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保育園、やめました。 ー息子の登園拒否に思うことー

毎朝毎朝、保育園に行く時間になると大泣きする。そんな日が続いていた。

3才の息子が保育園に行きたくないと言い始めたのは、この夏からだった。

始まりは、遠方にある私の実家に都合で1週間帰省し、保育園を長期お休みした後から。

我が家は今年の5月に娘が誕生し、2人兄妹になったばかり。

息子は1才の時から保育園に行っていて、これまで保育園に行きたくないと言ったことは一度もなかった。

初めのうちは、小声で「ほいくえんいきたくない…」と言う程度だった。
なんとかなだめて説得すれば、最終的には普通に行ってくれた。それでもダメな日は、お休みした。

そのうち収まるだろうと思っていたら、逆だった。

だんだんハッキリと、「ほいくえんいきたくない!おうちがいい!!」と主張するようになってきた。

前日の夜から「あしたはぁ ◯◯ちゃん ほいくえんおやすみするの。」と言ってみたり、朝こちらがまだ何も言ってないのに自分から「きょう みんな おやすみのひ?」と言ってみたり。


朝食後には「◯◯ちゃん ごはんたべたら ねんねするの。」と言ったり。そのバリエーションに富んだ言い逃れっぷりはむしろ素晴らしいと思うほど。

「なんで行きたくないの?」と聞いてみたことも何度かある。それでも「いきたくないから。」というような答えしか返ってこなかった。3才の子どもに理由を聞いても、それを自分の言葉で説明するのはまだ難しい、ということもあるだろう。

しかしそれ以上に思ったのは、理由なんてない、ということだ。

いや、あると言えば無限にあるのだろう。9割以上の理由はきっと、もっとお母さんと一緒にいたいから。これは完全に、息子にさみしい想いをさせてしまった私の責任だ。
しかし、その理由に比べれば小さなことかもしれないけれど、もう一つだけ思い当たることがある。それは、保育園という場所そのものが漠然と怖い場所に感じるのでは、ということ。

小さい頃の私自身がそうだった。
保育園に行きたくないと言ったことはない。それでも、保育園という場所そのものがなんだか無限の怖い場所のように思えた。
先生はみんないい人たちだったし、お友達も少しはいた。
それでも、お家がよかった。ほんとうはお母さんと一緒にいたかった。

あの日本一平和なアニメであるアンパンでさえ、バイキンマンが出てくるシーンでは「こわい」と言って私のヒザ裏に隠れる息子のことだ。
きっとあの頃の私が感じていた気持ちと同じものを感じているのだろう。

とは言え、保育園には本当にたくさんのことを教わり、助けられた。
お迎えの時はいつもニコニコで駆け寄って来てくれた。
たくさんの歌や踊りを覚え、はりきって家で披露してくれた。
あんなに虫が怖かったのに、虫好きなお友達ができてから触れるようになった。
トイレに行った後にキチンとしゃがんでスリッパを揃えるようになった。
担任の先生だけでなく、他の先生たちもみんな息子の名前を覚えて「◯◯ちゃんおはよう」「◯◯ちゃんバイバーイ」と声を掛けてくれた。
送りやお迎えに行く時にほんの少しだけ交わす、先生や他のママとのちょっとした会話や挨拶がうれしかった。

人と話す機会が極端に少なくなる子育て中は、そんなちょっとしたことが自分でもびっくりするほど救いになることがある。
要するに、保育園という場所が私にとって救いになっていたのだ。

早い段階から預けてしまった事に対する罪悪感がなかったワケではない。
「まだこんなに小さいのに…」という言葉が何度も頭をよぎった。
それでも、見知らぬ土地での子育てで子どもを抱え込んでしまうことのリスクの方が私にとっては大きいと思ったので、保育園の力を借りることにした。

しかし、毎朝続くイヤイヤに、さすがにこの冬ギブアップした。

毎朝毎朝、どんなにギャン泣きしても抱えて連れて行く親もたくさんいる。
それは本当に精神的に大変なことで、それを毎朝やっている人には本当に脱帽する。
「あんなに泣かせてまで行かせるなんてかわいそう…」と後ろ指を指す人がもしいるなら、その人たちに教えてあげたい。
子どもが大泣きしているということは、その親だって心で大泣きしているということを。

正解も不正解もない。
100人いれば、100コの回答がある。

息子が次に保育園に行くようになるのは、娘が行くようになる時か、またはもっともっと先か。
今でも、たまに息子が保育園で教えてもらった歌や踊りを家でしたり、保育園のお友達の名前がポロリと出てくるとキュンとする時がある。
それでも、今は「保育園」という言葉は飲み込んで、子どもと一緒にいる時間を楽しもうと思う。


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