マガジンのカバー画像

子育ちエッセイ

31
たまらなく愛おしいと思うこともあれば、どうしようもなくしんどいと思うこともある育児。その両面をコトバにできたらと思っています。
運営しているクリエイター

2019年1月の記事一覧

風邪とジブリと家族の記憶

風邪とジブリと家族の記憶

やっと頭が少しずつ正常に動くようになって来た。目の前の景色が少しずつ、現実味を帯びてくる。

昨日までの世界は、まるで宇宙か深海の中にでもいるような気分だった。

今もまだ頭に大きなヘルメットをつけているような感覚は消えず、透明なフィルターを通して映像を眺めているようだ。

ただの風邪かと思っていたそれは、とんでもなく強いインフルエンザだった。
娘からはじまったそれは、私へと移り、なすすべもなく次

もっとみる
冬の風邪

冬の風邪

夏に風邪を引くと鬱陶しいとしか思えないのに、冬の風邪はツラい反面、どこか心の奥がホッとした気持ちになる。きっと誰かに「そんなにがんばらなくていいよ」と言われているような気持ちになるからだ。
…なんて言えるほど、普段がんばって生きているわけではないけれど。

そんなことを言っていられるのもきっと今のうちで、明日になればそんな自分のセリフを後悔するのだろう。どうやら、風邪を引いたようだ。 

フとオレ

もっとみる
この世界で、私の子どもの心を最も深く傷つけるのはきっと私だ

この世界で、私の子どもの心を最も深く傷つけるのはきっと私だ

自分の子どもが誰かによって傷つけられることを望む親など、きっといないだろう。

クラスメイトからのいじめや、先生や上司からの暴言、見知らぬ他人からの中傷等、この先の人生で子どもが何かで傷つく可能性を考えればキリがない。それらから子どもを守ってやりたいと思うのは、親の自然な気持ちだろう。

にも関わらず、きっと実は私自身が一番深く、子どもの心を傷つけてしまっているのだ。今までも、これからも。

* 

もっとみる