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改姓時の手続きの面倒くささを知ってから、夫婦別姓に反対してほしい

年末に、先輩女性研究者の友人と一緒に忘年会をしようという話になり、久しぶりにグルメサイトで予約をしたら、なんと氏名が以前のままになってました(@_@。 変更の方法を検索したのですが、たいてい、氏名変更って、簡単にはできないようになってるんです。ゆえに、諦めて、備考欄に、「氏名が変更できてないのですが、現在の名前は、○○です」と記載し、事なきを得ました。
結婚した時の氏名変更も大変でしたが、離婚しての氏名変更となると、面倒くささが倍増する気分で、何とも言えないものがあります。


マイナンバーカードは、但し書きに新しい氏名が記載されるだけ、でも実は延々と続く氏名変更手続きに必要

区役所で、離婚届を出して、マイナンバーカードの変更手続きをします。で、できましたって、カードをもらうと、なんと、名前はそのままで、右下の備考欄のところに、新しい名前と住所が印刷されてるだけなんです。
「え~」と、びっくりすると、
「新しくすることも可能ですが、有料です」とのこと。
有料って、ムカつきません? そのままもムカつくけど、お金出すのはもっとムカつくので、そのままにしました。
でも、これが、実はそのままだった方がいいんですね。下記の様々な手続きに、必要なんです。

【窓口に行って手続きをするもの】

まずは、メイン銀行口座の氏名変更

氏名を変更した際に、まずはやらないといけないのは、銀行口座の氏名変更です。なぜって、お給料が振り込まれないからです。
氏名と口座名が一致してないと、給料を振り込んでくれないのです。
入籍は給与振り込みのタイミングと合わせてした方がいいです。
銀行によっては、旧姓でも振込対応してくれるところも増えてますが、まだダメな銀行も多いです。

以前は、本籍から戸籍謄本を手続き分だけ取り寄せが必要で、かなり面倒でした。今は、マイナンバーカードを見せれば氏名確認できますし、コンビニで戸籍謄本も出力できるようになったので、かなり楽になりました。
その時に必要になるのが、以前の氏名と今の氏名が同じ人物であることを証明する資料、つまり、備考欄に新しい氏名が書いてあるマイナンバーカードなのです(泣)
これを見せると、粛々と手続きは進みます。

その他の銀行や郵便局などは、時間の余裕があるなら、窓口に行って変更した方が早いです。書面手続きは、いろんな資料を添付する必要があり、面倒です。1日休みを取って銀行と郵便局を回りました。

なるべく都会の銀行支店に行った方が、そういうことに慣れているようで、最近は30分ぐらいで終わります。慣れてない店舗だと、分厚い資料を上司と窓口のヒトがにらめっこして、手続きの仕方がわかるまでに1時間かかるということもあります。
一番早かったのは、驚くべきことに郵便局でした。しかも、新しい通帳にしてくれました。ほかの銀行は、氏名に二重線を引いて、新しい名前を手書きしてくれます(涙)

自動車免許証

自動車免許証の氏名変更は、近隣の派出所でやります。そして、これも、新しい氏名は備考欄なんですね~(溜息)

歯科医師届け

歯科医師届けは、区役所の保険課で手続き。でも、慣れてないみたいで、書類の書き方もわからなくて、結構時間がかかりました。

【書類手続き】

書面での手続きも延々とつづきます

火災保険

電話をして、書類を送ってもらい、戸籍謄本の原本と、マイナンバーカードのコピーを添付して送りました。

生命保険

電話をして、書類を送ってもらい、戸籍謄本の原本と、マイナンバーカードのコピーを添付して送りました。

賃貸契約

電話をして、書類を送ってもらい、戸籍謄本の原本と、マイナンバーカードのコピーを添付して送りました。

保険証

電話、あるいは、ネット申込をして、書類を送ってもらい、記入して郵送、そして、新しい保険証がしばらくしてくる、でした。なるべくなら、病院に行かないでくださいって、言われました(笑)

クレジットカード

スイカやら、各社のクレジットカードは、書類手続きで、なんだかんだと2週間ぐらいはそれぞれかかりました。
電話、あるいは、ネット申込をして、書類を送ってもらい、記入して郵送、そして、新しいカードが来る。

【電話で対応可能なもの】

ガス、水道、電気は、電話だけで変更可能だったと記憶してます。

面倒なのが、昨今、いろんなところで出されているメンバーズカード。
対応は、各社様々で、電話だけで済むものや、ネットでの変更が可能なものもありました。
変更はできないから、一旦退会して、入会しなおしてくださいというのもありました。

【変更できないもの】

パスポートは変更できない

パスポートは氏名が変わったら、新しく作り直しです。旧姓併記は、以前は、必要性を書いて、さらに、会社の上司の理由書の添付が必要でしたけど、今はそこまで必要ないみたいです。

発表した論文や本は、そのまま

結婚して改姓した時、論文を投稿して、経費決済を事務に言ったら、氏名と論文で掲載されている名前と紐づけるものがないと決済できません、と言われてしまいました。英文ジャーナルだったので、プルーフの時に、ミドルネームを入れて、事なきを得ました。
日本の学会では、ミドルネームを入力できないシステムになっているところが多く、仕方なく、姓をハイフンで繋いで入力するとか、していました。執筆した本なども、同様にしていました。

ところが、これは、そのまま残るわけです。
離婚して、総説を書く時に、自分の論文や本を引用すると、ミドルネームが入ってるんですね~。
参考文献リストに、こそっと、ミドルネームを削除してリストしてると、編集者さんに、「正確に記載します」と、言われて、しっかり、ミドルネームが入るんですね~

これって、個人情報公開ですよね(笑)公開を同意してないのに!

給与明細や人事命令書

これは、企業や大学によって違うと思うのですが、私の場合は、旧姓使用が可能でも、給与明細や人事命令書は、本名になってました。すると、上司が誰の事かわからないんですね(笑)これ、だれだっけ?っとなるわけです。
旧姓使用OKなら、すべて名前を統一して使用させてほしいですよね。

まとめ

マイナンバーカードができたので、銀行口座は、マイナンバーで管理するとかしてくれれば、名前は補足資料としてぐらいの意味になると思うんですけど、どうなんでしょう。マイナンバーカードの制度を反対されている方々がいるから、そんな事はできなんでしょうね。
夫婦別姓を反対されている女性議員の方もいらっしゃるけど、手続き、ご自身でされてないですよね。
以前より、少しずつは手続きは楽にはなってますけど、まだまだです。

夫婦別姓を反対されている方々は、夫婦別姓にしたいヒト達は、ものすごく特別な政治的な意向があるからだと、おっしゃる方々がいらっしゃいます。ですが、これだけの面倒があることを知っていただいた上で、発言していただきたいと、切に思うのでした。