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24/12/14 ホントの「ほんち」

家に来ていた恋人が何の脈絡もなく「ホントにうんちしたくなったからうんちしてくる」と宣言してトイレに立った。

ホントに…?

この「ホントに」は、「切実に」のニュアンスではない。「ウソではなく」のニュアンスだ。冗談じゃなくリアルにうんこしてくるねの宣言である。

もちろん元ネタがある。昨年(2023年)M-1グランプリ敗者復活戦に出場していた、スタミナパンのネタである。

終始「ホ〜ントにうんちしてま〜す!」のセリフを軸にネタが進む。終盤では「ほんち〜!」と略されてすらいる。

初めて見た大人は完全にキワモノ枠としてしか見られずポカンだったと思うが、SNSで観測する限り子どもたちには大ウケだったらしい。子どもは全員うんちが好きだ。

私自身も最初はポカンだったが最終的には涙を流して笑った記憶がある。ホントにうんちしてるだけで何がこんなに面白いのかわかんないけど、とにかくうんちは面白いんだなと思った。大人も結構うんちが好きだ。

(あと真面目に見返すとツッコミの方が非常に上手なんだなと思ったりしますよね)

恋人の家でトイレを借りてうんちするのって正直ハードル高いと思う。恥ずかしいもん。クソわかる。うんこわかる。でも我慢するもんでも絶対ない。

そこを恋人は、スタミナパンのネタを借りて乗り切ったんだなと思った。いいひらめきである。いきなり過ぎたけど。私がスタミナパンを思い出せなかったらただのリアルうんこ宣言野郎だったぞ。信頼しすぎだろ。

学校でうんちするのは笑いものになったりいじめにつながったりするから、ちゃんとうんちに行けず体調に悪影響の出る子どもが多いと聞く。学校でも「ホ〜ントにうんちして来ま〜す!」って宣言して全員気楽にうんちに行ければいいのになと思った。子どものトイトレに寄与してくれるスタミナパン。社会貢献度が高い。ありがとう。

みんなうんちは恥ずかしいことじゃないからな。高らかにホントにうんち宣言をしていこうな。

いやうんちうんちうるせぇな!この日記もよ!

しばらくして恋人がトイレから帰ってきた。「結局出なかったので先程の報告は虚偽でした」と告げられる。

「じゃあホントにうんちしてくる」と、今度は私が宣言して入れ替わりにトイレへ立つ。歩きながら大きめの声で「ほんち〜!」と言い直した。脇を広げておしりを振って、ぶりっぶりっのフリもつける。

「外ではあんまりやらない方がいいよ」と釘を刺される。どうやら私は、そこかしこで誰そ彼そにうんち宣言をする女だと思われているらしい。





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