女性研究者が1人で海外出張に行く時に気をつける事 その3 イミグレ編
海外出張で気を付ける事を書き始めたのは、実はこのイミグレーション対策について書きたいと思ったからでした。少し前にSNSで、イミグレについて話題になっていました。最近になって厳しくなったわけではないと思うんですよね。2000年ぐらいから海外出張に一人で出かけてますが、それなりに質問されてました。
男性研究者に気を付けることを聞いていたんです。
「大丈夫だよ。日本人は。サイトシーングって言えば、通してくれるよ。」
と言われたんです。ですが、全然そんな事はありませんでした。その時は、確かに観光で出かけたのですが、手荷物だけで預け荷物がなかったので、余計に怪しまれ、いろいろ聞かれて、バッグの隅々までチェックされました。
この経験から、次に出かける時はしっかり準備しました。
昨今、飛行機代が値上がりして、大勢で学会に行くということもままならず、一人で出かける方も増えるのではないかと思います。そこで、私がイミグレで準備していたことをご紹介できればと思います。
スケジュールはすべてプリントして、ファイルに入れ、ファイルを見せる。
何か聞かれるかなあ、と思いながら行くと、思わずドキドキしてしまうので、下記の資料をすべてプリントして、ファイルに入れて、一枚ずつ見れるようにしていました。
往復のフライトスケジュール
滞在ホテルの情報と予約表
学会のスケジュール
自分が発表する演題のプログラムと要旨
質問:何日滞在するのか? → フライトスケジュールを見せながら、〇月〇日に出国する。
質問:どこに泊まるのか? → ホテルの予約表を見せる。
質問:何しに来たのか? → 私は幹細胞研究者で、幹細胞の学会に参加しに来た。発表する予定だ。と説明し、学会のスケジュールと要旨を見せる。
このぐらい見せると、だいたい、
「おー、そうか、幹細胞の研究するのか。病気が早く治るような治療を研究してくれよ。」とか、言ってくれるヒトが多い。
たまに、
質問:お前はどこで働いているのか?
と聞かれたりする。
その場合、日本語でもいいので、写真付きにIDカードを見せながら、
「○○〇に所属し、PIだ」、と説明すると、
よし、行け!
と放免される。
これが英国のヒースロー空港だったりすると、たいてい交通手段を聞かれる。
質問:どうやって行くのか? → 乗る電車の予定表を見せる。
パディントンまでExpressで出たら、タクシーに乗ってSt.Pacreaseに行って、電車に乗ってシェフィールドに行く。
と、答えると、
にやって笑って、放免してくれる。
なんで、にやって笑われるのか、わかんないんですけどね。
服装
当然、ジャケットを着て、メイクもばっちりしておく方がいいです。
一緒に行くヒトがいれば、並んでいた方がいい。
もし、飛行機に知り合いがいて、一緒に降りたなら、なるべく並んでいたほうがいいです。一人か?と聞かれた時に、一人だけど、友人も、たまたま同じ飛行機に乗っていて、彼も同じ学会に行く、と答えると、よしって言われることも多いです。
国によって、多少対応方法が違ったりはしますが、米国はこんな感じで大丈夫でした。英国ヒースローの方が、ねちねち聞かれますよね。
2005年にイギリスにビザありで入国する時、高校生ぐらいのバレー留学の女の子がヒースローで30分ぐらいずっと質問攻めにあってました。
英語ができないのに、バレーなんて、できないだろう。
って言われてるのが聞こえてきて、うーん、大変そうだ。。。
アメリカの入国だと、イミグレの担当官が、「誰か、英語で通訳できる人いる?」って叫んで、通訳でもOKだったりするけれど、英国はそんな感じでは許されない感じでした。警官がライフル銃に手をしっかりかけて警備してたりしますしね。