうか?
それは、わたしたちの罪をゆるしてくださるためでした。

子ろばに乗って、エルサレムに入場されたイエスさまを、人々は歓迎し、
祭司長、律法学者たちは、ねたんでいました。
「大騒ぎにならないように、祭が終わったら、なんとかしてイエスを捕えて、殺したい」と、話し合っていました。
十二弟子のひとり、ユダの協力により、イエスさまはとらえられ、
逮捕されたイエスさまは、大祭司の屋敷につれてこられ、裁判がはじまりました。

死刑にしたくて、次々とイエスさまに不利な証言をしましたが、証言は食い違っていて、判決に至りません。
それはそうですよね、イエスさまは、死刑になるようなことは、何もされていないのですから。

大祭司は、イエスさまに直接尋ねます。
「みんなお前に不利な証言をしているが、何も答えないのか?」
イエスさまは黙っておられます。
重ねて大祭司は尋ねます。
「お前は、ほむべき方の子、メシアなのか?」

イエスさまは真実な方です。イエスさまは「偽りの言葉」は語りません。本当のことをおっしゃいます。
「そうだ。」

大祭司は、イエスさまが本当の神の子、救い主であることを知りません。
イエスさまが救い主であることは、神の力がはたらかないとわからないのです。
イエスさまが神の子であると「真実の言葉」を答えたことに対して、
大祭司たちは「神の子であるはずのない人物が神の子を語った。これは、神を冒涜する言葉だ。」として、
イエスさまの死刑を可決します。

裁判の場で、祭司長や律法学者たちは、イエスを死刑にしようとやっきになっていました。
しかし、そこで明らかにされたのは、主イエスの「真実の言葉」と、祭司長や律法学者たちの「偽りの言葉」でした。

かつてイエスさまは、ご自分が救い主であることを、誰にも話さないようにと、弟子たちに言っていました。
しかし、神様のご計画が進められ、イエスさまは裁判でご自身を明らかにされ、「真実の言葉」を語られ、
死刑にされました。

イエスさまは、逃げてしまうペトロのためにも、裏切るユダのためにも、自分を殺そうとしている祭司長・律法学者のためにも、十字架への道を進まれたのです。
彼らと同じように、自分中心で、神様のことを第一に考えることのできない、私のために、
イエスさまは十字架にかかって、血を流して下さったのです。

イエスさまの真実の前では、おろかで、価値のない、わたしたち。
その、わたしたちの罪をゆるして下さるために、イエスさまがご自身を捧げて下さったのです。
イエスさまの大きな愛を知り、感謝して、この受難節=レントのときを祈りつつ過ごしたいと思います。

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天の父なる神様
あなたは御子イエスさまを、私のために十字架につけられ、それほどまでに、わたしたちを救おうとしてくださいました。
私たちはそのことに驚きつつ、その深い愛の中にいることに感謝しつつ、受難節を過ごすことが出来ますように。
戦火の中にあるウクライナの人々、様々な苦しみの中にいる者に、あなたの御手をさしのべて下さい。
わたしたちが、多くの友とともに、祈り、礼拝することが出来る日が来ますように。
この祈り、尊い主イエスキリストの御名によって祈ります。アーメン