オススメする今期アニメ・21年冬編 総括

2021年の冬開始アニメも4月4日深夜の『闇芝居』の最終回をもってひとまず終了となりました。引き続き2クール目になってますます勢いを増す『バック・アロウ』や、6月に最終話相当の特別編が放送される予定の『ワンダーエッグ・プライオリティ』などの作品もありますが、クールとしてはこのあたりでひとまず総括として問題ないのではないか、と思います。本記事では、今期見終わって良かった作品を少し紹介していきます。

21年冬クールはもう終わってしまい、アニメ視聴者の皆様も息をつく暇もなく春クールに向けて体のアップをしている頃かとは思いますが、是非アニメ履修の参考にしてみてください!

装甲娘戦機

装甲娘戦機、本当にいい作品でした。「異世界メカアクションを繰り広げながら少女たちの修学旅行を描く」というなんとも絶妙なバランスのシナリオを見事にやりきったな、という印象です。
戦時下だからこそ一つ一つの食事や、仲間との交流を大切に噛み締めていく、そんな等身大の目線のお話が非常によく描かれていました。コミカルなシーンも多く楽しく見られる作品ですので、美少女モノがお好きでしたら是非おすすめしたい作品です。

ところで、これからNoteでアニメを紹介していくぞ! と強気にナンバリングをしたにも関わらず、Noteでは1本しかご紹介することができずとても反省しています。これもひとえにわたしのアニメ紹介パワーがアニメのデカさを上回れなかったことが敗因と言えるでしょう、もっと精進します。ここからは単独で書こうか考えていたのですが、できなかった作品を少し紹介していきます。

キングスレイド

運命が導く戦いの旅路へ
カイル王が魔王アングムンドを葬り去って100年。
平和な時代に見習い騎士のカーセルは生きていた。
だが、魔族が近隣に現れたとの知らせからカーセルの運命が動き始める。
大賢者に導かれ、頼れる仲間を得たカーセルは旅立つ。
封印されし聖剣を求めて・・・
(イントロダクションより)

なんといっても、今の時代に2クールの骨太ファンタジーを真っ向から描ききったことを称賛したい作品です。

魔王の復活を機に主人公であるカーセルと仲間たちが聖剣を探すために旅をする……なんて、設定だけみると真新しさのかけらもありません。しかしだからこそ、ここまで心動かされる作品になっていることに、アニメとしてのシンプルな完成度の高さもまた同時に感じています。
非常に丁寧に丁寧に旅の道筋を描いてきたアニメでした。旅の途中で出会った人々、そして培われる仲間の絆。そうした一つ一つのエピソードが結実してたどり着いたクライマックスのカタルシスは、今期でも随一の盛り上がりだったと感じています。2クールという、1クール作品と比べて時間が長いというアドバンテージを最大限に活用しています。

ゲーム原作である本作ですが、主人公のカーセルはゲームでも登場しているようですね。一方でこの作品にはもうひとり、お話のメインとなるアニメオリジナルの存在がおり、それがダークエルフのリヒトです。国を憎み、波乱万丈の物語を繰り広げるリヒトは、いわば作品の影の主人公。カーセルとは別に様々な思惑のもとで暗躍するリヒトと、実直に旅を続けるカーセルの対比によって、ストーリーに深みを出すことに成功していました。
果たして二人の主人公の物語がどのように交差していくのか……という部分もこの作品の大きな見どころです。

最近のアニメは1クールが多くて、たまには2クールでじっくり浸る作品が見たい……なんて方には是非おすすめしたい作品です。

ゲキドル

謎の災害・世界同時都市消失から5年
世界は混乱の中にありながらも、少しずつ復興を遂げようとしていた
そんな世界で
3Dホログラムを用いた「シアトリカルマテリアルシステム」を使った演劇
に魅せられ、光り輝くステージを目指す少女たちがいた
それぞれの思いを胸に
今、ステージの幕が上がる
(イントロダクションより)

「凄い作品」という話題で挙がるのはどのような作品でしょうか? アニメーションのクオリティが高い作品、脚本のキレが凄まじい作品、設定がとても攻めている作品……いろいろな形での「凄さ」みたいなものがあると思います。ですが今期において「凄い作品」が何だったと思うか聞かれたとしたら、わたしは全く迷わずにこの『ゲキドル』の名前を挙げます。
何故ならば、このゲキドルにはおおよそわたしたちが思うような「凄いアニメ」の要素が全て詰まっているからです。

この作品の大きな要素は2つあります。ひとつは、都市消失事件の謎、3Dホログラムを用いた未知の演劇、そうしたSF部分。もうひとつは、舞台で成功すべく必死に励む少女たちの演劇ストーリー。ここで驚くべきことは、この2つの要素が付かず離れず同時にずっと展開していき、しかも互いにどんどん風呂敷を広げ続けていくというところです。「まだ衝撃の展開残ってたの!?」なんて思うエピソードも珍しくありません。
ここで上手くやらなければ「何が何やらわからない」となるところですが、お話のスケールがどんどん大きくなっていくにも関わらず、不思議と空中分解してしまうような不安感はあまり感じませんでした。
基本的にお話はずっと"演劇"を中心としつつ、それに携わる登場人物同士のドラマによって動いていくため、視聴者が混乱せずに見るための舵取りが上手くいっていたのではないかな、と思っています。

わたしも、果たして物語の結末がどうなるのかハラハラしながら毎週見ていました。SF設定などかなり複雑になっている部分も多く、正直一度見ただけでしっかり理解しているのかどうかは怪しいのですが、それでもクライマックスを見届けたときには確かな充実感があった、そんな不思議な作品です。

2016年にスタートしたこのゲキドルの企画、紆余曲折ありアニメの発表が今年になってしまったそうです。2021年冬、シンエヴァの放映に伴って「謎の多い作風」の是非なんかがまあまあ話題になったりもしました。よりにもよってこのタイミングでこんなにも挑戦的なアニメが世に産み落とされたことには、なんだか奇妙な縁を感じてしまいますね。ゲキドル、挑戦的なアニメオタクの方にオススメです。

今期見たアニメ

D4DJ
幼女社長
じみへんっ!!~地味子を変えちゃう純異性交遊~
無職転生 ~異世界行ったら本気だす~
アイドールズ!
たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語
裏世界ピクニック
PUI PUI モルカー
ゲキドル
装甲娘戦機
オルタンシア・サーガ
SHOW BY ROCK!! STARS!!
WIXOSS DIVA(A) LIVE
おとなの防具屋さんⅡ
キングスレイド 意志を継ぐものたち
俺だけ入れる隠しダンジョン
Levius レビウス 
怪病医ラムネ
怪物事変
スケートリーディング☆スターズ
IDOLY PRIDE-アイドリープライド- 
EX-ARM
のんのんびより のんすとっぷ
ウマ娘 プリティーダービー Season2
アズールレーン びそくぜんしんっ!
ワンダーエッグ・プライオリティ
回復術士のやり直し
ゆるキャン△ SEASON2
天地創造デザイン部
バック・アロウ
プレイタの傷
ホリミヤ
SK∞ エスケーエイト
闇芝居

ショートも合わせて完走は34本でした。D4DJは終わったのが今期に突っ込んでいただけで今期カウントしていいものかわかりませんが……(再放送をすぐにやっていたので時々見たりはしていました)
上記並びはだいたい完走順です。今期最初に完走したのは年始にすぐさま全話配信を行った『幼女社長』で、最後は『闇芝居』でした。家にいることが多かったので、深夜の連続した時間のものを見逃すことがあまりなかったのはありがたかったですね。大体放送順に完走することができました。

自分の中では結構本数を見られたクールだなという気持ちがあったのですが、当然全てというわけでは全くないですし、毎クールこのぐらいは余裕で見届けている方もいるかと思うと、改めて身の引き締まる想いです。

それでは2021年春のアニメも引き続き、やっていきましょう。

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