24/12/27 虚空を生きる金曜日
金曜日は、ちょっと遅くなっても切りのいいところまで仕事を片付けることにしている。
今日もそう。いつもそう。
仕事を終えたら、Uber Eatsで辛いカレーを注文して、熱めのシャワーを浴び、ブースターの美容液だけ塗ったら、冷蔵庫から500ml缶の麦酒を取り出す。
カパーっと半分くらい干せば、世界からログアウト。私の、私のためだけの、金曜日の始まりである。よっしゃーって言う。全裸で。
乾燥はしたくないので、できるだけ早くスキンケアに戻ろう。顔をテカテカにして、身体もテカテカにして、上からユルユルのパジャマを着る。着てんのか着てないんかわからんくらいの着心地のやつ。暖房の方強くしたらええねん。
野菜が足りないので冷凍ブロッコリーをチンするか。やってるうちに、カレーが届く。
下北沢より、マジックスパイスのスープカレー。辛さは虚空の200である。
虚空の200が何かわからない方のために補足をすると、虚空/天空/極楽/涅槃/悶絶/瞑想/覚醒と選べる辛さ(辛←→not辛)の1番上にある虚空の、さらに200辛いやつです。普通に次の日支障出るやつ。
一口食べると、汗が吹き出す。辛いので、それを麦酒で流し込む。耳の下あたりカッカする。唐辛子の刺激で痛い舌の上に、麦酒の炭酸による刺激が重なってさらに痛い。
金曜日、かくあるべし。
誰にも見せられない格好で酒を飲む日を設けないとこの世を生きのびてなんかいられない。汗でビショビショで、麦酒じゃぶじゃぶで、裸みたいな様相のまま、立膝に近い姿勢の悪さで過ごす。全部自分のお金でやってるんだ誰にも文句は言わせないぞ。
このカレーと麦酒を、3時間くらいかけてだらりだらりと消費する。途中温め直したりしながら。
こういうどうしようもない時間を過ごしているとき、自分が人間やってることを、いちばん実感できるかもしれない。
ちなみに次の日酔いが醒め、お腹が痛くて泣いてるときにも、さらに人間を実感している。