グランマの野菜
2021.9.20 祝月 敬老の日。
小さい頃、両親が共働きってのもあり爺ちゃんと婆ちゃんにくっついて
田んぼに行ったり、畑に行ったり、フナ獲り行ったり、市場行ったり。。
もちろん畑仕事も手伝ったし、(ほぼ泥んこ遊びだけど)あの土臭い乗り物のトラクターや軽トラックに乗せてもらうが大好きだった。
田んぼでカエルや蛇見つけてキャッキャ言ってたし、籾殻でかゆくなった
体を温泉に綺麗にしてアイスや団子食べて帰宅するのも好き。
そう、いわゆるジジババっ子だったんだ。
(ほんとこんなんで食べてた。)
上には兄がいて、下には弟がいる団子三兄弟で。
長男は野球やっててオヤジが見てるし、三男はまだ小さいからオカンが見てるから、当然ジジババっ子になりやすいし、子供ながらに親の目が
自分には少ない気がしていたジェラシーからそうなったのかもしれない。
三兄弟で俺だけの名前が爺ちゃんが付けてくれたのもあり一層可愛がって
もらったんだなとも思う。
(超レア三兄弟写真と黄色いスイカ笑)
朝から晩まで畑で、晩御飯食べてから次の日の野菜を袋詰めしたり
大根の泥を冬でも水洗いして並べていた。そして日が登る前から起きて
畑へ。農家の家では当たり前なことかもしれないけど忙しくても
忙しくても野菜も俺のことも自分の子供のように可愛がっていた。
爺ちゃんが先に亡くなり婆ちゃんが1人になって止めようかと
口では言っていたけど畑の野菜を見るたびに朝早く出かけていく。
婆ちゃんは誰もが認める働きもんで美味しい野菜を心を込めて育てていた。
孫だからかもだけど、婆ちゃんの野菜は世界一美味い!笑
仕事熱心な婆ちゃんだけど旅行も大好き。
日本中いろんなところに行くし、海外にも友達と行って来ちゃう。
と言うのも、婆ちゃんは若い頃に基地の中でベビーシッターしていたことが
あって、その時アメリカの子供や親と会話して英語話せるようになってね。
なので婆ちゃんの貸家にはアメリカの軍人さん専用。
実家に英語で電話くると焦って婆ちゃんによく代わってたよ。
「キャナ〜イ。。。」と青森弁のイントネーションが混じった婆ちゃんが
誇らしくていつも驚いた。
この写真見て「コアラいいじゃん。どこ行ったの」と聞いたら。
アメリカ!って言われてアメリカの何処か聞いたら。
アメリカのオーストラリア!と答えたのは爆笑。可愛いでしょ。
そんな大好きな婆ちゃんが今年の5月に亡くなった。
体の調子が悪くなって入院してからコロナ感染防止のため
家族全員お見舞いに行けない状況がずっと続いていた。
看護婦さんが離れて住む俺のために写真や動画を送ってくれたのだけど
悲しすぎてちゃんと見れない時もあった。亡くなった知らせを受けて
お別れのため帰省した。亡くなる最後の最後まで俺がご飯食べてるかなとか
頑張りすぎて倒れてないかと心配していたと面会した婆ちゃんの従姉妹が
教えてくれた。家族みんなで美味しいの食べるのが大好きな婆ちゃん。
敬老の日に婆ちゃんに連絡して美味しい食べ物送っていたのが
今年から送れないって思ったらずっと我慢してたのが溢れちゃったよ。
でもどんな美味しい高級な料理よりも婆ちゃんの野菜が一番だよ。
これは本当!そして婆ちゃんが育てたのは野菜だけじゃなく
俺もだからね!!これも本当。
働きモンで、野菜を愛して野菜から愛された婆ちゃん。
本当にありがとう。貴方の孫に生まれたってだけで
どんなことも負けずに頑張れるよ。
天国で爺ちゃんとまた仲良くね。
貴方の息子みたいな野菜みたいな孫より。