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京の名所を連想させる、今日の気分で飲む珈琲

1950年に京都で創業し、70年以上の歴史を持つ老舗コーヒーロースターであるキョーワズ珈琲さまによる新商品の開発フォローを担当させていただきました。

「きょうと コーヒーと 気分いろ」の開発経緯。

京都信用金庫さまとCEMENTで共に行っている商品開発講座「ANSWER」に参加いただき、そこで徹底した会社の現状分析を行いながら、商品イメージ、方向性、自社ブランディングなど、 商品開発に必要なプロセスをじっくりたどり、自社の強みを活かした商品企画を練り上げていただきました。

情報整理

ANSWERでまとまった資料をもとに改めてキョーワズ珈琲の強みの整理と、新商品のペルソナ設定、今回の商品を通してキョーワズ珈琲がどうなりたいのか(願い)を整理しました。

そこから今回の商品のパッケージに求める項目を導き出しました。

1.若い世代(30代女性メイン)にささるデザイン。
2.買いたくなるパッケージデザイン。パケ買い。自分用に。ギフトに。
3.キョーワズ珈琲の珈琲のノウハウが落とし込まれたパッケージに。デザインで。
4.誰にでも手に取りやすく親しみを感じるデザイン。
5.上品だけどかわいらしさもあり、飾っておいても違和感なく溶け込むデザイン。6.京都らしさを感じるデザイン。
7.カード仕様で集めたくなるデザイン。

市場分析

次に、設定したターゲットが好むパッケージの分析をあらゆる方向性で紐解き、世の中数ある珈琲豆のパッケージになるべく埋もれないような、キョーワズ珈琲らしいオリジナリティのあるパッケージデザインを考えました。

パッケージデザイン

「京都の窓」「着物」「京都の日常」「京土産」など複数の方向性の中から決まったものが「KYOWA’S LABO」でした。

キョーワズ珈琲の強みの一つ「珈琲鑑定士の在籍」。珈琲をより美味しく嗜むためのノウハウや調合方法を提案できるのは珈琲鑑定士が在籍するキョーワズ珈琲だからこそできること。

さまざまな産地の豆をブレンドし適正な焙煎方法でその人の気分に合った珈琲を提案する鑑定士であり「博士」のような存在のキョーワズ珈琲さまをイメージした「LABO」感を感じさせるデザインを目指したものです。


京都の各名所をイメージして出来上がった『きょういろ』。コーヒー豆をイメージした形状のタグにそれぞれの京都の名所を繊細なラインで表現し、カラーはそれをイメージさせる伝統色で展開しました。

ロゴデザイン


複数案の中から決まったものは一見シンプルなデザインのもの。

その時その時の気分に合うコーヒーを楽しんでいただきたい、生活に寄り添うコーヒーを提供したいというキョーワズ珈琲の想いをロゴを通して形にしました。沢山の気分に寄り添うことができる汎用性を加味し、フォントはあえてシンプルなゴシックを採用。使用しているフォントは「見出ゴMB31」。ゴシック体のなかでは字面が小さめに設計されているため、大きなサイズで使っても押しつけがましくなく、広告・雑誌の見出しや長めのキャッチコピーなどで、ゆったりと言葉の意味を伝えることができる書体として愛用されています。今回商品名が文章のような名前になっているので、そこを考慮し採用しました。フォントの細かな角を部分的に調整するなど細部にこだわり、文字からもコーヒーを飲むことで心が和やかになる様子を表現しています。

キービジュアルデザイン


パッケージのデザインを踏襲し「珈琲豆」「時計」「太陽と月」をイメージしたモチーフを掛け合わせたデザインです。

販促ツールデザイン


商品の特徴を伝えるツールとしてフライヤーとPOPのデザインを。

きょうと コーヒーと 気分いろ

毎日の気分を癒してくれる素敵な相棒にきっとなると思います。

こちらの商品はキョーワズ珈琲さまが運営する自社店舗(京都・大阪限定)とCEMENTが運営するコトモノミチ(大阪・東京)でお楽しみいただけます。

【Credit】
■Client
キョーワズ珈琲株式会社 / KYOWA’S COFFEE CO.,LTD.
■CEMENT PRODUCE DESIGN LTD.
三嶋 貴若 / Kiwaka Mishima(Project Direction)
江里 領馬 / Ryoma Eri(Creative Direction, Art Direction, Design)

■Partner
・photography
佐藤 学ぶ / Manabu Sato(Photography) _ studio Sugarl


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