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【今日のバッハのカンタータは?】2024/9/8(日)トリニタティスXV

WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年9月8日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンク, 動画の追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。

トリニタティスXVまたは三位一体の日の後の第15主日

2024年9月8日 - 今日はトリニタティスXV、または三位一体の日の後の第15主日。ライプツィヒ時代のカンタータを3曲紹介しよう。

「何故に悲しむや,わが心よ」《Warum betrübst du dich, mein Herz》BWV 138は1年目のコラール・サイクルにおける作品だが、バッハがプロテスタントの有名なコラールの歌詞を使っている点がちょっと変わっている。1年後にコラール・カンタータ・サイクルに取り組むのに先駆け,その音楽形式での作曲をバッハが試していたのかもしれない。

バッハは、「神の御業はすべて良きもの」《Was Gott tut, das ist wohlgetan》というタイトルの賛美歌に基づき,3曲のカンタータを作曲した。この3つのカンタータ(しばしばI、II、IIIと参照される)が1726年、1724年、1734年の作品であることが判明したのは実に1950年代の終わりになってからだ。この3曲のうち,《Was Gott tut, das ist wohlgetan II》BWV 99は、1724年のコラール・カンタータ・サイクルにおける作品だ。

最後のカンタータ「全地よ、神に向かいて歓呼せよ」《Jauchzet Gott in allen Landen》BWV 51は、後年,バッハがカンタータをあまり作曲していなかった1730年に書かれた。このカンタータは別の特別な日のために書かれたとも考えられているが、現在わかっている限り,正式な初演はライプツィヒで1730年のトリニタティスXVに行われた。この曲は、ソプラノとトランペットのソロのためにバッハが書いた唯一のカンタータでもある。保守的なライプツィヒで女性のソプラノ歌手が歌うことは極めて考えにくいので、ソプラノはおそらく少年(後に作曲家になる当時13歳のクリストフ・ニッヘルマン, Christoph Nichelmann, と考えられる)だろう。

Music for today

  • Warum betrübst du dich, mein Herz, BWV 138
    (first performance 5 September 1723, Leipzig period)

  • Was Gott tut, das ist wohlgetan, BWV 99
    (first performance 17 September 1724, Leipzig period)

  • Jauchzet Gott in allen Landen, BWV 51
    (first performance 17 September 1730, Leipzig period)

Extra information

オランダ・バッハ協会のウェブサイトにBWV51とBWV99の詳細と演奏が掲載されている:
https://bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-51/
https://bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-99/

Playlist

WBC56-Trinitatis XV or 15th Sunday after Trinitatis

このプレイリストを聴くには、以下のストリーミング・サービスのいずれかを選んでください:

Image of the day

2021年9月11日(土)に、6月に引退したゴットホルト・シュヴァルツの後任として、スイス人のアンドレアス・ライツェが新しいトマス・カントールに就任した。 トマナーとの就任コンサートでは,翌日の9月12日(日)のトリニタティスXVのためのカンタータ《Was Gott tut, das ist wohlgetan》BWV 99を他のいくつかの曲とともに演奏した。 アンドレアス・ライツェは、ドイツ人でもプロテスタントでもなく初めとこのポストについた人物のため、このことは議論を呼んだようだ。


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jun
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