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【Joseph Schillinger, 1895-1943🇺🇦ウクライナの芸術家シリーズ14】

ヨーゼフ・シリンガー(1895-1943)は旧ロシア帝国のハリコフ政府(現ウクライナ,ハリコフ)生まれの作曲家で音楽理論家。ぇ? 知らない? いや,実は僕も知らなかったのだけど,友人に「憂鬱と官能を教えた学校 — バークリーメソッドによって俯瞰される20世紀商業音楽史」という本が面白いと勧められて読んで初めて知った,現在の音楽界に大きな影響を残した超重要人物だ。

弟子にはジョージ・ガーシュウィン,ベニー・グッドマン,グレン・ミラーといった商業音楽の黎明期に活躍した錚々たる顔ぶれが並ぶ。テルミンというUFOみたいな音がなる電子楽器があるが,その開発もレオン・テルミンとともに手掛け,テルミンのための曲もいろいろ作っている。

シリンガーは全ての芸術を数学的に扱う統一理論を作ろうとしていた。弟子の一人ローレンス・バーク(Lawrence Berk)は,シリンガーが考えた作曲理論(シリンガー・システム)を教えるための学校シリンガーハウスをボストンに1945年に設立する。はじめ50人に満たなかったシリンガー・ハウスの学生は,わずか4年後には500人以上になったため,伝統的な音楽理論も含めた教育も行えるよう改組を行うとともに,1954年にはバークリー音楽大学と名前を変える。シリンガーシステムは1970年代まで教育カリキュラムとして残るが,さらに改良されていき,現在のバークリー音楽大学 (Berklee School of Music)での音楽教育の柱になっているバークリー・メソッドになる。ちなみに "Berklee"の名称は,設立者の"Berk"および,設立者の息子"Lee Eliot Berk"の名前にちなんでいる。

バークリー音楽大学のことは知っているヒトは多いと思うが,ジャズやポップスの勉強をしたいヒトには憧れの大学。ここを卒業して日本で活躍しているミュージシャンは多い。 国内のジャズ界の草分け的存在の渡辺貞夫もここを卒業し,バークリー・メソッドをまとめた「Jazz Study」を出版。国内でジャズを勉強するためのバイブル書となっていた。

ついでの話だが,バークリー音楽大学は2000年ころから通信教育にも力を入れていて,学士号,修士号を取得できるオンラインコースも設けている。学位までとれなくても気になった講義を一つだけ受講するなんてこともできる。内容は結構濃いらしいものの,受講料も1講義あたり$1,290あたりからとそこそこには必要だ。

ちょっとお試しで雰囲気を味わいたい方にオススメなのはCourseraにあるバークリー音楽大学のコース。作詞や作曲,ジャズ入門,DAWの使い方等様々なコースをバークリー音楽大学が用意してくれている。

講義ビデオも流石バークリーと思うような,映像も音質も素晴らしいもの。作曲コースなどでの講義ビデオにある講師の演奏も素晴らしくて痺れる。こちらは,Coursera Plusに加入すれば,月々何千円か(ドル円のレート次第ですが)で受講し放題。講義内容が素晴らしいので,この金額でプチ留学気分を味わいつつ受講できるのはかなりお得だと思う。おまけに,コース修了証をもらうと,もれなく本家のオンラインコースの割引クーポンまでもらえる。

今まで,Couseraにあるバークリー音楽大学のコース修了証を10個以上をいただいたので,そのうち気が向いたらそのコース紹介をします。

はて,何の記事を書いてたんだっけ。。。

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jun
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