車の趣味に見る、独善傾向
宝くじで1,000円以上の当たりを引いたことのないケルティック☆タイチです。わんばんこ。
今日は自家用車について、ぬるま湯のような思いを書いていきます。
レッツラゴー。
SUV戦国時代
今や、猫も杓子もSUVもしくはミニバンに乗る時代と言っていいでしょう。
街を走っていても、すれ違う車は、SUV、ミニバン、軽ハイトワゴン、そしてプリウスがほとんどです。
セダン車を見かける機会は大分減りましたが、これは国産車でのセダン販売がほとんど無いから、というのもありますよね。
外車であればセダンはまだ見かけますが、それでもSUVに取って代わられている印象を受けます。
なんといっても日本一のTOYOTAでも、現行車でのセダンタイプはカムリ、プリウス、カローラセダンくらいのもの。
クラウンセダンもありますが、全長5メートルを超える堂々たるサイズはもはや大型車と言えるものだし、そのお値段も「いつかはクラウン」レベルではなくなってしまったのではないでしょうか。
NISSANのセダンはスカイライン、、、くらい?
HONDAもアコードのみ、というラインナップ。
いかにセダンの人気が無いかがうかがえます。
色々な意見はあると思いますが、これは時代の流れ……
車を持つことがステータスではなくなり、車は荷物や人員を運ぶ道具としての側面が強くなったからこそ、沢山の荷物と人が運べるSUVやミニバンが売れに売れているんでしょうね。
SUVが果たして沢山の荷物が運べるかは疑問ですが。
とにかく背の高い車が売れる傾向にある今の日本で、私は断固として言いたいのです。
車は背が低い方がカッコいいぞ、と。
クーペのジレンマ
はい。車は背が低い方がカッコいいと思うんです。
その理論で行くともちろんスーパーカーはカッコいいし、おんなじ理由でクーペもカッコいいわけです。
しかし、私は妻子を持つお父さんです。
家族で出かける事もあるし、買い物に行ってトイレットペーパーやティッシュを車に載せるし、もちろん食料品などの買い出しも同時にこなさなければなりません。
夏だったら5Lサイズのスイカを丸々載せる事もあるし、春なら新タマネギ10キロを載せる必要もあります。
さらに、時には想像もしていない大きな物を載せる事もあります。
※先日、実家にとんでもなくデカい植木鉢を持っていきました。植木鉢、あなどれない。
背が低い方がカッコいいけれど、荷物も載せられなければならない。
さらに、車というものは遠くまで連れて行ってくれるものなので、乗り心地もよくなければならない。
そして、一番大事なのは見た目もカッコいい車でなければならない、という事。
クーペは見た目がカッコいい車が多いですが、だいたい2ドアです。
後部シートもおまけ程度についていますが、家族3人で乗るのはつらい。
うちの息子は中一ながら、すでに身長が176センチあります。デカい。
さらにカッコよさにステータスをだいぶ振っているので、荷物は申し訳程度しか載せられません。
カッコよさの代償です。致し方なし。
セダンの魅力
そこでセダンですよ、奥さん。
セダンは背が低く、実は背の高いSUVよりも荷物が載ります。
事実、誰もが認める大型SUVのハリアーの荷室容量が409リットルに対して、カムリはハイブリッドモデルでも480リットル、ガソリンモデルなら驚きの524リットルと、かなりの量の荷物を載せる事ができます。
まあ、これは一例ですが、実はSUVはあまり荷物は載らないのです。
そして、荷物が沢山乗るだけじゃなく、乗り心地にも優れます。
一般的に車の乗り心地(いわゆる車格)を決めるのはホイールベースの長さです。
前輪の中心から後輪の中心までの長さですね。
これが長い方が車の安定感が増し、室内の広さも広くなります。
せっかくさっき比較したので、カムリとハリアーで比べてみます。
カムリ:2,825mm
ハリアー:2,690mm
その差は135mm。
大した差では無いように見えますが、背が高いSUVはそもそも重心が高く、ホイールベースも短いので、高速などの長距離運転や、静かに街乗りするのにはあまり向いていません。
スポーツ・ユーティリティ・ヴィーグルの名の示す通り、アウトドアなんかに連れてってあげてください。
(最近のSUVは悪路に強いわけではないので、ちゃんと車種を選んでね!)
セダンはおっさんくさい、とよく言われます。
ですが、最近のセダンはCピラーが流麗なラインを取る事が多く、まるでクーペのように見えます。
野暮ったい四角のみで構築されたセダンなど、ほぼ撲滅しています。
どうですか、この魅力的なお尻。平野紫耀ばりにセクシーじゃないですか?
ごめんなさい。適当にそれっぽい事言いました。
どこが独善的なのか
ここからが肝です。
私がどんなに熱く背の低い車の魅力を語ったとて、セダンが売れていない事と、SUVやミニバン、トールワゴンが売れているという事実は変わりません。
世間一般には背の高い車が人気なのです。
だからこそ、私が背の低い車が好き!と言い張るのは独善的ではないか、と思うのです。
だが、そこがいい。
これは私の元来持つ性分ですが、人と同じ物というのが嫌いです。
没個性的というか、みんなが持っているのだから良いものだ!という考えが自分の中にはあまりありません。
私の両親はどちらかというと「売れている物は良い物。大手メーカーの物は信用できる物。業界一位は正義」という考え方でした。
車はTOYOTA、ハウスメーカーは積水、ビールはアサヒといった具合です。
それはそれで正しいと思います。
ですが、私はそれよりも「自分で探した(調べた)結果、見つけたものこそ至高」という思想でいたいと常々思っております。
そして、誰かと極力被らないもの(自分だけが知っている、持っている)というものを好む傾向があります。
時にそれは不人気車を引き寄せる事に繋がり、時にそれは維持費(主に燃費)で家計を圧迫したり、時にそれはメンテナンスの手間に悩まされたりすることもあります。
ですが、自分で調べて、乗って、なおかつ誰かと被らないという優越感は、何にも代えがたいものだと思います。
私は車を比較的長く乗りたいタイプなので、1、2年で乗換はしません。
そんな車だからこそ、毎回乗車する時に幸福感を感じられ、運転するたびに満足感を感じられるものを求めて行きたいのです。
例えそれが独善的であっても、独善的だからこそ、車に対して深い愛情をかける事が出来るのです。
で、結局何に乗ってるの?
そりゃそうです。
そこまでのたまうのだから、さぞ厳選されたレアな車に乗っているんでしょうね。
先に言っておきます。
ごめんなさい。
そんな大層な車に乗ってないし、乗ってきてないです。
では、そんな私が自分の金で初めて買った車をご紹介します。
ミニバンやないかーい!!
さんざん背の低い車云々言ってたのにミニバンかい!
というツッコミが聞こえてくるようです。
そう、ミニバンです。
ホンダ ストリームの二代目、2.0リッターモデルです。
この車を買った時は注文住宅の営業をやっていまして、お客さんを乗せて千葉から木曽まで行く事もあったりして、それなりに人が乗れる車を探していました。
滅多に七人乗る事はないし、まだ車に詳しくもなかったので、中古屋で条件にあったもの探して提案されたものを即決しました。
18,000キロで買って約5年で130,000キロまで乗りました。
この車は初めての自分の車という事で、ホイール替えたりマフラー替えたり、ハロゲンライトをキセノン化したりと、色々いじりました。
そして、この車と出会ったことで私のホンダ党としての人生が始まったのです。
とにかく運転する事が楽しい車でした。
ここで運転する楽しさを覚えた私は、どんどんホンダに傾倒していきます。
この二代目ストリームは不人気車種(当時コンセプトをまるパクリされたトヨタのウィッシュに人気が集中していた)であり、同じ車に出会う事がほとんど無かったのも良かったですね。
そんなストリームも色々と不具合が出て来たりしてきましたが、まだまだ乗るつもりでした。
ですが、出会いとは突然やってきます。
キッチンタイマーを買いに出掛けて、たまたま帰りに寄ったディーラーで奥さんが一目惚れして、その日のうちに契約しちゃった次の車はこれです。
またミニバンやないかーい!!
はい、そうですね。またミニバン買っちゃいました。
だってストリーム好きだったんだもん。
そんなわけで2台目は四代目オデッセイアブソです。
爆発的に売れた三代目オデのコンセプトを引き継ぎ、ミニバンなのに低床低重心で立体駐車場にも入れられるという、アレです。
今思えば当時の年収より高い車を新車で買うというなかなか暴挙に出て買った、思い出深い車です。
今度は大人しく乗っていたので、マフラーだけモデューロに替えましたが、あとはフルノーマルで乗りました。
この車に乗っている間に子供が産まれたり、葬儀屋で働いたり、人生の色々な事が起こったので忘れ難い車になりました。
車内のエアコンが効き過ぎて寒かったり、ハイオク仕様のくせにアベレージでリッター8キロくらいしか走らなかったり、なかなかパンチの効いたヤツでした。
また、赤ん坊だった息子が幼稚園になるまで見守ってくれた車だったので、我が家の思い出にかなり深い爪痕を残しました(笑)
息子はこの車が好き過ぎて幼稚園の入園時に園長先生と面談した時、
「お名前は?」と聞かれて
「ホンダ オデッセイ 2歳」と答えて困らせるという離れ業をかます程でした。
この車は7年半乗って約100,000キロまで走りました。
その頃にはハイブリッドカーも流行りだし、オデッセイさんも少し古臭くなってきました。
そんなわけで、涙に暮れる息子を振り切って、車検が残っているうちに買い替えを決意しました。
ちなみにオデッセイとさよならするのが辛過ぎて、息子がお風呂でこっそり描いた絵がこちらです。
そんなわけで3台目はこちら。
はい、3台目でようやくセダンになりました。
シビックセダンです。
この型のシビックはまだ記憶に新しいのではないでしょうか。
もう新型に代替わりしてますが、まだまだ現役で走ってますよね。
とにかくこのシビックはハッチバックとTYPE Rが売れたので、セダンに乗っているのはかなりレアでした。
レザーパッケージにすると足回りが特別仕様になり17インチアルミホイールになるので、それにしてあとはノーマルで乗りました。
正直オデッセイからの乗り換えは若干ランクダウンしたというか、走りも乗り心地もアレ?と思う事が無かったわけではないですが、とにかく優等生な車でした。
なんせレギュラーガソリン(笑)
そしてアベレージでリッター12キロ走りましたからね。
オデッセイの1.5倍走るのにガソリン代は安くなるという、めちゃ良い子でした。
まあ2.4リッターNAエンジンから、1.5リッターターボに変わって若干の非力感はありましたが、それでも日常使いで困る事はなかったですね。
そんな優等生シビック、長く乗るつもりでしたし、小学生になった息子も、免許取ったらこの車に乗りたいからあと10年乗ってね!と言うくらい我が家に馴染んでいました。
ですが、別れは突然やってくるのです。
そう。ディーラーと揉めたのです。(笑)
実はオデッセイを買った時の営業さんがすごく良くて、ずっと付き合ってたんですが、彼が異動になり新しい担当さんとは馬が合わず、シビックは別の販売店(ホンダ直営)で買ったんです。
で、買った時から色々ポカしでかす営業マンだったんですが、若いからしゃあないか〜と目をつぶっていたんです。
しかし、初回車検を終えた次の一年点検時に致命的なミスをしでかし、ついに私の堪忍袋の緒が切れました。
これ以上このディーラーと付き合えないと言うか、あんなに好きだったホンダの事が嫌いになってしまう程に。
10年以上付き合った恋人に裏切られたような気分を味わい、車には何の不満もなかったものの、これ以上ホンダ車には乗っていられない、と乗り換えを決意したのです。
そうして出会ったのが、この車です。
はい、今の愛車ですね。
プジョー508SW GT BlueHDiです。
なんと、初のディーゼル車です!
そしてステーションワゴン。
個人的にはシューティングブレイクと呼びたい。
ホンダとの決別を決めて次の車を検討していた時、最初に考えていたのはセダンタイプである事、走りが良い事、そしてディーゼルエンジンである事でした。
なんでディーゼル?なんですが、クリーンディーゼル車に乗った事が無かったのと、ハイブリッド車が一般的になり過ぎて反対にそんなのに乗りたくないな、という反骨精神というか独善的な気持ちが強く出た為です(笑)
結構いろんなディーラーを回ったり、YouTubeでモータージャーナリストやらの動画を漁りまくったりしました。
それと、ずっとホンダを乗り継いできたし、実家はトヨタばかりだった事もあり、外車に興味があったというのもあります。
色々まわった結果、BMWの4シリーズグランクーペの登録未使用車が候補に上がったのですが、奥さんからの「車内がせまい……」というごもっともな意見をいただき、暗礁に乗り上げ気味でした。
そんな中、発表当時からエクステリアもインテリアもデザインが気に入っていたプジョー508の存在を思い出し、ディーラーに試乗予約を。
そうして試乗したのは508のセダンタイプ(プジョーではファストバックと呼ぶ)でした。
念願のディーゼル車の試乗で、1.5リットルターボのシビックに比べれば出足の加速こそ重かったですが、中速での加速や静粛性、快適性などは想像以上。
めっちゃ気に入りましたし、何より営業マンの「プジョーを選ぶ人は、誰かと被りたくない人です」という言葉がとにかく刺さりました。
「もうこれにする!」とおもちゃ売り場の小学生のように言い放ったのですが、またしても奥さんから「後部座席せまい……」というご意見をいただきます。
そう。508のセダンタイプはクーペのような美しいラインをしているのですが、それは後部座席の犠牲の上で成り立っているのです。
たくさん見たYouTubeでもそれについては触れられていたので、やっぱりか、というような気持ちでした。
車は私一人で乗る物ではありません。
家族が楽しめなければ、意味がないのです。
……まあ、奥さんが乗るのは助手席なわけですが(笑)
とはいえ息子も身長がデカいし、これから中高生になってもっと身長が伸びたら、後部座席は確かに狭いかもしれない、という事で即決は避けて後ろ髪を引かれる思いでディーラーを後にしました。
でもどーしても508が気に入っちゃった私は、帰り道もう一軒寄ってみる事にしました。
そこで出会っちゃったのです。このSWというステーションワゴンタイプに。
SWの存在は知っていました。が、セダンが良いと思っていた私は、正直眼中になかったのです。
ですが、たまたま寄ったお店でたまたま置いてあったSWの姿に一目惚れししてしまいました。
SWは後部座席にも余裕があり、奥さんも納得のご様子。
そして、今までの車遍歴で選んでこなかったパールホワイトという白い色も気に入りました。
シビックを愛していた息子を振り切り(またか(笑))、その場で契約書にサインをしました。
結果としてはとてもいい買い物でした。
惚れ込んだデザインはいつ乗ってもカッコいいですし、性能も装備も十二分に満足。
何より驚いたのは、ロングドライブが全く疲れないという事です。
もともと運転が大好きなので長距離運転歓迎なのですが、日帰りで往復700キロ弱を走っても、全然疲れないどころか、この車でのドライブが快適過ぎて次の日も700キロ走りたくなったほどです。
結論、気に入った車に乗るのが一番、という雑なまとめになるわけですが(笑)
私は家族の意見も取り入れながらになりつつも、結局は自分の譲れないポイントを押し通してしまいました。
これが独善的である事は間違いないのですが、重要なのは自分が満足する事で車に対しての愛情も深まるという事です。
愛情と独善的である事は、遠からず結びついていると思うのです。
まあ、うちの奥さんは免許持っていないので、好きにさせてくれてるだけなんですけど(笑)
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