【タラレバ子育て】 Amazon Photosで振り返る~8月26日編~北岳登山2日目
SNSもなかった(馴染みがなかった)時代
4人の子育てをしてきた記録は、Amazon Photosと心の中だけ
Amazon Photosの「この日」の思い出を利用して
私たちの子育てをタラレバで振り返ったり
最新の情報も調べなおしてみたいと思います。
《2019年のこの日》
この日の前日は、【北岳】山頂前の【北岳山荘】のテン場に何とかたどり着いたとこまでお伝えしました。
この日は夜のテントから下山までのお話です。
暗がりの中での夕食
何とか次女に夕食を作り、我が家では「山ラーメン」と呼ばれている、『マルタイ棒ラーメン』を作って食べさせました。
パスタの準備もしてきたのですが、次女も疲れ果てていて、一番馴染みがある食べ慣れた、「山ラーメン」が食べたかったそうです。
次女がラーメンをすすっている間に、私はスリーピングマットをシュコシュコ膨らませました。NEMOの古いタイプで、重い、かさばる、場所をとる、膨らませるのに地味に空気入れが必要で、できない子なのですが、エアマットの厚みが5cm以上あり、ベルベット調のカバーも肌触りが良くて、寝心地が最高なんです。
自宅でも、誰かが熱が出てリビングで付き添いする時などに使っているので、寝心地の良さは分かっています。
ただ、最近このマットを山で使う時は必ず子どもと一緒なので、自分の寝袋とこのマットは子どもに譲っています。なのでこの最高の寝心地を本来の山でほとんど使った事がないんです。
ラーメンを食べ終わった次女に、体を拭くシートと着替えを渡して、テント外で自分のパスタを作りました。
スープパスタ調に仕上げて、疲れた体にコクのある、こってりした味が滲みわたります。
既に暗闇と化している外で、食べ終わってから、テントをのぞくと、最高の寝心地のマットの上で寝袋にくるまってスヤスヤしている次女の寝顔がありました。
愛する子どもの寝顔はどんな苦労にもかえがたく、心を平和に、ハートを熱くしてくれる原動力ですネ。
スキットルのウィスキーを呑みながら、地図を確認していたら、私もサーマレストのパタパタ折りたたみマットの上で寝落ちしていました。
焦らせると、楽しくない
普段からそうなのですが、私や奥さんや子どもたちは時間に対する考え方が違って、人それぞれですよね。
私はやっぱり、テキパキしたくて、写真のようなコーヒータイムでも、一人だと更にテキパキしてしまいます。
でもこれが他の家族を楽しませられない要因でもあるなぁって、よく思うことがあるので、
いつも私は心の中の時間に焦っている様子を出さないように気をつけています。みんなが楽しく時間通りに進めば、心の中でほくそ笑むタイプなんです。
それでも、タイムリミットはあるので、次女を起こして、朝の支度やらテントのたたみやらを終え出発の準備ができたのは、朝陽というよりはもう朝で、テン場には誰も残っていない時間でした。
やっぱり、山の朝は早いなと思いつつ、最後になってしまったことに一抹の不安を覚えつつ、テン場を後にしました。
山頂もアルプスの稜線もとにかく最高の一言
順調に山頂にたどり着き、お昼を食べたあたりまでは、とても楽しく次女との最後かもしれない登山と、雄大なアルプスの稜線を堪能できました。写真での2人の笑顔や達成感、満足感がよく伝わってきて、ここまでの順調さが見て取れます。
バスの時間に間に合わない覚悟を決める
稜線を外れ森林帯に入ってくると、あとは比較的単調なくだりでになるので、いつも私は膝が許してくれる限りは、段差などあまり気にせずガツガツとおりていくタイプ。毎回のように捻挫するので、小石や小枝に乗って、グギッとならないようにだけ気をつけています。
ただここで大きな誤算が。
私と違って、次女のおりかたはとーっても慎重。下りの時間は地図の標準タイムで計算していたので、少しずつズレが出て来てしまいました。どんな登山でもくだりは、体力もまあまあ、体はかなり限界に近づく瞬間なので、いつもの焦っているのを出さないことがコントロールできず、次女を焦らせてしまいました。
バスまであと1時間ほどの距離にある山小屋で、休憩をした時にパチリと撮った次女の写真。疲れと焦りで正視できないかなしい顔をしていて、
『またやってしまった』
と心の中でつぶやいてしまいました。
今回の登山は6年生になった次女との最後の登山かもだから、とにかく一言、
『楽しむ』
が目標で、その言葉がパキッと割れてしまった瞬間でした。
その瞬間、私はバスには間に合わないかもしれない覚悟を決め、そんなに楽しい風景ではない最後の登山道を、次女のペースで色々話もしながら、それこそ『楽しみながら』下山しました。
次女の顔もほぐれてきていて、登山道が終わって、舗装路に出た時は、
『着いた!?』『やったぁぁぁ!』と前日の山小屋が見えた時と同じ言葉。
振り返って、『あそこまで行って来たんだよ』と山頂を仰ぎ見ると、次女の顔には何とも言えない最高の笑顔。
『この笑顔が見たかった、ゆっくり下りてきてよかった。』
とホット胸をなで下ろした瞬間でした。
覚悟を決めた通り、バスには間に合わず。
でもあそこで焦らせていたら楽しめなかった最後の1時間が楽しめたのと、見られなかった笑顔が見れたかと思うと、何の後悔もなくむしろ清々しく諦めがついた心境でした。
※
この後、実は登山口の案内所の方々がお帰りになるところを捕まえることができ、もう1本私たちのためにバスを出していただけることになったのです。何度も感謝の言葉を述べて、無事帰宅できました。
今回もダラダラ長文を読んでいただき、ありがとうございました。
トップの写真は北岳山荘から見えた富士山です。携帯なのできれいな写真ではないですが、これが南アルプスのテン泊の醍醐味ですネ。
サポートありがとうございます。4人の子どもたちを成長させるセノーテフの木(私たち)として、この木の栄養になることに使わせていただきます。