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オルタナティブスペースの運営

(※画像は2023年開催のライブ。出演はMasanori Nozawa / Jason Kolàr)

 Centerは栃木県鹿沼市にある、アーティストが運営する宿泊可能な複合施設です。正式名称はCenter / Alternative Space & Hostel。Centerを後ろにつけていた時期もありましたが、Alternative Space & Hostel Centerだと区切りが少々わかりにくいので、最近はCenter / (スラッシュ)~ に統一しています。


 『オルタナティブスペース』を名乗っていますが、実情は個人事業として2Fのホステル(簡易宿所)の運営をする傍ら、1Fで上映やライブパフォーマンス、展示などの企画を行っています。1Fでは物販や飲食提供も行っており、1Fを訪れた人が泊まったり、2Fの宿泊客がイベントに参加したりと、1Fと2Fの相互作用も少しずつ生まれてきています。尚、現時点では、Centerは株式会社や一般社団法人ではありません。(そういえば、株式会社が運営するオルタナティブスペースってちょっと違和感があります。。)

『オルタナティブスペース』にした経緯

 そもそも『オルタナティブスペース』を名乗ることにした経緯ですが、設立前から、自分たちの活動分野である実験映画=上映、実験音楽=ライブパフォーマンスだけでなく、他の表現活動や文化芸術の要素も取り入れていきたいという思いがありました。そんな中で挙がった候補としては、文化複合施設(なんか印象が違う)、アートスペース(アートは自称できないな)、アーティスト・ラン・スペース(アーティストと名乗るのは少々おこがましい気がする 《※センター長は活動小休止中》)、泊まれる○○(他の真似になってしまう)…と、最終的には既存の枠組みからはみ出ており、かつ、アートの文脈からしたら納得感がありそう、ということでオルタナティブスペースをチョイスしたという訳です。あとは、一目見て宿泊施設だと分かるよう&Hoselをくっつけました。

スペース運営の実情

(※私の性格上、どうしても要所要所に苦労してる感が出てしまいますが、何卒ご了承ください)

 全国各地に様々なスペースがありますが、一体皆さんどうやって運営しているのか?というか、どうやって生活してるのか?、私も切実に知りたいと思っています。自分たちの場合、夫婦での運営なので、とにかく食っていかねばならん!しかも子供も養わねばならん!が第一にあったため、商売としてある程度成立させる必要がありました。かつ、自分たちのやりたいこともやりたい!ということで、Alternative Space & Hostelとなった訳ですが、正直、地方都市で文化芸術(しかも実験的な)で食っていくのは至難の業で、宿泊業も試行錯誤の連続です。比較するのも何ですが、東京での会社員時代に比べたら~~×××(このあたりの詳細は別途noteに書きたいと思います)。それでもまさかの栃木県から「キラリと光るとちぎの企業」という賞を受賞したり、傍から見るとキラリと輝いているように見えるようです。どうもありがとうございます!!

シェアミーティングに参加してきます

 大都市でもスペースの運営は大変なことだと思いますが、本当に一体皆さん(助成金がなければ)どうやって運営しているんだろう…という疑問を来月参加するシェアミーティングでぶつけてきたいと思っています。現地参加やオンライン参加も出来るようですので、皆さんぜひチェックしてみてください!戻ってきてから、Centerでの報告会の開催も検討中です。

滋賀にある共同スタジオ山中suplexで3/22,23に開催予定
参加団体+参加者と2日間ディスカッションしてきます!

(以下、引用)
共同スタジオ・山中suplexでは、2025年3月22日[土] ~23日[日] にシェアミーティング2「つぎつぎに (あつまっては) なりゆくいきほひ」を開催します。

シェアミーティングとは、行政主体でもなく、営利目的でもない、市民社会からの主体的な取り組みから発生したアートシーンやそのエコシステムに着目し、お互いのノウハウを共有しながら、それぞれ学び合い、ともに持続的に活動していこうとする協働的な試みです。

 第一回目シェアミーティングの「一人で行くか早く辿り着くか遠くを目指すかみんな全滅するか」という言葉がとても胸に突き刺さりまして、文化芸術にかかわる(特にインディペンデントな活動をしている)人たちは協働していかないと本当に全滅するんじゃないかと危機感を抱くと同時に、こんな活動をしている人たちがいるんだ!と救われる気持ちにもなりました。東京を離れてから特に、世間は表現活動とか文化芸術なんてどうでもよくて、食べることとショッピングモールにしか興味がないんじゃないか?と、本気で危惧している今日この頃だったので、、

 Centerの運営に生活がかかっているのは勿論のこと、自分たちの好きな(というか救われた)表現活動や文化芸術を少しでも後世に残さねばと、最近は使命感も芽生えつつあり、良い意味でなんだか歳取ったなあと感じています。自分たちみたいなのが少しでも生きやすく、楽しいと思える世の中にしたいですね。

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