12月
人生最悪な12月でした。今年が厄年でないことが信じられません。厄年はもっとひどいことが起きますか?無理です。
ロンドンはヒースロー空港にてブリティッシュエアのオーバーブッキングによりブリュッセルに戻れなくなり、想定外にロンドンで2延泊することになりました(前note参照)。高熱の夫と同じ部屋にステイするのもアレなので、まぁ放置して私はロンドンの街に出かけよう〜♪パディントン〜🐻♪キングスクロス〜🪄♪♪とか思っていたのですが、悪いことというのは続くもので、翌朝、つばも飲み込めないくらいの喉の激痛とものすごい寒気で目が覚めました。あれれれれれ??
オーバーブッキングにより複数日延泊するときには原則同じホテル同じ部屋にステイすることはできず、一度チェックアウトし、また空港に行き、翌日分のバウチャーをもらわないといけない、とカウンターで説明されていました。それはつまり高熱の夫か喉が激痛の私、どちらかは一度空港に行かないといけないということで…
「じゃんけんして熱が低いほうが行こう」となりました。夫は前の日の意識朦朧を引きずっていて、全くよくなっていないという体感だったらしく、これは私に行ってもらえるなと思いながら体温を測ったら前の日と同じ38.4℃。ふむふむ。そして私も測りました。なんと39.3℃でした。妻WIN。夫ありがとう、いってらっしゃい。
(あまりにふたりともしんどくてチェックアウトなんぞできなかったので、ホテルにお願いして延泊して先払い、BAにはあとから請求し、その後無事に返ってきました)
空港にいくついでに薬局に行ってもらって、コロナの検査キットを買い、ふたりで検査してふたりとも陰性でした。うーん。結局延泊したのにロンドンの街なんかまったく見れず、ただひたすらふたりでうなされていました。悪夢。
そしてついにブリュッセルに戻れる日になりました。夫の熱は少し下がりましたが、私は相変わらず39度台。「37.5℃以上の熱があるかたは搭乗をご遠慮ください」みたいなのはもうヨーロッパには存在してないみたいなので、文字どおり這うようにして、ブリュッセルに帰りました。9月に日本を出たときぶりにマスクをつけました。隣に人がいなくてよかったです。ブリュッセル空港に着いたときは安心して涙が出そうでしたが、涙は即引っ込みました。なぜなら着陸した瞬間、夫のチェロがヒースローに取り残されたというメールがBAから届いたからです…😅
前回noteに書いたとおり、私のトランクはオーバーブッキングなのにもかかわらず預け入れ荷物として先に出発してしまってその後音信不通、今度はチェロがヒースローに取り残されたものですから、ずいぶんと身軽な帰国というか、普通の旅行客となって帰ってくることになりました。行きに超でかいタクシーを予約して運ちゃんに「夜逃げか?」みたいな顔をされながら移動したのが懐かしいよ…同じ見た目で帰ってきたかったよ……※チェロは翌日無傷で戻りました。
想定より36時間くらい遅くなって家に帰ったら、室温は8℃でした。ヨーロッパはちょうど災害級の大寒波で完全に家が冷え切ってしまっていて、まだまだ高熱な私は部屋が温まるのをぶるぶる震えながら待ちました。
もともと入居時からボイラーは調子が悪くて、11月には一度止まってしまったりしていたほどボロボロヨボヨボで、16度くらいになるまでにすら5時間くらいかかりました。
で、週末の本番に向けてその次の日からリハがあったので、もう一度検査しとくかと思って再びコロナの検査をしたら、なんとびっくり陽性でした。へ???
私はコロナが広まってこれまで2年半と少し、幸運にもずっとコロナとは縁がなく、周りで大クラスターが数回起きようと、夫が感染したときに看病のため二晩一緒に寝ようと、どういうわけか毎回かからず、コロナに嫌われているか、免疫が強すぎるか、身体が鈍感か、知らぬ間に無症状で数回かかっているか、のどれかと思っていたのですが、ついにやりました。
2日くらいずっと体温が39度台でした。解熱剤を飲んでやっと39度台でした。これがただの風邪とかインフルと同等とか言われると、ほんまか?くらいは言いたくなります。風邪でもインフルでもこんなしんどくなったことはなかったです。胃腸炎とノロウイルスは同じくらい熱が出たうえに上から下から阿鼻叫喚なので、熱だけのコロナのほうがまだマシですが、でもできればもうかかりたくはないです。咳だけしばらく残りましたが、一週間後には元気になりました!
さてコロナから回復して今日から社会復帰しようという朝、起きたらついにヨボヨボボイラーが息絶えていました。ああ、R.I.P……さようなら暖房、さようならシャワー。激動のヨーロッパ生活3ヶ月、なにが起きてもさすがヨーロッパおもろいわーと笑い飛ばしてきた私ですが、さすがに心折れて、ボイラーの目の前で日本行きの飛行機を検索しました。高すぎて即断念したけど。検索のときは航空会社を絞れたりできるのですが、BAについてたチェックは画面を叩き割る勢いで外しました。二度と乗らん。
不動産屋さんはクリスマス休暇に入ったのか音信不通でしたが(12月19日。早すぎ)、優しくて連絡が早い大家さんのおかげで数日後に新しいボイラーが入ることになりました。工事はボイラーを新しいもの入れ替えて配管をつなぎなおすから、まる一日かかる作業です、と言われましたが、配管工のおじちゃんと私たちの都合がどうしても合わず、夫婦でランチタイムコンサートに出演しているあいだ(留守中)にすべての工事をする、ということになりました。
大家さんも配管工のおじちゃんも、とってもいい人です。でももしこれがボイラーを使った壮大な詐欺で、帰宅したら私たちの荷物がぜーんぶ消えて部屋がもぬけの殻だったら?シャワーが使えないどころか家そのものから締め出しを喰らったら??
パソコンやチェロなど取られたらやばいものは鍵のかかる部屋に移動して、くらいの対策しかできません。もし全ての荷物がなくなっていたらどうしようという恐怖で工事中(演奏中)は頭おかしくなりそうでした。荷物がなくなってたら、もう飛行機代がどんだけ高くても絶対に日本に帰るつもりでした。
無事にコンサートが終わってバスに飛び乗り駆け足で帰宅して…家の荷物は全部無事でした!ボイラーも高級最新式になってる!!もう部屋があたたかい!!ああ大家さんと配管工のおじちゃんありがとう!!あなたたちがサンタさんです!!!!!一瞬でも疑ったりしてごめんなさい。
というわけで今の家はとってもあたたかいですしボイラーの機嫌を取らずにシャワーを浴びれて最高です。
シャワーが出ない間、シャワー通いさせてくれたKくんもありがとうございました。あなたもサンタさんです。
さてさて、ボイラー事件も解決し、残りはヒースローに取り残されている私のトランクです。
トランクにはAirTagを仕込んでいたので、現在地はiPhoneからいつでも確認できたのですが、10日間うんともすんとも言わずずっっっとヒースロー空港の5Cターミナルの先っぽに置き去りになっていました。荷物紛失フォームから何回も申請を送っても無視されていたのですが、私の手元から離れて11日目の朝、ついに移動しました。新しい居場所は…ヒースローの第2ターミナル。えっ、いやなに、その移動??ヒースロー→ブリュッセル便はBAだけでも1日に5便はあるのですが、なぜBAじゃないターミナルに行きましたか???
まあいいやと思って数時間後にもう一度見たら、今度はイタリアのヴェネツィア空港に居ました。?????。ブリュッセル通り過ぎちゃったんですけど…?まあでもとりあえずEU入りしたので、ロンドンよりは近い…???(わけない)
と思いきや寝る前に確認したらエジプトはカイロ空港にいました。🤯😱🤪???。EUから出ちゃった。ヒースローからブリュッセルって350kmくらいしか離れてなくて東京仙台間くらいの距離しかないのですが、カイロまでは3000kmオーバー…さすがに絶望すると同時にもはやおもしろくなってきちゃって、夫と「次どこ行ったらおもしろいかな」とか話していました。南米?あえて私を置いて日本に帰る?私アフリカに行ったことないんですが、トランクが先にアフリカデビューしました。は???
…翌朝、南米でも日本でもなく、ハンガリーのブダペスト空港にいました。祝EU入り(再)!!!最終的にブダペストからブリュッセルに飛んだようで、この日の夜に手元に帰ってきました。12日間の長旅でした。
なんで350kmしか離れていない移動に3カ国も経由したんですか、BAさん?
BAのTwitterってツイート送ると内容によっては返信してくれるので、「荷物返せやオラいつまで待たせんのやコラ🤬」と@飛ばしたのですがリプ返ってこなかったので「お荷物返していただけませんか、大事なものが入ってるんですぅ🥺」とツイートしたら、ごめんねDMして、ってリプくれました。でも結局DMはぜーーーんぜん既読にならず、私の手元に荷物が返ってきたあとになって「メールアドレスなどの情報を〜…。あとあなたのAirTagはいまどこを指していますか?」みたいなDMがきて、本当に使えない愉快な会社だなあと思いました。Never ever again BA!!!!!
ことの顛末をいろんな人に話すたびに「自分もBAでロスバゲした」「自分もヒースローは絶対に避けてる」「BAだけは絶対に乗らない」みたいな話をされます。がんばれイギリス、がんばれBA、がんばれヒースロー!
私ももう二度と使わないけどな!!あはは🤪
とはいえイギリス旅行自体はとても楽しくて、イギリスで出会った人たちもみんな素敵で優しかったし、BAに台無しにさえされなければとてもいい旅でした。トラウマが和らいだらキングスクロス駅とパディントン駅には行きたいですね。いつになるかな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?