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私とRADWIMPS

これは私が4年前、RADWIMPSがサブスク解禁されたタイミングで書き残した#僕の私のRADWIMPSど真ん中5曲をベースに書くものだ。

あれから早くも4年が経って、環境は変わった。私の感情もまた広がった気がするし、年を重ねるごとにRADWIMPSへの愛も増すばかりだ。そんな昨日、桑が脱退するというお知らせが届いた。

一曲一曲にまたこれまでとは明らかに違う感情がのしかかる。
そんな感情も含めて、改めて私のRADWIMPSど真ん中5曲を今ここに書き残したい。


15年近くRADWIMPSとともに生きている。常にRADWIMPSの曲が私の側にいてくれて、たくさんの曲たちを聴きながら成長してきた。紛れもなく、私の中にRADWIMPSは詰まっている。

RADWIMPSが作り出す音楽は本当にどれもすごくすきでどれも大切だ。常に温かくて優しくて愛に溢れているバンド、仮に彼らと同じ世界を見ていたとしても、着眼点やそこから感じとるものはきっと全然違くて、そしてそれを表現する言葉の選び方、メロディーの作り方やのせかたに私は心底惚れている。そう、彼等はすごく美しくて輝いていて、だから私は惹かれてったんだ。


数あるRADWIMPSの美しい音楽たちの中で、今日は私の中ですごく大切な5曲をまとめたい。
題して、「私を作ってくれたRADWIMPS5曲」

今ここに存在している「私」を、もっと言えば「私の人格」を形成してくれた音楽。にフォーカスをあててみた。
そしてそれをちゃんと言葉に残しておきたいなと思った。(4年前と選曲はやっぱりまだ変わらないかも) 


私を作ってくれた1曲目、
RADWIMPS 2〜発展途上〜から「ヒキコモリロリン」

中学2年生の時はこのアルバムばかり聴いてた気がする。中でもヒキコモリロリン。そういえば昔、顔と腕にホクロが多いこと結構気にしてたんだよね、でもそんなのどうでも良くなった。
すっごく楽しんだ日の帰り道、このまま死んでも悔いないやって、思えるようになった。

少し大きな話になってしまうけど、人ってやっぱり一人では生きていけないしそもそも生まれてこれなかったわけで。ホクロを愛せるようになったことやこのまま死んでも良いと思える帰り道にも、その理由の後ろには必ず、私を愛してくれる家族や一緒に楽しんでくれる友達っていう「誰か」がいる。
今日で人生最後だって言われたら、多分私は、私が好きなことをするよりも先に、そんな大好きな人たちにありがとうを伝える。

うん、覚えてる。2015年の胎盤ツアーでこの曲を聴けた日のこと。
Zeppの箱でそれはそれはもう楽しくって、少しでもメンバーを見たくてずっと背伸びしてて、メンバーと一緒に飛び跳ねて。
感情のまま今を楽しむ生き方の根本に、この曲がある。


私を作ってくれた2曲目、
絶体絶命 から「π」

これは高校生の時に聴いて物事の捉え方を広げてもらった曲かな。この曲を題材に、高校の美術の授業で絵本を書いたこともある。

私も毎朝ありったけの嘘を身に纏って家を出てるし、他人と同じでいたいと願っていながら、変わってるねって言われることに喜びを感じていたり。

”どんだけ頑張ってみたところで好きにはなれない人がいてけどその人もきっとどっかの誰かにとってかけがえのない人で“

なんとなくはわかっていたけど、ちゃんと理解できてこなかったな。って、そういうものを突きつけられた感覚がこの曲にはあった。
着飾るのは当たり前だし、相手によって違って見える姿はどれも本当の姿。そんな自分を愛してくれる人はいるし、もちろん嫌ってくる人もいる。でもそこはみんな同じだからいいんだ。結局みんな、自分を守ろうと必死だし自分を愛そうとしている。上がったり下がったりの物語でもやっぱりそれが良かったりしてる。

今思い返せばこの頃から、人を滅多に嫌わなくなった気がする。

そしてこのπが収録されているアルバムで行われた2011年の「絶対延命ツアー」は私にとって人生初めてのRADWIMPSのライブだった。今でも鮮明に覚えている、アリーナから見える彼等の姿と、一曲目の億万笑者の衝撃を。


私を作ってくれた3曲目、
マニフェスト -Single から「やどかり」

私は一体自分がどういうものに心惹かれて、どういうものを大事にしたいと思っているのか。私は私をわかっていないことの方が多い。でもこの曲を聴いて、自分にとって大事なもの、自分を構成してくれているものは何かを考えるようになった。

たくさんの人やものと出会い、様々な環境で色んな経験をしてきた。そしてその度に感じてきたこの楽しさや悲しさ、悔しさや怒り、もはやわからないっていう感情でさえも、私そのものを形作ってくれているんだろうなと思える。RADWIMPSを通して、手に入れたいくつもの何かを残して私はいつか消えゆくし、世界はいつもと変わらない朝を迎えるけど、私が感じるものは、すべてかけがえのないもの。これは私のものでしかないし、それが私の存在する証になる。だからだから、抱えきれないほど贅沢したいし、二度と来ない今を大切にしたい。

そしてこの曲を聴いていつだって思い出すのは楽しく演奏するメンバー4人の姿。初めて行った絶対延命ツアーが、4人がステージ揃う最後の姿だったなんて。信じたくもない。

私の、大切な大切な、ライブだ。


私を作ってくれた4曲目、
RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜 から「me me she

どうしても一曲、RADWIMPSの中ですきな曲を選ぶとしたら、私はこの曲だ。なんでと聞かれるとわからないんだけど、10年以上聴き続けてきても慣れないし、いつこの曲を聴いても美しいなと感じる。特にメロディーはすごくすき。
正直、この歌詞に共感したとかそういうものは全くない。それでも、ずっとだいすきな歌詞がある。

”僕の好きな君
その君が好きな僕
そうやっていつしか僕は僕を大切に思えたよ”

自分よりも大切だと思える人に出会えた時、人はまたさらに自分を大切に思えるようになる。自分を大切だと思わせてくれる人に出会えた時、人はまた美しくなるんだろうなと思った。すごく素敵な愛情表現だなと感じている。これは私にとっては失恋ソングではなく出会いソング。少し強くなった自分に出会えた曲。だからきっと「ありがとう」なんだ。

2020年のコロナ禍で行われた15th Anniversary Special Concertのライブ配信をみて、初っ端私は号泣した。前年予定されていたドームツアーがすべて中止になって、世界が変わっていく中で、どっかで自分の気持ちももう離れてるんじゃないかって、見ないようにしてた矢先のライブだった。
全然違った。やっぱり私はRADWIMPSがだいすきだった、彼等の音楽は圧倒的に美しくて、格好良くって温かくて。安堵の涙が溢れた。その時に思ったことは、生でme me sheを聴けるまでは、これからもずっとずっと、ライブに足を運び続けるってこと。

桑のギターじゃないと、意味がないじゃないか。


私を作ってくれた5曲目、
アルトコロニーの定理 から「37458

この曲が私の中で大切になったのは、2015年の「胎盤ツアー」RADWIMPS/plenty公演をみた日。
もともとplentyもすごくすきだったから、私得でしかなかったし、本当夢のような時間だった。この日アンコールで一緒に歌われた37458は一生忘れない。

対バンってすごくすごくだいすきで、好きなアーティストの好きな曲を、違うアーティストが、その人たちの思いをのせて届けてくれる。そうやって人々にそれぞれの受け取り方で届く。また新しい物語が生まれる。これをきっかけにさらにその曲をすきになれるし、その曲を作ったアーティストをすきになる。そして彼らなりの形で届けてくれたそのアーティストのこともすきになる。なんて天国のような時間だ。

もうあの対バンは二度とみれないし、あの2グループで届けてくれた37458ももう二度と聴けない。でもそうやってまた私の中で大切なものとなる。

振り返ると、部活で悔しい思いをした日、どうしようもない虚無感に襲われた日、この曲を聴いてきた。
こんな世界がいやだと、もううるさいと、何かを諦めたような言葉が並んでいるけど、私にとっては救いの曲だ。ああ、諦めて良いんだと、ああ、いつか必ず終わりはくるんだと、そっとぎゅっと抱きしめてくれて、背中を押してくれる。そんな感覚に私はなる。


以上が私を作ってくれたRADWIMPS5曲。


書きながら改めて思うけど、音楽とライブは切り離すことのできない関係だ。
だいすきな音楽達の先には届けてくれる彼等の、楽しそうに演奏する姿があって、目に焼き付いて離れない。
音楽は消えることはないしずっとずっと残り続ける。でももうこの4人で演奏する音楽は、本当にどこにもなくなってしまうの?私が知っているRADWIMPSは4人だ。4人のRADWIMPSをみてすきになった。初めて行ったライブも4人がそこにいた。このメンバーじゃなきゃ、どう奏でるのさ。

悔しすぎて吐き気がする。また大切なものが形を変えてゆく。消化するには時間がかかる。二度と味わいたくない感情だったのに。



私を作ってくれたRADWIMPS5曲は4年前と変わらないけど、今回1曲追加したいと思う。

RADWIMPSから「人生出会い
 
いつものようにいつものようなことして繰り返していた私を変えてくれたのがRADWIMPSで、貴方達は本当の美しさを教えてくれた。
今考えてみればあの一つの出会いで私が生きる意味がわかったし、私の命の重みが変わった。

出来上がった道を追いかけてたら、RADWIMPSが教えてくれたんじゃないか。生きる意味を、真の気持ちを、大切な人を、だいすきなのはRADWIMPSだよって!!

RADWIMPSはずっと美しかったから、だから私は貴方達に惹かれたんじゃないか!!!!


お前が始めたんだろう。大切なものばかり増やさせて、急にいなくなるな馬鹿野郎。







そしてこれだけはやっぱり言わせてくれ。RADWIMPSとしてたくさんの音楽を届けてくれて本当にありがとう。



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