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【2021年度の方向性_1/2】創業3年目を迎える前に創業からの振り返りと行きたい未来について。


こんにちわ。早いものでお店を立ち上げる事が出来てもうすぐ2年目が過ぎようとしています。2019年2月15日に熊本市新大江2丁目にお店をかまえて早2年。コロナで社会と経済と人間の感情が荒れ狂う中、今もお店を営業できているのはお店を愛して可愛がって下さる皆様のおかげでございます。毎日毎日感謝をしているのですが、改めてこの場を借りてお礼を言わせて下さい。


皆様、ほんとうに。ありがとうございます。

ほんとうにありがとう。


これからもお店を継続する為に今やっておかないといけない事があります。それはCenchalloresが産声をあげてもうすぐ3年目を迎えるにあたり、今までのお店の事や私の事を振り返った上で3年目の進むべき道の到着地点(ビジョン)を。出来るだけ色鮮やかにクッキリと想像した状態で創業3年目という節目の年を迎える準備をしておくという事。前代未聞の不安定なこの時代の渦中にいれるからこそ。節目での振り返りと進む道の光を灯す事の大切さを。再認識しています。


およそ250万年前に東アフリカでアウストラロピテクス属という初めての人類種が幸か不幸か姿をあらわし。複数いた人類種の中で唯一生き残った我々人間の祖先のホモ・サピエンスが今から約7万年前に認知革命を起こして、約1万2千年前には農業革命を成功させ、今から約500年前に科学革命という自然の摂理を超えてしまった文明を築いて今にいたる。

変化を受け入れて進化したもののみが生き残るという歴史の事実を直視しながらコロナ渦で激変する今の状況を重ねると。変化をしろよ。進化しつづけないと世の中に適用できないぞ。外部要因なんて言い訳せずにやれる事考えてんのか。そして怖がらず変化して実行する覚悟をもちなさい。そう地球規模の見えない力から背中を押してもらっているような気がしてなりません。


ビジネスの方程式は無い。正解も無い。経験と行動は嘘をつかない。誰も未来はわからない。でも大切なのは未来に行きたい場所を具体的に想像する事。行き方を考えて実行する覚悟を持つ事。動いた人にしか得られない経験値がこれからは大切になってくるという事。それでも実行するまでは死ぬほど脳みそ使って考えないといけない事。力を抜いて落ち着く事。どんなに優秀な人でも失敗はするから失敗して嘆いてる暇はないって事。これはコロナウイルスとロシアの武術システマ(今度機会があったら記事にします)に教えてもらった大切な学び達。


大好きな孫正義さんがおっしゃっていました。「やるだけやってダメなら、おテントさんもしょうが無いと許してくれる。(人事を尽くして天命を待つ)」私もそうであり続けたい。


それでは改めて、お店を作る事が出来た時から3年目をどう迎えるかを振り返りながらまとめていきたいと思います。


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まずは創業して1年目。私の頭の中にある理想のお店像と目の前にある現実のお店の状況を、今ある資源(お金と時間)を枯渇させずにいかに有効に活用して理想のお店像に近づけて行けばいいのかという戦いの連続でした。


創業前からご縁を頂き、現在もなお当店の為に尽力して下さっているスタッフさんの事。どのような環境を作ったら楽しく働き甲斐を持って就業して頂きながら個人として成長して下さるお手伝いが出来るのか。スタッフさんの生活をお店側からどんな形でお手伝いできるのか。今まで培ってこられた能力と個性を最大限発揮してここのお店で働いて良かったと、どうやったら実感して頂けるのだろうか。本当はボーナスを支給できたらいいな。。。とかとか。書ききれない事もたくさんある。

お店に来て下さる方々の事。何を楽しみに来て下さっているのか。お店に来て下さる方は当店に対して何を必要としていらっしゃるのか、お客様の人生にとって当店はどのような意味があるのか。お店を介して来て下さっている方の人生のお役に少しでもお力添え出来る事ってなんだろうか。どんな食べ物が食べたいのか。コーヒーの味の好みは。デザートは食べたい派?お酒のおつまみはナッツだけでもいいのか。お酒は何が好きなのか。夜より朝開けていた方がいいのか。定休日はいつにした方が来てくださる方のご都合にあいやすいのか。どんな話が好きで相談して下さった時は意見を求めているのか、それとも聞き役に徹したらいいのか。書けないくらいもっと色々。

お店の前を通る方々の事。夜の23時までお店の看板灯がついていた方が暗い道を歩くより安心できるかな。お店の外に季節を感じれる植物があると店前の道を通った人達が少しでも幸せな気分を感じてくださるだろうか。店前を通った時、外に出すイーゼルに面白い内容の言葉が書いてあったら笑ってくれるかな。クリスマスリースを外に出していると季節感を感じてくださるだろうか。どんな演出をしたら新大江という街がもっと素敵に演出されるのか。こちらもたくさん。

etc...

そういった事をカフェという業態を超えて、商品やお飲物をご提供させて頂きながら、その商品の先にある目に見えにくい”あったかいもの”を想像しながら提供できるように。『日常にもっと豊かさを』という当店のコンセプトを軸に何が出来るのだろうかと。毎日毎日、朝も夜も営業中も寝ている間も思いをはせて続けて参りました。

私は今何を考えるべきでどんな勉強をするべきなのか、考え勉強で出た仮説をどの様に行動へ移してお店の仕組みや商品へ実装するべきなのか。お客様から教えて頂いた事をどうやって実装すればいいのか。などなど。こちらもかけないくらいたくさんあります。試行錯誤をしなかった日は1夜ともありませんでした。どんな深酒をした時でも、頭のどこかにいつも。


考えるだけではなくて行動もてんこもりの1年目。珈琲の抽出方法の調整や追加、ドリップバックの調整を沢山重ねて、珈琲豆を頂けるロースターさんに相談したり、メニューの品質改良、デザートやフード等の新メニューの考案、ちょっと無理してオリジナルグッズを作成したり、いつも可愛がってくださるお客様の力添えを頂き朝の四時までオリジナルカクテルの開発に汗水をかくこともありました。来て下さる方々の人生をもっと深く教えて頂いて1人の方の人生の理解に努め、笑い話が上手くなるようにお笑いラジオを夜な夜な必死できいて翌日その時きいたラジオでの間の取り方や単語を使ってみたり。心地よく過ごして頂ける店内にすべくデザインを小さい所からコテイレしなおしたり。店内で流す音楽のジャンルを広げる為に隙間時間みながらリサーチする毎日で。お店の情報の発信方法や発信内容を試行錯誤しながら調整したり。

そういえば手作りでチラシを作って手配りでご近所様へ配った事も。笑

お店の事で見えにくいけど知って頂きたい物語を言葉で伝えさせて頂いたり書いたり。お店の社会的な立ち位置を再考して軸を整え再設計したり。来て下さるお客様が食べたい!と言って下さった食べ物の具現化へ向けて邁進したり。世の中の事を横断的に理解できる様になる為難しい本も読んでみたり。先の見えない現状に耐えられない時は煙草をこっそり吸い(こっそりでもなかったな。。。)、寝れない夜が続いた時にはお酒をがぶ飲みして気絶しながら。。。うまくいかない時が続いたら人しれず泣いて。笑

自分の人生を全部切り取る覚悟でした。

必要のない備品を沢山かってお金を無駄にしたとは嘆き悲しみ打ちひしがれ、試行錯誤しながら新メニューを作るも思うような味が出ず、食材費がかさみ出費と試食する事による体重増加とストレスでマジで死にかけたり。。。(笑)スタッフさんへ相談してイベントを企画したり、スタッフさんの得意な料理を教えて頂きメニュー化を進めたり、スタッフさんから仕込み方法や保存方法を教えて頂き調理面の補強をして頂いたり調理に関しての知識を沢山教えて頂きお店へ反映したり。スタッフさんの手作りのサプライズまかないご飯には感動しました。ここには書ききれない事もまだまだ沢山あって、とにかく、とんでも無く怒涛のしかも最高にシンドクてスリリングで苦しくて嬉しくて刺激的な1年間。


めちゃくちゃ失敗もして落ち込んで自身もなくしたけど幸せな時間でした。


そしてこの1年目でお客様から教えて頂いた事。私は人生で初めて、人の優しさを”本当に実感”し、”本当の感謝”を初めて実感する事が出来ました。今までは「何かみんな感謝しろって言っているし、そういうもんだよな」「何だかんだで人間は信用出来ない」この歳で恥ずかしいのですが私の心はダークサイドに落ちてすさみ切っていて、正直そういう表面上だけでの理解しか心の中はできていませんでした。

その表面上の理解を超えて”本当の優しさと感謝”を教えてくれたのは、来てくださるお客様とスタッフさん。

無償の愛ってほんとうに存在していて、無償の愛を感じた時は心が震えるほど嬉しいという経験と。それを経験させてもらえたから、自分も無償の愛を渡せる人になりたいと感じた事。これは感謝という言葉も無償の愛の中に入っていると感じます。


多分、一番、人として大切な感情の事。

すさみきった世の中で欠落している大事な感情を思い出す事ができました。


次に、今まで知る事がなかった人間社会の陰も陽もたくさんの事。こちらも来て頂いているお客様から教えて頂きました。1人1人当たり前だけど環境が違って、持っている考え方と知識量と見る角度と経験した内容と量が違う。だからどの小説でも紡ぎ出せない物語を、お店に来て下さった方しか見る事が出来ないエンターテイメントを話をして教えてくださいます。今まで知る事が出来なかった人間社会の本当の事を沢山教えて頂きました。

1日に4名の方とカウンターでお話しさせていただけたとして。

1ヶ月で約22営業日ありますので、22日の営業日×4名。1ヶ月で88名の方の人生の物語を。では、1年間すると。88名×12ヶ月。ざっと計算してもなんと、1年間で1056名の方々の日々体験された物語を教えていただく事ができるのです。

もちろん、同じ方も含まれていますが、一人の方でも時間が経てば物語も増えて考え方も変わり見る角度が変わっていますので毎回新鮮な物語になります。

辛いことも、怖いことも、嬉しいことも悲しいことも。


長くなりましたが、創業1年目の学んだ事を簡単にまとめます。


無償の愛と感謝。そしてお店に来てくださる方々から見た色んな角度から見た世の中の事。


世の中の事と人間を理解する為にすごく大切な事。


このとても大切な事を教えて頂けた事でお店として日本もしくは熊本の中の新大江という場所で社会的な役割をどうになっていけばいいのか。だんだんと、うっすら輪郭が見えてきて。お店は作って世の中に出た時点で自分の所有物ではなく、来てくださる方の為、社会の一部としてお店でしか出来ない事を実装しながらお店としての役割を果たしつつ事業を継続させないといけない使命があるんだという事に気づいた1年間だったと思います。


次回の連載で2年目に突入して何を感じてお店を取り巻く環境がどう見えたのか。創業1年目で体験して気づいた事をどんな形でお店に反映していったのか。

そして2年目も後わずか、3年目にたどり着きたい未来は見えているのか。そして未来にはどうやってたどり着こうと考えているのかをお伝えできたら思います。



3年目の未来のヒントは”来てくださる方々の人生のインフラになる”



それでは!!!


長い文章、最後まで見てくださってありがとうございます。


次の連載でラストです!

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高宮 新一郎@Off-Grid Cafe Cenchallores
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